薄毛を隠すのは逆効果。ハゲでもイケてる髪形を作る方法
海外では“色気”としてもてはやされる薄毛も、日本では馬鹿にされることが多い。当事者も隠すことばかり考えて、見せることには無頓着だ。しかし、そうした中にも魅力的なハゲとして生きる者がいる。薄毛をカバーするヘアスタイルで、“ダメハゲ”から“イケハゲ”になる術を探っていく。
◆薄毛を隠すのはNG。髪形のコツとは
バーコードヘアに象徴されるように、見た目のダサさを無視して少しでも薄毛を隠そうと抗う。あるいは、伸ばした髪の毛で薄くなった部分を強引に目立たなくしようとする。
このように、薄毛やハゲの人の多くは、薄さがバレバレの髪形をしてしまいがちである。彼らが犯しやすい問題点を、薄毛やAGA(男性型脱毛症)に悩む男性専門の美容院「INTI」の代表・宮本洋平氏はこう指摘する。
「多くの人が隠そうという意識が強いですね。例えば、伸ばすと髪の総量は増えますが、やりすぎてしまうと先細りになって“すだれ”になってしまいます。また、手入れを怠れば、薄い箇所の周辺のボリュームがすごいことになり、逆に“クレーター”のように目立ってしまうこともあります」
スプレーやワックスといった整髪料を大量に使って髪をがっちりホールド。そのせいで、全体がテカってしまい、不潔な印象を与えてしまうケースも多いという。
「これはU字型の方によく見られますが、サイドの髪のボリュームが多く、外に膨らんでしまって落ち武者のような感じになってしまっています。もちろん私たちも、パーマやセットで薄くなった箇所をぼかしたり、隠したりはします。ですが、それらがデザインの一部になり、あくまで自然な仕上がりに整えるのがコツです」
◆毛量の多いM字型はショートに
M字型、O字型、その複合型など、薄毛の進行具合によってそれぞれのアプローチの仕方はまったく違う。まずは、毛量が多くて剃り込み部分が深いM字型。
「前髪をすべて同じ長さにカットしてもM字の形は改善されません。2つの山の部分の前髪に合わせて全体を調整しながら、好感度抜群の“短髪男子”に変身させます」
◆ツーブロックで軽やかな印象に
対して毛量が少ないM字型は、サイドを頭頂部より短くし、ツーブロック気味に今風かつ軽やかな感じになるよう仕上げていく。
◆O字型は毛流れを生かして若々しく
続いて、頭の一番上の部分が薄くなるO字型は“おしゃれボウズ”にするのも良策だとか。
「毛が細くて頭は卵形。筋肉質な体形なら和尚さんみたいにならず、男らしい印象に。それに、薄毛やハゲとも気づかれにくい」
◆U字型は最旬のソフトモヒカン
隠したり、覆ったり、剃ったりと、「結局は後ろ向きな選択だ」と嘆くにはまだ早い。生え際と頭頂部が薄くなるU字型なら、最旬のソフトモヒカンが叶う。
「髪の毛の量や生えている面積が以前より少ない以上、ふさふさの頃と全く同じ髪形を再現するのは難しい。ですが、今の自分に似合うヘアスタイルを発見し、笑顔が増え、同窓会に顔を出す、彼女ができるなど、失った自信を取り戻したお客さんは大勢います」
イケハゲになる髪形はある。諦めがチャンスを奪っているのだ。
【宮本洋平氏】
毎月3000人以上が訪れる薄毛専門ヘアサロン「INTI」代表。薄毛をカバーするヘアスタイルやテクニックを、個々のライフスタイルに合わせて提案している
<取材・文/週刊SPA!編集部>
―[イケてるハゲの極意]―