結婚式で“コロナ対策に厳しい親族”が…あきれた行動。スタッフも「なんで!?」

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 ウェディングプランナーの長谷川真美です。2020年~21年に結婚が決まったカップルは、新型コロナウイルスの影響で結婚式を何度も延期したり、キャンセルも視野に入れなければいけないなど、落ち着かない状況が続いています。

 各結婚式場はガイドラインに基づき感染症対策をおこなっていますが、その“対策”を巡ってのトラブルもあるのだとか。式場でプランナーとして働く女性・小岩井さん(仮名)に話を聞きました。

◆「これだと感染しちゃうでしょ!」親御さんがプランを変更

「当たり前のことですが、この時期の新郎新婦さんは感染症対策にとても敏感です。だからこそ、事前にスタッフとしっかり打ち合わせをしながら安全で納得のいくプランを一緒に組み立てていくんですが……
 親御さんが新郎新婦以上に敏感になっている場合、おふたりが考えたプランを『変更しなさい』と強く言われてしまうこともあるんです。これは、ある印象的な結婚式のお話です」

 そのカップルが結婚式を決行すると決めたときから、親御さんから担当プランナーである小岩井さん宛に連絡が入り、「これはできてる? これもちゃんと対応してもらえるの?」と会場の感染症対策について事細かに確認をしていたそう。

「他にもそのようなお客さん、親御さんはいらっしゃるので、ここまでは全く問題ないんです。式場としても万全な対策をしたいですし。ただ……」と、ため息をつきながら続けます。

「おふたりは“晩餐会スタイル”という、テーブルを長細く並べてゲストが横一列に並ぶレイアウトを希望されていました。そのレイアウトのまわりに、丸いテーブルを4卓、セットしたいとお考えでした。ですが式のプランニングがだいぶ進んだところで、例の親御さんがおふたりの考えたテーブルレイアウトをまるっとご変更されたんです。『これだとコロナになっちゃうでしょ!』って。晩餐会スタイルの箇所が密になると考えたようで、すべて丸テーブルに変更になりました」

 晩餐会スタイルでも、もちろん席と席の間隔はしっかり取って、パーテーションも設置する予定でした。そのレイアウトに強い思い入れがあった新婦の気持ちをわかっていた小岩井さんは、親御さんにも安心してもらえるように何度も説明しましたが、理解を得られずじまいでした。「希望のレイアウトに合わせて新郎新婦が決めていたテーブル装花や席次表も、もちろんやり直しです……。特に新婦さんは、かなり気を落とされた様子でした」

◆式の司会者にも「マスクの着用を徹底させて」と指示

 その親御さんはテーブルレイアウトを変更しただけではなく、司会者に対しても「司会からも、食事中も絶対にマスクの着用をするように、強く言ってください。着用していない人を見つけたら、すぐに注意してください!」とリクエスト。

「コロナ流行以降、結婚式の司会者はゲストに対して感染症対策に協力をしてもらうよう必ずアナウンスを入れるようになっています。密にならないことや換気への理解を求める説明など、これまでの結婚式では言う必要がなかったアナウンスは、すでに追加されているんです。
 それだけでは安心できないというのは、絶対にゲストに感染させてはいけないという親御さんのご配慮なんだ……と、そう自分に言い聞かせて当日を迎えました」

◆「え? あんなに言ってたのに?」

「当日は、司会者さんも『親御様のご意向だし、ちゃんと伝えるね』と言って、食事中のマスク着用についても、きちんとゲストの皆さんにアナウンスしてくれました。ゲストの中にはあまりよくない反応をする方もいるんじゃないかと心配でしたが、嫌な雰囲気にもならず、みなさんとても協力的だったんです。それなのに……」

 小岩井さんは、言いにくそうに言葉を続けます。「あれだけ言っていた親御さんがノーマスクで、ぺちゃくちゃしゃべりながら、ゲストに挨拶をして回ってたんです!」その様子を見て、小岩井さんは「えええええーー!!!」と仰天。

心の中で『なんでだよ!』と突っ込んでしまいました」と苦い顔をしながらも、「とはいえ、その親御さんのおかげで、感染症対策にいい意味での緊張感もありましたし、それぐらい気を付けてちょうどいいぐらいだな……と終わってからは思いました。テーブルレイアウトのことだけは、本当に悔しかったですけどね」と、最後には複雑な表情を浮かべながらも、その親御さんへの感謝を述べていました。

◆コロナ禍の中で結婚式に招待されたら

 まだまだ不安定な状況が続くコロナ禍の中でのウェディング。平常時でさえ人生の一大イベントとして緊張しながら準備を進める結婚式ですが、コロナ禍においては格段に緊張感が増します。感染対策をしながら結婚式を実施すると決めた新郎新婦を悩ませていることの一つが、ゲストの方々から「式やるの?」「中止にしないの?」という問い合わせが相次ぐこと。

 これから結婚式に出席するかもしれない人たちに対して「新郎新婦から延期や中止などの連絡が入らない限り、結婚式は実施されると考えていただければと思います。お気持ちはわかるのですが、新郎新婦に確認することはできるだけ控えていただけたら……」と小岩井さん。コロナ禍でも結婚式は一生に一度。もちろん出席するかどうかは個人の判断に委ねられますが、出席すると決めたら、新郎新婦の門出を快く祝いたいものですね。

参考:結婚式場業「新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドライン」(日本ブライダル文化振興協会)

―結婚式のトンデモ話―

<文/長谷川真美 イラスト/カツオ>

【長谷川真美】
株式会社OMエンタープライズ代表。ウェディングプランナー、式場専門コンサルタントを経て経営コンサルタントに。プランナー育成塾「おまみ塾」、オンラインサロン「ライフキャリア研究所-It's up to you」主宰。起業女子に向けたブログを運営。Instagram:@om_enterprise.0222、Twitter:@omenterprise

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