「電動歯ブラシ&口腔洗浄器」販売員が買っている3機種と絶対に買わない1機種

―[家電屋さんのトリセツ]―

 皆さん、こんにちは。関東の某家電量販店に、十数年間務めている店員のスズキです。黒物から白物まで、ジャンルを問わずさまざまな商品の販売に携わり、店長も務めたことがある私が、日々の生活に役立つ家電の情報をお届けしていきます。

◆電動歯ブラシと口腔洗浄器の選び方

 前回は、「ミラーレス一眼カメラ」で取り上げましたが、今回は「電動歯ブラシ&口腔洗浄器」をテーマに「販売員が本当に買っている3機種と絶対に買わない1機種」をそれぞれ紹介したいと思います。

 以前の記事でもご紹介しましたが、マスクが手放せない生活が続くなかで美容家電が苦戦しています。

 しかし、今回取り上げる電動歯ブラシ&口腔洗浄器は意外と売れていて、継続して愛用されている方はもちろん、新規で買われる方も増えている印象です。

◆初めての購入の際はノズルの形状は要チェック

 電動歯ブラシの市場はパナソニックとフィリップス、ブラウンの3社がしのぎを削っています。どのメーカーの製品を選んでもいいのですが、特にノズルの形状はチェックするようにしてください。

 通常の歯ブラシタイプのほかに、丸型のタイプがありますが、後者はブラウンが採用しています。

 丸型はノズルが大きくて洗浄力は高いものの、奥歯が磨きにくいといった声をよく耳にします。特に口の小さな女性の方は事前にサイズを確認しておいたが安心ですよ。

 また、電動歯ブラシは高価なものだと3万円を超える機種もありますが、多くの方が選びやすいように実勢価格が1万5000円以下のモデルの中からを選んでいます。

◆紫外線除菌器で清潔さを保つ

 1位は誰にでも勧められる電動歯ブラシとして、フィリップスのソニックケアーから’21年2月にリリースされた「プロテクトクリーン プラス 紫外線除菌器付 HX6839/54」をセレクトしました。

 実勢価格は1万5000円前後になります。

 これは以前から販売されていた「プロテクトクリーン プラス」に紫外線除菌器がセットになった商品。

 充電機能が付いた紫外線除菌器にセットすることで、ブラシヘッド上部に紫外線が当たって毎日、使う歯ブラシを清潔に保ってくれます。

◆初めての人にもオススメなワケ

 電動歯ブラシの性能も折り紙付きです。

 細かな振動と毛足の長いブラシで細かな隙間の汚れをかき出してくれますし、「クリーン&ホワイトモード」で歯垢除去の対応もバッチリ。

 押しつけすぎを伝える過圧防止センサーや、ブラシヘッドの交換タイミングお知らせ機能もあるので、電動歯ブラシを初めて買われる方も安心です。

◆愛用者が増えている「ジェットウォッシャー」

 2位は電動歯ブラシではなく、口腔洗浄器で高い人気を誇る、パナソニックの「ジェットウォッシャー ドルツ EW-DJ53」。

 ‘20年7月に発売されたモデルで実勢価格は1万2000円前後になります。

 ジェットウォッシャーは、歯と歯の間に詰まった食べかすや歯周ポケット内の汚れなど、歯ブラシで取りきれない汚れを水流洗浄できる優れモノ。

 一度使って病みつきになったという熱心な愛用者の声も耳にします。

◆後続モデルが来月発売予定

 さらにドルツのEW-DJ53なら独自の「超音波水流」の技術で歯の表面の汚れまでパワフルに除去してくれますし、ブラシと水流の組み合わせで、歯並びの悪い歯間や矯正器具周りの頑固な汚れも取り除いてくれます。

 ちなみに、‘21年6月に後継モデルの「EW-DJ54」が発売予定です。これは新たに付属された舌磨きノズルで、舌表面の汚れも洗浄できるようになったモデル。実勢価格は1万6000円前後の予想です。

