ahamo、LINEMO、povo、Rakuten UN-LIMIT VIを全部契約して使ってみた正直な感想

ドコモ、ソフトバンク、auが提供する、3000円前後の月額で20GBのプラン。そこに、価格帯的には似たような感じな楽天のUN-LIMIT VIを加えた4社。データ容量を妥協することなく、コストはおさえたいというユーザーにとって、どこが良いのか大いに悩むポイントだろう。

筆者自身もそのあたりが気になったので、全プラン契約。実際に試してみることに。約1ケ月という、それなりにまとまった期間を経ての使用感をシェアするぞ!

・使用の傾向

さて、この手の著者の主観がバリバリに出まくる記事において真っ先に明示しておくべきは、著者自身がどのようなユーザーなのか……? という点だろう。それによって、評価に影響するポイントが変わってくるからだ。

まず利用する時間帯や、住んでいる地域は重要だ。例えば東京都渋谷区で日中しか使わない人の感想と、北海道網走市で日没後から夜明けまでしか使わない人の感想は、全く違ったものになるだろう。

また、「データ容量なんて1GBで十分! 通話しかしない!!」というタイプの人は通話の品質によって評価を決めるだろうし、「Wi-Fi環境下でしか使わないので速度も容量も不要!!」みたいな人は、きっと基本使用料しか見ないのではなかろうか。

いずれも極端な例だが、言わんとしていることはお分かりいただけると思う。

筆者の場合

・端末はソフトバンクから購入したXperia 5Ⅱ(LINEMO以外は動作保証対象外

・外出中の使用は主に電車の中や駅、飲食店内

・時間帯は朝10時ごろ~午前4時ごろ

・1都3県のエリア内で使用

ソシャゲを快適にプレイできるかを特に重視

・各種SNSも快適に投稿・閲覧できるかも重視

・スマホでYouTubeやアマプラ、ネトフリも重視

・ときおりミラーレスで撮影した写真を、スマホ経由でサーバーにアップロード

・まれにスマホで記事の執筆も

通話は一切しない

といったところだろうか。通話はしないというか、相手がいないため試していない。もう10年ほど筆者のスマホには誰の電話番号も登録されていない。こういった使用傾向や環境を踏まえた上での感想であることをご理解いただきたい。

もう1つ。計測した回線の速度は本文中に掲載していない。回線の速度など、時間帯や場所などによって結果に波が出るもの。無料のアプリや計測サイトに依存し、限られた回数でしか計測していないことからも、参考にはならないと考えたからだ。

・結論

それではいきなりだが、結論を述べてしまおう。個人的なトップはahamoだ。そしてワーストはRakuten UN-LIMIT VI。詳細はこの後で各社の使用感を個別に述べていくので、そちらをご覧いただきたい。

LINEMOとpovoはほぼ似たような使用感だったが、ほんの少しだけLINEMOが良かったような印象。とはいえ、誤差の範疇な気もしている。ちなみに速度そのものは、筆者が毎月6000円ほど支払っている格安ではないソフトバンクのプランに比べると、どちらも少し遅く感じた。

・ahamo

まずは最も感触が良かったahamoから。特に文句が無い。これに尽きる。プレイしているソシャゲのアップデートや、ミラーレスカメラで撮った写真をサーバーにアップロードする際に、普段よりもわずかに待たされるように感じた程度。ガチにそれだけだ。

とにかく筆者の利用環境において、接続が一番安定していた。屋内に入ると接続が悪くなるケースが数回ほど発生したものの、それも4社で一番少なかった。

いちおう断っておくが、ここで言う建物とは駅前の定食屋やコンビニ、大型ショッピングモールといった、通信が著しく悪化するとは通常考えにくい建物である。

むしろ走行中の電車の中などでは、倍近い金額を支払っているソフトバンクのプランよりも安定しているようにすら感じた。正直、このままahamoに乗り換えようかと考えている。

・LINEMO&povo

先に結論としてLINEMOがやや上かと述べたが、本当に誤差だ。屋外だとどちらも基本的に安定している。ときおり接続が途切れることがあったものの、倍近い金額を支払っているソフトバンクのプランですらも時々途切れることを考えれば可愛いもの。

とはいえahamoと比較すれば、屋内や走行時の電車内での安定性はワンランク低いように感じた。その辺の飲食店やコンビニでなぜかアンテナが1本も立たなくなるというケースはどちらもあった。が、酷いのは稀だ。まあ安いしねって感じ

・Rakuten UN-LIMIT VI

契約している方の中には、きっと快適に使えて満足している方もいるだろう。そういった方々の気分を害することになるとは思うが、それでも正直に私の感想を述べていく。UN-LIMIT VIラブ勢の方は、ここで読むのをやめた方がいいだろう

筆者の契約時には期間限定だかでプラン料金が1年無料までついたコスパの鬼な UN-LIMIT VI。しかしたとえ無料でも筆者としてはストレスの方がデカく、耐えがたかったというのが正直なところ。

まず、接続が他社と比較するとダンチで不安定という印象が否めない。全社とも屋内に弱いという傾向は共通して感じられたが、UN-LIMIT VIは環境を問わず不安定だったのだ。

移動中の電車でSNSやソシャゲに勤しむ方は多いと思うが、筆者が試した中では通信が途切れる頻度が最も高く、接続切れが頻発した。常時接続が求められるタイプのゲームは厳しそう。

繋がらなくなる場面がわかっていれば諦めもつくが、予測できないケースがあるのも困りもの。一度など、特に混んでない状態の池袋駅の山手線の改札という、どこの会社も割とパーフェクトに通信が確保される環境で、まさかの接続が瀕死という事態に遭遇したことも。

さっきまで繋がっていたのになぜ? と、電波に振り回されるのはとてもストレスになる。調子がいい時は他社とそう変わらない速度が出るのだが、不安定なのは個人的にNGだ。都心の地上の駅のホームで電波を求め右往左往した時には閉口した。

もっとも、上で書いたように、筆者がテストに使用したXperia 5Ⅱはソフトバンクで購入したもの。SIMロック解除済みだが、楽天が提供するUN-LIMIT VIでは動作保証対象外だ。

Xperia 5Ⅱは(この機種に限った話ではないが)各キャリア版ごとに対応バンドが異なっている。SIMロックを解除したところで、もとより非対応な周波数帯は扱うことができない。その辺りの相性が、この結果に影響している可能性は否定できない。

・あくまでも

以上が、約1ケ月ほどの期間にわたり、4社を契約してプライベートで使ってみた感想だ。冒頭で述べている通り、この結果は筆者特有の環境下でのもの

使用する機種や、お住まいのエリア、一日のうちでスマホを使用する時間によっては、この通りではない可能性が大いにあるだろう。あくまで単なる一例としてとらえて頂きたい。

執筆:江川資具

Photo:RocketNews24.

2021/5/28 9:30

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