円安トレンドが本格化。カナダ・豪・米ドル、資源国通貨高になりFXで稼げる時代へ
コロナショックを経て急回復をみせた投資市場。日経平均は一時3万円まで回復し、ビットコインは1年で6倍に膨れ上がった。しかし、実体経済との乖離は明らかであり、バブル崩壊目前を予測する専門家も多い。この最後の相場は買いなのか、売りなのか――。今回は為替編。コロナ禍のマーケットでも為替で賢く稼ぐ方法を専門家に取材した。
◆円安トレンドが本格化!資源国通貨高になり、FXで稼げる時代へ
コロナ発生以降、大きな振り幅があり“投機”に近かった為替市場。現在は落ち着きを見せはじめたが、CKキャピタルの西原宏一氏は「これから円安トレンドが本格化し、FXの稼ぎどきになります」と予想する。
「この数年は株式投資が優位な時代でしたが、これからはFXが『株高から資源国通貨高へ』になり、FXで稼ぎやすい時代に変化していきます。背景にあるのは世界的なインフレ。なかでも木材価格が急騰した『ウッドショック』に代表される資源価格の高騰です。
バイデン米大統領は7月4日に『コロナからの独立』を宣言する予定。経済が正常化すれば資源需要は高まり価格はさらに上がる。資源価格の上昇で買われるのがカナダドルや豪ドルなどの資源国通貨です」
テーパリングの流れも資源国通貨高を後押しする。
「カナダは4月、先陣を切ってテーパリングへ動きました。オーストラリアも新規のコロナ感染者は一日平均10人で、移民受け入れを再開させればテーパリングへ向かうでしょう。一方で金融緩和から最も遠い日本は資源もない。1ドル=110円前後で横ばいですが、じわじわと円売りが進み120円方向ヘ向かうはずです」
◆もっとも上昇しやすいのは?
資源国通貨高と円売り、2つのトレンドが同時発生すれば、もっとも上昇しやすいのはカナダドル/円と豪ドル/円だ。
「2つの資源国通貨は米ドル/円以上の上昇率となり、100円を目指すでしょう。ただ、株価が下落へ転じる局面では資源国通貨が一時的に売られるはず。株価下落の予兆は米長期金利。1.7%を超えて急騰するようなことがあれば株価が崩れやすくなる。そこはカナダドル/円や豪ドル/円の買い場となります」
◆株価が急落したら?
株価が急落するリスクオフ局面では円高とのセオリーもある。
「コロナショック以降、株価が下がっても円は買われていません。株価が暴落すれば資源国通貨売りの影響で多少は円高に振れますが値幅は限定的。欲張らずに1円、2円くらい下で買うのがいい」
アフターコロナの投資戦略をいち早く身につけておくべし!
◆最終相場でのオススメ通貨ペアは?
●カナダドル/円
安全な買値 87円
目標価格 100円
木材や原油などが豊富な資源国。世界的なインフレの到来で資源国通貨は安泰。4月には主要国で最初にテーパリングに動いたのも○
●豪ドル/円
安全な買値 83円
目標価格 100円
新規のコロナ感染者はごく少数の優等生。「鉄鉱石の上に国がある」といわれるほど資源は豊富で資源国通貨高で上昇する通貨の筆頭
●米ドル/円
安全な買値 107円
目標価格 120円
「リスクオフの円高」が終わり、今は「リスクオフのドル高」で、平時には円売りで上昇しやすい。ただし上昇速度は緩慢で握力必須
【CKキャピタル 西原宏一氏】
シティバンクでチーフディーラーを務めるなど為替市場で活躍。自身の取引を公開するメルマガは読者からも成功者が続出中。
<取材・文/週刊SPA!編集部>
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