ヘンリー王子、母ダイアナ妃の死を乗り越えるため「進んで飲酒と薬物を摂取していた」

ヘンリー王子とオプラ・ウィンフリーのメンタルヘルスに関するドキュメンタリーシリーズ『The Me You Can’t See』が現地時間21日、「Apple TV+」にて配信された。

最初のエピソードで王子は母ダイアナ妃の死後、メンタルヘルスについて悩んだことや自分に付きまとうトラウマについて告白した。1997年8月、パパラッチに追われていたダイアナ妃がパリで自動車事故で亡くなった時、王子はまだ12歳だった。

王子はダイアナ妃の葬儀で棺の後ろを家族と一緒に歩く場面を写真に撮られたことなどを含む、幼少期の衝撃的な思い出を回想。棺の後ろを歩いた当時について「最も記憶に残っているのは、通りを歩く馬蹄の音だった」と語った。

しかしその後、王子には母の死を心から悼む時間や場所を与えられなかったという。その結果、長引く痛みを麻痺させるために酒や麻薬に手を出してしまったと明かした。

「僕は進んで飲酒したり薬物を摂取していた。自分の感情を少しでも和らげてくれるようなことを、進んでやっていたんだ。」

「だけど、徐々に気付き始めた。月曜日から金曜日まで飲んでいたわけじゃないけど、金曜日と土曜日のどちらか一夜で、1週間分を飲んでしまうんじゃないかってね。そして楽しいからじゃなくて、何かを覆い隠そうとするために飲酒していたことが分かったんだ。」

ヘンリー王子は17歳の時に大麻を吸引していたことが発覚したため、父チャールズ皇太子によってリハビリ施設に入所させられたと報じられた。その後、王室は王子が何度か大麻を試したことを認めたが、常用はしていないと述べていた。

メンタルヘルスに焦点を当てた今回のドキュメンタリーシリーズで、王子は「精神的に追い詰められていた」と言い、かつてパニック発作に悩まされたことを告白。28歳から32歳の頃は悪夢の時期だったと表現した。

「スーツを着てネクタイを締めて役作りをする。そして『よし、勝負だ』と思い、鏡を見て『さあ行こう』と言うんだ。だけど家を出る前からすでに汗が噴き出ていた。戦うか逃げるかっていうモードだったよ。」

「車に乗ったりカメラを見るたびに、恐怖に陥った。汗がドバっと噴き出るんだ。自分の体温が同じ部屋にいる人達よりも2、3度高いような気がした。顔が真っ赤になっているから、僕の気持ちはみんなが理解しているんだと自分に言い聞かせていた。しかし誰も分かってくれなかったから、恥ずかしかったよ。」

なお後のエピソードで、ヘンリー王子は最終的に妻メーガン妃から勧められたセラピーを受けることで、不安やパニック発作に対処できるようになったと話している。

画像は『Oprah Daily 2021年5月14日付Instagram「Ahead of the debut of #TheMeYouCantSee, his docuseries about mental health with @oprah, Prince Harry is opening up how his wife, Meghan Markle, encouraged him to go to therapy.」、2021年5月17日付Instagram「Oprah and Prince Harry have released the powerful trailer for their new docuseries #TheMeYouCantSee.」』『Apple TV 2021年5月17日付Twitter「This timely docuseries explores the current state of the world’s mental health and emotional well-being through storytelling.」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

2021/5/22 15:14

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