レンチン調理でグッとおいしくなるコツ6つ。ラップのかけ方にも正解がある
「1人分の料理だけパパっと作りたい」ことって、結構ありませんか? ひとり暮らしでも家族と住んでいても、個食の機会は意外と多いもの。でも一般的なレシピは「2人分」や「4人分」が多いし、1人分のために鍋やフライパンの洗い物をするのも面倒ですよね。
そんなときに便利なのが「レンチン調理」!25年以上レンジ調理を研究してきた料理研究家の小田真規子さんは、「レンジは1人分の料理をつくるのにぴったりの道具」だと言います。
今回は、小田真規子さんの著書『レンジでおいしい!1人分の定番おかず』より、「失敗知らずでおいしくできる、レンチン料理のコツ」をお教えします!(以下、本書より抜粋・再構成)。
◆レンチン調理の成功のカギ
火加減いらずでほったらかし調理ができて、洗い物も少なくて便利なレンチン調理。でも「加減がわからなくて失敗しちゃうのよね」という人も多いのでは?
おいしく仕上げるには覚えておきたいコツがあります。まずは、どの料理にも共通する基本ルールをマスターしましょう。
◆コツ① 耐熱の平皿とボウルと使う
レンチン調理に向くのは、熱がムラなく行き渡りやすい耐熱製の平皿とボウル。1人分のおかずをつくるなら、平皿なら直径2cm程度、ボウルなら直径17cm程度のものが使いやすいサイズでおすすめです。
◆コツ② 食材の配置を工夫する
レンジの中央は熱の当たりが悪く、加熱ムラができやすいので、材料の置き方をひと工夫。肉や魚は真ん中をあけるようにして並べると、短時間で均一に火をとおすことができます。
◆コツ③ 素材の水分を味方につける
野菜を敷くなどして、素材から出る水分を利用して少ない調味料で調理。そうすれば、炒め物なども水っぽくなる失敗がなく、味のしっかりからんだコクうまに仕上がります。
◆コツ④ 余熱を利用する
かたまり肉やひき肉ダネなどは、8割ほど火がとおったら、あとは余熱でじんわり加熱するとジューシーな仕上がりに。煮物も余熱で蒸らすと、中まで味がしっかり入ります。
◆コツ⑤ レンチン後はよく混ぜる
レンチン調理は加熱後の仕上げが肝心。上下を返して熱の当たりを均一にしたり、よく混ぜてとろみがつくのを待つなど、仕上げを丁寧にすることで、おいしくでき上がります。
◆コツ⑥ ラップをかけるときはふんわりと
ラップは、使用するお皿やボウルの直径の1.5倍を目安に長めにカットし、左右をあけて中央を高くしてかけます。この状態で加熱すると少しずつ温度が上がっていくので、肉の縮みが防げたり、鍋やフライパンでつくったようなおいしさに!
◆レンチンだけでコクうま濃厚!「鶏のトマト煮」
最後に本書から、レンチンだけで作れる「鶏のトマト煮」のレシピをご紹介。最初にラップなし加熱で余分な水分を飛ばすことで、コクうま濃厚に仕上がるのだとか! このひと皿にパンかごはんを添えるだけで、栄養バランスの取れた食事になりますね。鶏肉はカットされたものを、ニンニクはチューブのものを使うなどしてさらに時短もできます。
【材料(1人分)】
鶏モモ肉……1 枚(200g)
A.
塩……小さじ1/4
コショウ……少し
小麦粉……大さじ1
タマネギ……1/6 個(30g)
トマト……1 個(150g)
B.
ニンニク(すりおろす)……1/4かけ(2.5g)
トマトケチャップ……大さじ2
塩……小さじ1/4
<下準備>
鶏肉は余分な脂肪を除いて6等分に切り、Aをふって小麦粉をまぶす。タマネギは薄切りにし、長さを3~4 等分に切る。トマトは2㎝角に切る
◆つくり方
1. 耐熱の皿にタマネギ、トマトを広げ、皿の縁に沿って鶏肉を並べる。肉の上に合わせたBを均等にかけ、ラップをせずに電子レンジ(600W)で5分ほど加熱する。
2. 取り出して、スプーンと箸で上下を返す。新しいラップをぴっちりかけ直して5分おき、ベビーリーフ(分量外)を添える。
<文/女子SPA!編集部>