【葵S】荒れ馬場を味方につけ、末脚で勝機を掴みたいロングトレーン

 芝1400mで行われていた3歳馬限定オープン競走「葵賞」を芝1200mの「葵S」としたのが1989年。途中、1400mに戻されたこともあったが、2010年から再び芝1200mになっている。2018年からは重賞に格上げされ、ダービー前日へと移設された。例年であれば京都開催だが、今年は中京競馬場を舞台に行われる。

 ◎ロングトレーンはマーガレットS2着馬。スタートが苦手というわけではないが、道中で脚を溜めることができれば最後は良い脚を使う。1月の1勝クラスは33秒4の流れを促されながら後方を追走すると、最後は12秒1→11秒9の流れを外から追い込んで2着馬に0.4秒差をつけた。

 前走は直線入り口で外にモタれながらも、勝ち馬を追い詰めたところがゴールだった。中京コースは過去2勝をあげているコースで、1200m戦は3戦して1勝2着2回。連続開催で荒れた馬場も、この馬に味方してくれそうだ。

 〇ヨカヨカは報知杯フィリーズレビューの2着馬。阪神ジュベナイルフィリーズでも先着を許したのは2頭のクラシックホースとサトノレイナス、そして現在では重賞3勝馬となったメイケイエールのみ。能力は世代トップクラスだ。芝1200mは3戦3勝で、ゴール前に坂のあるコースにも実績があるし、逃げなくても競馬ができる強みがある。

 ▲ダディーズビビッドは橘S優勝馬。これまでは比較的長い距離を使われてきたが、折り合い面に不安を残し、距離短縮で33秒5〜44秒9のハイラップとなった橘Sを4馬身差で勝利した。1200mは初めてとなるが、ペースに戸惑わなければチャンスも出てくる。中京競馬場は4戦して2勝2着1回と得意とする舞台だ。

 △モントライゼは、京王杯2歳S優勝馬で、小倉2歳S2着馬。朝日杯は10着だったとはいえ、33秒7→45秒2のハイラップを刻んでレコード決着を陰で演出した。前走のファルコンSは控える競馬を試みて3着。前残りの展開だったことを考慮すれば価値が高い。

 △函館2歳S優勝△リンゴアメ、マーガレットSの追い込みが鮮やかだった△アスコルターレと、最後に△オールアットワンスの名前を挙げておきたい。

2021/5/29 6:05

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