サンコーの進化した「超高速弁当箱炊飯器」の性能はいかに / 2段式になった新型に、冷凍食品や生肉をブチ込んでみた

2019年の12月に大いに話題となった、サンコーの『おひとりさま用超高速弁当箱炊飯器』。オフィスなどで手軽に米を炊くことができる弁当箱という画期的な商品。実際にお持ちの方も多いだろう。

そんなエポックメイキングな弁当箱に、このたび新型が登場した。2段式になったのだ。従来どおりご飯も炊けるが、さらにおかずも温められるという。さっそく実力を確かめてみたぞ!

・7980円

商品名は『お米もおかずもこれ一台!2段式超高速弁当箱炊飯器』。お値段は、サンコーレアモノショップにて税込み7980円。1段式より1000円アップ。箱には「15分で同時に調理」と書かれているが、これは恐らく最短の場合だろう。

説明書には炊飯量やおかずの種類によって炊き上がる時間が異なると書かれている。また、冷凍食品をブチ込んだ場合にはもっと時間がかかる可能性も示唆されていた。

仕様は基本的に1段式のものと同じなもよう。具体的な違いは、2段にするためサイズがデカくなり、中ぶた的なものとおかず用のトレーが追加されたくらい。ということで、細かい使用方法は1段式を紹介した記事を参照していただきたい。

・まずは普通に

実際の使用感を探るため、まずは普通に白米と……

適当に買ってきた冷凍の餃子をブチ込んで、どうなるか見てみようと思う。

ちなみにこの冷凍餃子はフライパンで焼くタイプなもよう。レンチン用ですらなく、また蒸すことも想定されていないが、はたしてどのような結果になるのか楽しみだ。

炊飯部分には無洗米を1合。そして、2段目のおかず用トレーには冷凍の餃子を凍ったまま敷き詰めて、スイッチを入れる。

そして待つことしばし。炊き上がりを知らせる緑のライトが点灯したのは、炊飯開始から33分後だった。冷凍モノは時間がかかるというのは説明書の通り。具体的に何にどれくらいかかるのかは、実際にいろいろ試してみるしかなさそうだ。

まずは白米の炊き上がり具合を見てみよう。中ぶた的なものに開けられた穴からそれとなく顔を出しているご飯。微妙に水っぽくなってるように見えたが……

中にはふっくらと炊けたご飯が。中ぶた的なプレートに開けられた穴に触れているご飯は若干水分多めになっていたが、全体的にはかなりナイスな仕上がりだ

そして今回のメイン。2段目の餃子の方は……

ちゃんとできている。もちろん焼けてはおらず、蒸されているためパリパリ感は無い。モッチリした仕上がりで、どちらかというと水餃子みたいな感じだ。が、餃子は餃子だし、ちゃんと美味い。なかなかヤルではないか。

・生肉とロールキャベツ

が、ここまでは想定内。白米と餃子は今回用意した刺客の中でも最弱の部類。今回は限界を見たいので、近所のスーパーの冷凍食品コーナーで、最も長い調理時間を要していた冷凍ロールキャベツを用意。

そして、厚みのあるステーキ用の生肉もブチ込むことに。

ついでに残っている餃子もあわせ、冷凍餃子2個、生肉、冷凍ロールキャベツ2個という組み合わせに。もし会社で弁当箱の中身がこんな感じのヤツがいたらぶっちゃけちょっと引くかもしれない。ちなみにご飯は前回と同じく1合だ。

スイッチを入れてみたが、なかなかライトは緑にならない。白米と餃子のみだった時の33分も越え、やっと緑のライトが灯ったのは炊飯開始から52分後。やはりハードなチャレンジだったか。まあおそらく想定外だろうしな。

では仕上がりをチェックしてみよう。ふたを開けるとあふれ出る蒸気。湯気の向こうから現れたのは……

おっ? なんだかそれっぽいぞ? 仕組み的には炊飯部分から上がってくる蒸気で蒸すはずだが、きっと冷凍の餃子やロールキャベツ、そして生肉から出た水分のせいだろう。

やや茹でるような感じになっていた。しかし、しっかり解凍および加熱されている点に間違いは無さそうだ。ロールキャベツはジューシーかつ柔らかい仕上がり

肉もめちゃくちゃ柔らかく蒸されており、繊維がホロホロと崩れ落ちる。時間こそかかったが、マジに結構ヤルではないか。なお餃子は完全に水餃子というか、ワンタンというか、明らかに水分過多だった。まあウマいのでよし!

なお、あとで炊飯部分に白米抜きで水だけを入れ、上に残った肉の切れ端とロールキャベツをブチ込んでスイッチを入れてみたが、その場合もちゃんと調理できた

その際に、待つのが面倒になって途中で蓋を開けたのだが、ライトが緑になっていないにもかかわらず、十分に加熱されたと判断できる状態になっていた。

そこで電源を切って加熱を終了してしまったのだが、特に問題は起きなかった。もしかしたら炊飯部分に白米込みで生肉やロールキャベツを入れた時も、もっと早い段階で食べられる状態になっていた可能性。

細かいことはともかく、そしてサポートされた使用方法かどうかについてもガン無視するとして、調理器具として割と柔軟に使えそうだなこれ。

・工夫次第でいろいろできそう

ということで、いきなりいろいろと無茶を強いてみたわけだが、いかがだっただろう。進化した2段式の超高速弁当箱炊飯器は、なかなかにポテンシャルを秘めたアイテムと言えるのではなかろうか。

通常の用法において気を付ける必要があることとしては、調理時間がブチ込むモノ次第という点か。例えば会社で食事の時間ピッタリに調理を完了させたい場合には、事前にどれくらいかかるのかチェックする必要があるかもしれない。

そしてもう一つ。水分過多になった餃子の例からも、ベストな結果を得るためには、ブチ込むモノから出てくる水分量を考慮する必要がありそうだ。加熱されていればふやけてもOKというイージーなスタイルの人からすれば(筆者もこのタイプ)些事かもしれないが。

個人的には、家でゲームしながらの夜食とか、机の上で蒸し料理を作りたい時とかに良さそうだななんて。机から1秒たりと離れたくない時とかにね。

参照元:サンコーレアモノショップ

Report:江川資具

Photo:RocketNews24.

2020/12/20 20:00

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