ヘアメイクからラストアイドルセンターにまで上り詰めた西村歩乃果の苦労人人生【アイドルセンター論】
なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
ラストアイドル 西村歩乃果(前編)
10thシングル『君は何キャラット?』をリリースしてから約1か月が経ったラストアイドル。4月30日に放送された『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)では霜降り明星のせいやがダンサーとして登場し、「#ラストアイドルにせいや」がTwitterでトレンド入りを果たすなど大きな話題となった。
その楽曲で初めてセンターの座を獲得したのが最年長メンバーの西村歩乃果だ。インフルエンサーとして多くのファンを抱えている西村がセンターに抜擢されたことの意味を考えてみたい。
ラストアイドルとして活動する以前はヘアメイクとして働いていたという異色の経歴を持っている西村。2017年10月22日に放送された『ラストアイドル』(テレビ朝日系)にて初登場し、当時立ち位置2番だった吉崎綾に挑戦するも敗れ、敗者を集めて結成されたセカンドユニットのひとつ「Love Cocchi」としてアイドルデビュー。
ユニットではリーダーを務めるなど、最年長らしく引っ張ってきた。かといって、お姉さんキャラというわけではなく、時には子供のように無邪気にはしゃいだりとグループ随一の明るいキャラクターとしても知られている。
TikTokに投稿した動画が大きくバズり、「可愛すぎるヘアメイク」として注目を集めるようになったのが2018年。2019年にはYouTubeチャンネル「ほのちゃんねる」を開設。「テトリス」や「荒野行動」などのゲーム実況動画を主に投稿しており、チャンネル登録者数は36万人を超える人気YouTuberとして活躍を見せている。
また、最年長らしくグラビアにも積極的に挑戦してきたことでグループへの貢献度も非常に高く、西村の存在がラストアイドルを知る入り口となったケースも少なくない。
ラストアイドルのセンターはこれまで阿部菜々実、松本ももな、間島和奏、2期生の橋本桃呼と水野舞菜が務めてきたが、特に全員選抜となった『大人サバイバー』以降絶対的センターとして君臨していたのが阿部(https://taishu.jp/articles/-/81633)だ。
実際に1stシーズンバトルで立ち位置1番の座を勝ち取ったこともあり、彼女をラストアイドルの絶対的センターと見る向きが強い。そのため、今回最年長の西村がセンターに選ばれたのはもしかすると意外に思われたかもしれない。
しかし、ラストアイドルの新曲『君は何キャラット?』はコミカル要素が強く、ダンサーにせいやを配置するなど“話題性”に重きが置かれており、これまでの表題曲とはひと味違う楽曲に。
10枚目にしてグループを認知してもらうということが強く感じられるシングルとなっていた。西村はインフルエンサーとして多くのファンを抱えており、グループの中では最も知名度が高いメンバー。ラストアイドルを多くの人に知ってもらうという点においては彼女ほど最適なメンバーはいなかっただろう。