“特撮ヒロイン”松田るかは極度のジロリアンで関東店制覇を目指す

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第69回 ラーメン二郎

■ラーメン画像でどこの二郎か当てられる

 アイドルだってメシを食う。好物にありつくためには行列にも並ぶ。それがスフレパンケーキやタルト・タタンなら、納得も行くのだが、ラーメン二郎と聞くと、ハテナ? という心持ちになる。ぼくの家の近くにも、三田本店と1、2位を争うひばりヶ丘店があるが、行列を構成するのは恰幅のよい若い衆が中心なのだ。

 しかし、“ジロリアン”を堂々と名乗る若手女優がいる。特撮ドラマ『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日系)のヒロイン(並びにポッピーピポパポ役)や、映画『賭ケグルイ』の皇伊月役で知られる松田るかだ。るかは自身のTwitterで昨年の元旦、こんな宣言をしている。

「せめて関東の二郎は制覇したい(絵文字・ラーメン) いまんとこ行ったのは目黒 新代田 池袋 ひばりヶ丘 歌舞伎町 小滝橋 上野毛 品川 三田本店 野猿 関内 桜台 小岩 神田神保町 中山…まだまだや…! #まつだのやりたい事リスト」

「いずれはNHKの朝の連ドラに出たい」とか「憧れの大島優子さんと共演を果たす」(いずれも19年9月〜20年3月のNHKドラマ『スカーレット』で実現)など、普通はもっと女優らしい一年の計を立てるでしょうに。

 現在ラーメン二郎は全国に41店あり、うち関東には36店ある。むしろ他地域の二郎はマイノリティなのだ。昨年元旦で15店を制覇した松田だが、1年4ヶ月が経過した今、さらに何店こなしたのだろうか。そして、同月9日に松田はさらにこうつぶやいた。

「最近、なんかるかちゃん特技ないの? と聞かれて暫く考えたんだけど、二郎の写真見て何店か当てられる位しかないです…(絵文字・ラーメン)インスパイアも少しいける…(絵文字・なると)」

 このTweetにフォロワーは沸いた。「この画像はどの店かわかるか」というファンの質問攻めにも、松田は二郎なら「環七新代田店」、インスパイア系でも「ラーメン富士丸」などと、見事に的中させた。

「その特技なんか企画で生かせそう!w」「松田るかお姉さんくそ美人のくせに二郎好きなの お前しか信用出来ん」等々、みんな唸るばかりに…。

 そして、昨年の6月19日には、自身のYouTubeチャンネルで、宅配で取り寄せてインスパイア系で「家二郎」する模様をアップ。ファンたちに飯テロを仕掛け、食欲地獄に引きずり込んだ。

「自粛期間中にどうしても二郎系が食べたくなり、 宅配をやっている(埼玉県川口市の)麺屋桐龍さんの お持ち帰りラーメンをポチってしまいました!家でこんなにお店に近い味が出せるんですね! めちゃくちゃ感動しました! お近くに二郎、二郎系が無いよ~と言う方や お家でゆっくり食べたいなと言う方は 是非宅配サービスを利用してみてくださいね」

 店からは素材だけが届くので、キッチンで調理するのだが、いきなりビールのロング缶を飲み出し、ゴクゴクと喉を鳴らす松田。おぬしは『世界の料理ショー』のグラハム・カーか(あちらはワインだけど)!

 曰く「キッチンに立つとビールが欲しくなる」「暑いからビールっておいしいだよね」…。そして、麺を茹でる際に立ち上る湯気に、「小麦の匂いでお酒を飲んでいる」とポツリ。「多量飲酒」の機会が男性で全国比2倍、女性で4.7倍超という、沖縄の血がさすがに騒ぐのか?

 ニンニクを大量に刻み、茹で上がった麺を丼に盛り、ゴロッとチャーシュー入りのスープを注ぎ入れ、同時に茹でたもやしとキャベツをこんもり載せ、最後に背油をドバドバ振りかける。確かに二郎ラーメンは唯一、ビールのアテになるラーメンかもしれない。

■48時間でチャラにできればOK

 この動画にも、「ただでさえ可愛いのに、二郎系ラーメンを作り、食べ、ビールを飲み、さらに着ている服が(マキシマム)ホルモンのTシャツという素晴らしすぎて推せるどころの話ではなくもう結婚したい」、といった反応が多数寄せられた。

 松田の賢いのは、いきなり完全な自作を目指さなかったこと。曰く「初っ端から自作二郎すると今後撮る動画無くなりそうだから先ずは宅配からと言うこのYouTube脳!」、と計算高ささえ自画自賛する。

 彼女が二郎にハマり出したのは16年の『エグゼイド』撮影時のこと。19年5月の「松田るか1st.写真集 RUKA / LUCA」発売時の取材で、興味を持ったきっかけについてこう語った。

「女性1人では入りづらいような雰囲気のある店構えだからこそ行きたくなった。“押すなよ!”と言われると押したくなるタイプだから」

 どうやらかなりの男勝りキャラらしい。小学生の頃から、出身地の沖縄でローカルタレントをしていたが、14年に単身上京し、「5年で芽が出なければ辞める!」との覚悟で女優を目指した。

 当初はオーディションにも落ちまくったが、「不合格になっていちいち落ち込んでいるのは時間の無駄。東京には女優として挑戦できる様々なチャンスがあるんだから、次々やらないともったいない」とハングリー精神を剥き出しにする。

 二郎はそんな彼女の「週に1回程度のご褒美」。ニンニク臭がすごいので、「スケジューリング管理が大事」とも語る。松田にとって二郎遍歴は、ジムで身体を作るのと同じなのだ。その姿勢は以下の発言にも表れている。

「あの量のラーメンをいかに乱さずに綺麗に、かつ隣のサラリーマンのスピードに負けないように早く食べ終えるか。そこにかけています。もしかしたら(体内に)飼っているのは“小さいおじさん”ではなく、本田圭佑選手レベルのアスリートかもしれない」

 しかし、二郎といえば、小1食(麺量300gほど)でも1500kcal前後とされ、ダイエットの大敵だ。それを彼女は動画では“味変”と称し、お椀に卵を溶いてすき焼き風に二郎を食べ進めるのだから、よけい罪深い。喜色満面の松田はしかし、「これを幸せと言わず、何と言いましょうか」、と最後の一口まで食べきった。

 禁欲はおいしさには勝てない。彼女は「48時間でチャラにできればOK」ルールを自ら設定。食べた後はそれこそジムで運動し、みっちり汗を流すそうだ。「二郎に行くために運動しているようなところもある」と、前記の取材でもうそぶいていた。

 逞しい彼女の勇姿につい鼓舞され、コロナ禍ではついぞ足を踏み入れることのなかった、二郎系にちょっと並んで突入。行列の途切れない地元ひばりヶ丘店ではなく、大森のインスパイア系では評価の高いラーメン タローに行ったが、食後5時間を経たのにまだ膨満感に苦しんでいる。インパラのようにスリムなのに、胃袋は強靭なる松田なのだ。

(取材・文=鈴木隆祐)

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  • 日刊大衆

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