人気女優、ヌードシーン依頼にタメ息「簡単に脱ぐと思われてる」

 海外ドラマ史上最高傑作とも評された『ゲーム・オブ・スローンズ』で一躍有名になったナタリー・エマニュエル(32)。しかしこのドラマでヌードシーンを披露したことで、“簡単に脱ぐ女優”と思われるようになってしまったそうだ。また、撮影現場や私生活で性的な嫌がらせを何度も受けてきたというナタリーは、男性が行動を変える必要性を訴えている。

◆幼い頃から役者を目指し、超大作ドラマでブレイク

 イギリスに生まれ、幼い頃より役者の道を目指していたというナタリー。10歳で舞台に立った後、テレビドラマに出演するように。

 2006年から英人気ドラマシリーズで主要キャストを演じ、英国内ではすでに有名になっていたナタリーだが、2013年より米HBO制作の超大作ドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』でミッサンデイ役を演じ、世界的にその名が知られるようになった。

 2015年からは、日本でも「ワイスピ」の愛称で知られているカーアクション映画『ワイルド・スピード』に出演。今年8月に日本でも公開予定のシリーズ第9弾「ワイルド・スピードジェット・ブレイク」にも登場する。

◆あのドラマで脱いだから、他の作品でも脱ぐだろうと思われる

 今では世界的ヒット作に出演する人気女優となったナタリー。ただ、自身の出世作である『ゲーム・オブ・スローンズ』での役柄が今でも大きな影響を及ぼしているようで、先日出演したポッドキャスト番組『メイク・イット・レイン』でこう話している。

「『ゲーム・オブ・スローンズ』に出演した時は、特定の場面でヌードになることに同意したわ。だから他の作品でも、もしヌードを必要とする役であれば、私は何でもやるだろうと思われてしまう。私があのドラマでそうしたから、という理由でね。けど私は、あのドラマに限り、その条件に同意したのよ。全ての作品がそれと同様ではないということに気付いていないのね」

「『この役にはそれ(ヌード)が必要なんだよ』って挑んでくる人もいたわ。けど私は、こう答えるようにしている。『もし脱ぐことが必要だというなら、わかったわ。でも私は、ここまで露出するのは気が進まない。この程度の露出ならいいわ。それはこの役に必要だと思うから』』ってね」

『ゲーム・オブ・スローンズ』では、演出上で必要とされれば、ヌードになることも受け入れたというナタリー。しかし、撮影現場にいたキャストやスタッフが男性ばかりという環境で、肌を露出させることは、決してたやすいことではなかったようだ。

 昨年夏、女性誌のインタビューに答えたナタリーはこう明かしている。

「このドラマに出始めた頃、私の衣装はかなり露出度が高かった。そんなある日、1人の男性俳優が、私の衣装についてどうしようもない発言をした。まあ、典型的なやつよね。そのとき、すぐさまエミリアが私をかばい、対応してくれたの」

 このエミリアとは、『ゲーム・オブ・スローンズ』で共演したエミリア・クラークのこと。2011年の第1シーズンから、メインキャストとして出演していたエミリアだけに、男性ばかりの撮影現場でのヌードや露出が、女優にとっていかに大きな負担であるか理解していたのだ。

◆10代はじめから何度も性的な嫌がらせを受けている

 そんなナタリーは今年3月、怒りのツイートを連投。そこには、10代はじめから現在に至るまで、男性から幾度となく性的な嫌がらせを受けてきた事実が明かされている。

 そして、「自分の欲求を優先させ、女性の安全を脅かす男性の行動にはもうウンザリ」だとして、男性たちが自ら行動を顧みるべきときが来ていると訴えた。

 さらに、「この社会には性差別や女性嫌悪の風潮が根強く残っている」としたうえで、「“ノットオールメン=すべての男性が加害者ではない”という考え方は、私には響かない」と断言、男性たちに行動を見直すよう求めた。

 これらのツイートは、今年3月にロンドンで1人の女性が誘拐・殺害された事件を受けて、投稿されたもの。この事件では、夜9時ごろ、自宅に向かってロンドン市内を歩いていた30代の女性が、男性に誘拐・殺害された。事件をきっかけに、毎日の生活の中で女性が常に男性からターゲットにされ、危険にさらされているという実態が露呈し、社会問題に。また、事件後には、警察が夜に出歩かないよう女性たちに注意喚起していたことが明るみになり、「なぜ女性ばかりが行動を制限されるのか?」と批判や不満が噴出した。

 そうしたなか、「いま行動を変えるべきなのは男性」と声を上げたナタリー。自分がかつて女優仲間のエミリアから守ってもらったように、女性たちの安全や健康、そして尊厳を守るため、自ら立ち上がった。

<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>

2021/5/27 8:44

こちらも注目

新着記事

人気画像ランキング

※記事の無断転載を禁じます