日本の“だし文化”を再認識してもらいたい…鉋(かんな)の老舗メーカーがつくる「鰹節削り器」

吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。5月22日(土)の放送では、山谷製作所3代目の山谷俊輔(やまたに・しゅんすけ)さんに、「鰹節削り器」についてお話を伺いました。

鉋(かんな)の老舗メーカーがつくる鰹節削り器

新潟県三条市は、古くから金物や刃物など“ものづくり”が盛んな町として知られています。そんな三条市に工場を構える老舗が山谷製作所です。鉋(かんな)の木部である鉋台のメーカーとして1946年に創業。木材加工をメインとした大工道具などを製造してきました。

時代とともに鉋の需要が減っていくなか、職人の技術を活かして今の時代に合わせたものづくりができないかと考え、着手したのが鰹節削り器の製作です。

三条市に工場を構える山谷製作所

きっかけは、2013年に“和食”がユネスコの無形文化遺産に登録されたことでした。和食といえば“だし”。その大事な材料となる鰹節を削るための道具として開発したのが、鰹節削り器ブランド「台屋(だいや)」です。

鰹節削り器に使われる鉋は大工道具と同じもの。さらに、鉋の下には削った鰹節をためる木の台(箱)がついているので、山谷製作所が長年手掛けてきた大工道具の鉋と似た構造で作ることができたのです。

「台屋」の鰹節削り器は抜群の切れ味

「台屋」に使われている刃は、本職の大工さんが使う鉋に使用される高品質な刃物です。「台屋」づくりのこだわりについて、山谷さんは「本業が鉋を作るメーカーですので、できるだけ長いあいだ、この技術を伝えていきたいと思っています。鰹節削り器においても、切れ味にこだわってつくっております。違いはやはり、薄いひらひらの鰹節ができる部分でしょうかね。みなさん、粉のものではなくて、ひらひらの鰹節が食べたいと思っているんですよ」と語ります。

削りたてならではの風味豊かな鰹節をぜひ

本物の鰹節の味を伝えることで「多くの人に、日本の“だし文化”を再認識してもらいたい。削りたての鰹節はパックのものよりも強い香りが出るので、この風味豊かな鰹節を、子どもたちや若い方に食べてもらいたいなと思います」という山谷さん。

ひらひらの鰹節を削る楽しさ、その風味を味わえる喜びは、匠の技があってこそ、なんですね。

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聴取期限 2021年5月30日(日)AM 4:59 まで

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<番組概要>

番組名:DUNLOP presents みらい図鑑

放送日時:毎週土曜13:55~14:00

パーソナリティ:吉田美穂

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/miraizukan/

2021/5/29 13:00

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