ラム肉天国! “かつや”が仕掛ける新業態『東京ひつじ食堂』で極上の「担々麺」を食べてきた

 筆者が育った北海道では、精肉売り場にはジンギスカン用の羊肉コーナーが陣取り、ラム肉やマトン肉を食べるのが当たり前でした。

 最近ではラム肉は鶏肉よりもヘルシーという理由で全国的なブームとなり、専門店も増えています。しかしながら、お値段が少々高め。ソウルフードとして育った筆者としては、ちょっと敷居が高く感じてしまいます。

「もっと気軽に旨い羊肉を食べたい」。そんな時に発見したのが、学芸大学駅東口から徒歩2分のところにオープンした中華料理店『東京ひつじ食堂』です。

 手掛けるのは、「かつや」や「からやま」、「東京たらこスパゲッティ」などを展開する『アークランドサービスホールディング』。女性が入りやすいファストフード店をコンセプトにした新業態で、ガッツリ系のメニューが揃う町中華をうたっていますが、店内は木のぬくもりを感じるカフェ風の内装に作り込んでいます。

 ほぼすべての料理にラム肉を使っているので、チェーン店ではありますが、ラーメンスープもチャーシューもすべて店舗で一から仕込みを行なっているのも特徴です。仕入れは、味と香りの良いニュージーランド産のラム肉が中心で、ラム肉好きも大満足のクオリティーです。

チェーン店とは思えない! 上質なラム肉を使った坦々麺&麻辣麺

 まずは店の看板メニューである「黒ひつじ担々麺」と「赤ひつじ麻辣麺」を注文してみました。ラーメンスープには、ゲンコツと背バラ骨の2種類の羊骨を使用。旨味をしっかり抽出し、余計なえぐみが出ないよう4時間かけて香味野菜とともに煮込んでいます。

 国産小麦を3種類配合したオリジナル麺を使用していて、北海道産の「春よ恋」や長野県産の石臼挽きの小麦など、風味がよくてパスタに近い食感の中太麺と平麺を特注しています。

採算度外視の「ラムチョップ」も一緒に味わいたい「黒ひつじ担々麺」

 ということで、完成した「黒ひつじ担々麺」からいただいてみました。挽肉のコクとゴマの濃厚さがバッチリ決まっています。辛さも程よく、体の内側からカッカッと火照るくらい。これからの季節は冷房で体も冷えやすいので、薬膳的な感覚で食べられるのも嬉しいですね。

 ちなみに中央にドン! と鎮座しているラムチョップ(塩)は、「採算度外しではありますが、頑張った日のご褒美にどうぞ」という店の心意気により、ラーメンを注文した場合に限り、500円でトッピングが可能。このラムチョップの柔らかいことなんの。口の中でとろけるくらいにジューシーでした。

火鍋をイメージした「赤ひつじ麻辣麺」や「白ひつじ炒飯」も絶品!

 そして平麺が特徴の「赤ひつじ麻辣麺」は、火鍋をイメージした辛旨の一杯。この極太の平麺にスープがよく絡みつき、鍋のシメをいただいているような満足感がありました。

 ガッツリ系のラーメンを食べたら、ご飯も欲しくなってきたので、おすすめの「白ひつじ炒飯」(880円)も追加オーダー。しかも「ラムチョップ」もおかわりしました。

 パラパラの炒飯には、羊のランプ肉を使った特製チャーシューがたっぷり入っています。62度の低温で3時間調理しており、驚くほどしっとりとしていて、舌の力だけでほどけるほど柔らか。ラム肉の香りが心地よく、まるでバターライスのようにこっくりしています。

 ラム肉をたらふく食べられてこの上ない幸せでした。坦々麺や炒飯、餃子、麻婆豆腐など見慣れたメニューが並びますが、すべてラム肉を使っていますので、新たな解釈の料理として楽しめるのも魅力です。

(撮影・文◎亀井亜衣子)

●DATA

東京ひつじ食堂

住:東京都目黒区鷹番2-16-18 Kビルディング1F

営:11時~23時

※まん延防止等重点措置等により変更になる場合があります

TEL:03-5720-8610

2021/6/8 10:50

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