 4000円程度の違いなので、新商品好きの方は後継機を選んでもいいですし、EW-DJ54発売後はEW-DJ53の価格が今より落ち着く可能性もあるので、EW-DJ53狙いの方も待ってみてもいいかもしれません。

◆根強い人気を誇る定番モデル

 最後の3位はパナソニックの「音波振動ハブラシ ポケットドルツ EW-DS1C-A」です。

 ’18年5月発売と、1位や2位と比べて古いモデルですが、根強い人気を誇ります。

 実勢価格が2700円前後と、電動歯ブラシを試してみたい方にもピッタリですし、コンパクトで持ち運びしやすいので、外出用の2台目として購入するのもオススメ。

◆意外にメリットがある乾電池式

 機能はシンプルですが、微細な音波振動でしっかり汚れを落としてくれます。

 乾電池式なのは一見デメリットに感じますが、外出先でも電池交換ですぐに使えるのはメリットといえるでしょう。

◆実勢価格4200円前後と格安ではあるが…

 ワーストの商品には‘17年2月に発売されたブラウンの「オーラルB PRO500」にしました。

 こちらも古いモデルなだけあって、実勢価格が4200円前後とブラウンの商品の中ではかなりリーズナブルです。

 財布に優しいですし、上下振動と左右反転運動の「3D丸型回転」で汚れを落としくれるので、決して悪い製品ではないのですが、歯磨きモードや押さえつけ防止センサーなどの機能がそれぞれひとつずつしかありません。

◆サイズ感や重さは購入前に確認を

 そもそもブラウンは高いモデルと安いモデルとではブラシの質が違います。

 ブラウンだからと期待して買っても、肩透かしを食らう可能性も……。ブラウンを検討しているなら、予算を増やして上のグレードの中から選んだほうが、機能が充実していて満足すると思います。

 電動歯ブラシ&口腔洗浄器は商品の性質上、実際に試してみるのが難しいです。

 とはいえ、家電量販店ならブラシのサイズ感や手に持ったときの重さなどを確認できますし、販売員のアドバイスを聞きながら選べます。

 興味のある方はぜひお近くの家電量販店に足を運んでいただけるとうれしいです。

◆〈家電販売員が本当に買っている電動歯ブラシ&口腔洗浄器BEST3〉

▼1位 フィリップス「ソニックケアー プロテクトクリーン プラス 紫外線除菌器付 HX6839/54」 実勢価格:約1万5000円

電動歯ブラシの性能はもちろん、充電機能が付いた紫外線除菌器にセットすることで、ブラシヘッド上部に紫外線が当たり、毎日使う歯ブラシを清潔に保ってくれます

▼2位 パナソニック「ジェットウォッシャー ドルツ EW-DJ53」 実勢価格:約1万2000円

高い人気を誇る口腔洗浄器。独自の「超音波水流」の技術で、歯と歯の間に詰まった食べかすや、歯周ポケット内の汚れなど、歯ブラシで取りきれない汚れを水流洗浄できます

▼3位 パナソニック「音波振動ハブラシ ポケットドルツ EW-DS1C-A」 実勢価格:約2700円

機能はシンプルですが、低価格なのは魅力的。電動歯ブラシを試してみたい方にピッタリですし、コンパクトで持ち運びしやすいので、外出用の2台目として購入するのもオススメ

◆〈家電販売員は選ばない電動歯ブラシ&口腔洗浄器のWORST〉

▼1位 ブラウン「オーラルB PRO500」 実勢価格:約4200円

ブラウンの商品の中ではかなりリーズナブルですが、上位モデルと比較するとコストパフォーマンスはイマイチ。ブラウンだからと期待して買うと、肩透かしを食らう可能性が高いです

―[家電屋さんのトリセツ]―

【家電量販店のスズキ】

関東近郊の家電量販店で10年以上働く現役販売員。黒物から白物までジャンルを問わずさまざまな売り場を担当。実績が認められて大型店の店長を務めた経験もあるが、接客のほうが性に合うため、本部に直訴し現場復帰を果たす

2021/5/8 15:54

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