「医者にもダンサーにもなりたい、でも…」親に将来の夢を反対される10代の声
ラジオの中の学校、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」。5月26日(水)の放送では、『私だって本当は……』をテーマにお届けしました。何かやりたいことや希望があってもなかなか思い通りにならない10代のもどかしさを、パーソナリティのさかた校長、こもり教頭が聞いていきました。そのなかから、“親に夢を反対されている”という中2の女性リスナーとのやり取りを紹介します。
さかた校長:今夜は、“私だって本当は……”に続く君の気持ちや思っていることを聞かせてほしい。
こもり教頭:悩みや相談したいこと、誰にも言えていないけど思っていること、つい見栄を張ってしまった噓など、どんなことでも大丈夫です。
――リスナーと電話対談
【リスナーの声:私だって本当は……夢を親に応援してもらって叶えたいです】
さかた校長:それはどんな夢なの?
リスナー:医師とダンサーです。
こもり教頭:それは、どっちかになりたいってことなの?
リスナー:はい。
さかた校長:医者は、どういうきっかけで目指そうと思ったの?
リスナー:小3くらいのころに(医療)ドラマを見て、「私も人を助けられる人になりたいな」と思って。
さかた校長:ダンサーは?
リスナー:小学校6年生のときに、GENERATIONS先生のダンス動画を見て「自分もかっこいいダンスを踊りたい」と思いました。
さかた校長:ジェネ先生のダンスはかっこいいからね。両方大変な職業だけど、親には話しているの?
リスナー:はい、話しています。
さかた校長:親御さんは何て言っているの?
リスナー:医者は実力的に無理だ、って言われていて、ダンサーは安定しないからやめて、って言われました。
こもり教頭:うん……。
さかた校長:それを親御さんに言われたときは、どう思ったの?
リスナー:頑張りたいなと思っていたけど、否定されて不安になりました。
こもり教頭:そうなるよね。お医者さんで言われた“実力”というのは、学力のこと?
リスナー:学力です。
さかた校長:実際のところ、勉強はどうなの?
リスナー:たぶん、まあまあできます。
さかた校長:そうか。医者を目指して、勉強も日頃から頑張っているの?
リスナー:はい。
さかた校長:でも親御さんは無理って言うんだね……医者ってごく少数の狭き門だし、その辺を考慮されたんだろうけど。でもまだこの段階で言われるとね……?
こもり教頭:走り出す前だからね。
さかた校長:ダンサーが安定しないからやめたほうがいい、というのは、親御さん的には……ダンサーというかエンターテインメントの仕事をしている方たちとか、芸能界の仕事をイメージされているのかな?
リスナー:そうだと思います。
さかた校長:でも、どの仕事も100%安定なんてしてないよね。
こもり教頭:そうですね。あとダンサーの仕事って、なかなか目にすることがないじゃない? スーパーの店員さんとかは目にする機会もあって大切な仕事だとわかるけど、ダンサーって日常生活になくてはならない職業ではないし、どういう仕事をしているのか見えづらいから不安に思っちゃうのかもしれないね。
リスナー:はい。
こもり教頭:だから、(知ってもらうために)その熱量を伝えるのはアリだと思うけどね。
さかた校長:うん。医者やダンサーになることを親御さんに認めてもらうために、やっていることはあるの?
リスナー:勉強やダンスを毎日やって、テストで良い点をとろうと頑張ったり、ダンスは習っているんですけど、そこで進級できるように練習しています。
さかた校長:お~、勉強も頑張って、ダンスは教室に通っているんだね。じゃあ夢に向けて頑張っていることは、親御さんも知っているのかな?
リスナー:知っていると思います。
さかた校長:(ダンスは)発表会だったり、そういう(踊っている)サマを見せる機会はあるの?
リスナー:発表会はまだやったことがないです。ダンスのテストはありました。
こもり教頭:なるほどね。レベルに応じたクラス分けがされているんだね。
リスナー:はい。
さかた校長:やるべきことはやっているからね……俺もお笑いの仕事がしたかったんだけど、特に父親は反対で。お前には無理だって言われたんだけど、それでも伝え続けて、発表の場とかを重ねて……本当にちょっとずつで今があるんだけど。「お前は頑張っていたんやな」って応援してもらうまでに時間はかかったけど、「本気だよ」というのは伝え続けたな。
リスナー:はい。
さかた校長:だから、親御さんに応援してもらう、ということを無理に目標にしなくても、本当に好きでやりたいのなら……熱量をもって続けたら、その頑張っている姿は絶対に見ているからね、親御さんは。ちょっとずつの積み重ねで、認めてくれる日が来ると思うけどね。
リスナー:はい。
こもり教頭:うん……教頭先生は中学で上京してダンスをやっているんだけど、いまの年齢だとご家族に支えられないといけない状態じゃん。まだ1人で生きていくのは難しいからさ。
リスナー:はい。
こもり教頭:それで、止められるまで続けていいと思う。それがいつかはわからないけど、いまの時点で「やめて就職しなさい」はないじゃん。来年は高校受験だし、その後は大学受験や就職もあるし、これからたくさんの選択肢があるので、やりたいことがあるなら全力でやり続けたほうがいいと思う。お医者さんになりたいんだったら、絶対に勉強をし続けて、ダンサーになりたいんだったら本気でダンスを練習し続けて。それで親御さんに「もうやめなさい!」って言われたときに、自分がどのレベルにいるかというので勝負するという闘い方もできると思う。
リスナー:はい。
こもり教頭:高校3年生で「やめなさい」って言われたときに、行きたい大学が合格圏内なら「ここに行かせてください」と言うことができる。ダンサーなら……わからないけど、スタジオで先生ができるくらいの実力があるから「ダンスを続けさせてください」と言えるとか。そんな感じで、自分を高め続けたほうがいいと思うよ。本当にやりたいことは、ブレずにやっていいと思う。
リスナー:はい、わかりました!
さかた校長:しんどいやろうけど、叶ったとき最高やから。
こもり教頭:そうだね。だから貪欲にいこう! どっちも掴んじゃうくらいの気持ちで頑張ろう!
リスナー:はい! 頑張ります!!
――電話を切ったあと……
さかた校長:本当にとことんやっていいよね。
こもり教頭:やっていいと思うよ。
さかた校長:体や生活に支障が出そうなら親御さんも止めるだろうけど、その気持ちは伝わるからね。とことんやって、「こんなにやったのに結果がでない」ということもあるだろうし。
こもり教頭:そうだね。進まざるしてその先は見えないからね。まずは進み始める第一歩が大事だと思いますね。
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聴取期限 2021年6月3日(木)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:さかた校長、こもり教頭
放送日時:月~木曜 22:00~23:55/金曜 22:00~22:55
番組Webサイト ⇒ https://www.tfm.co.jp/lock/