やるのか、中止するのか。７月に控えた東京五輪に世間の注目が集まっている。

「５月１０日の衆院予算委で、立憲民主党の枝野幸男代表は“国民の命と五輪開催を両立させることは不可能”と大会中止を求めました。読売新聞の世論調査でも、過半数が中止すべきと回答。世論は大会中止に傾いています」（スポーツ紙記者）

　緊急事態宣言の延長を受け、ＩＯＣのバッハ会長の来日も６月に延期。一転、大会が中止になる可能性も残されるが、現在も菅義偉首相は「安全・安心な大会」と連呼する。

「変異株の流行で新規陽性者数が増え続け、医療現場の逼迫も指摘されているのに、なぜ、“安心・安全”と言えるのか」（前同）

　日本政府の姿勢には、大きな矛盾が見え隠れするのだ。まず指摘したいのは、大会ポリシーの変更だ。

「政府は３月に、推定１００万人が来るといわれた海外からの観客の受け入れを見送ったと思ったら、今度は４月に、組織委員会の橋本聖子会長が“無観客にする覚悟は持っている”と発言。“開催ありき”としか思えない泥縄的な対策ですよ」（全国紙記者）

　また、医療従事者を“強制招集”する計画も。

「組織委員会は日本看護協会に、大会に看護師を５００人を派遣するように要請したんです」（同）

『インターパーク倉持呼吸器内科』の倉持仁院長は、こう憤る。

「ワクチン接種率が１％強（５月中旬現在）で、医療現場も逼迫している状況で、応募に応えられる医療従事者はいませんよ」

　また、人手不足から、当初予定していたボランティアに代わってアルバイト募集を開始。経済評論家の森永卓郎氏は、こう指摘する。

「コロナでボランティア志願者が激減したので、人材派遣会社のパソナなどを通して、バイトを募集しています。俗に“五輪利権”というものがありまして、政府に近い人材派遣会社や大手代理店が潤うんです」

　この続きは現在発売中の『週刊大衆』５月３１日号で。