「君は悪くない」自傷行為がやめられない10代にかける言葉
ラジオの中の学校、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」。5月3日(月)から6日(木)の4日間は、『しんどー相談室』と題し、パーソナリティのさかた校長とこもり教頭が、10代リスナーの“いま、正直しんどい”と感じている話を聞いています。最終日となる6日(木)の放送では、“自傷行為をしてしまう”という15歳のリスナーと電話をつなぎました。
――このリスナーのメッセージ
【相談したいことがあります。周りの人には言えないことです。私は昔から自傷癖があります。本格的な切ったりとかは中学生からですが、昔から自分で引っかいたり、噛んだり、つねったり、ぶつけたりなどの自傷行為がありました。おかげで小さいうちは、口の中が血だらけで口内炎もよくできていました。自傷行為は、手首は目立つからあまりやっていませんが、それでも痕がいくつか残っています。太ももとか二の腕とか目立たないところには、たくさん痕が残っています。最近もしてしまいました。母親とうまくいかなくて、理不尽なことで怒られて、やり場のない怒りや憎しみなどの黒い感情を自分にぶつけてしまいます。誰かに相談なんてできません。一応、お菓子作りが発散方法だけど、それはあくまで気持ちを切り替えるためで、そういう感情を消してくれるわけではありません。そんなすさんだ気持ちで作ったクッキーでも、みんな「おいしい」って言って食べてくれるのですが、親には小さいころのトラウマがあって家にいても落ち着きません。ずっと不安です。部屋にいるのに怖いです。ふとした瞬間に思い出して、それを消そうとして、また自傷行為に走ってしまいます。嫌なことがあると、なおさら立ち直れないです。前に両親に自傷がバレて怒られました。そっちだって悪いのに。自傷行為はいけないことですか? こんなこと、誰にも言えません。言ったところで解決するようなことじゃないし、離れていったら言いふらされそうだし。同情されるのも嫌だし。何より心配をかけたくない。校長と教頭に相談したいです】
さかた校長:もしもし。書き込みしてくれてありがとう、読ませてもらったよ。いろいろと話をしていこうと思うんだけど……大丈夫か?
リスナー:はい。
さかた校長:自傷行為っていつぐらいからなの?
リスナー:小さいころからです。
さかた校長:うん……それは、どういう感情のときにやってしまうのかな?
リスナー:つらいとか、苦しいとか、悔しいとか、よくわかんなくていっぱいいっぱいになっちゃったときとかに、そういうことをしちゃいます。
さかた校長:うん……最近もしてしまったんやろ? そのときも、いっぱいいっぱいになっちゃったか?
リスナー:はい……。
さかた校長:学校の友達とかとは、話したりできているの?
リスナー:はい。
さかた校長:そうか、クッキーをあげたりもしているの?
リスナー:はい。
さかた校長:おいしいクッキーなんやろうな。
リスナー:(笑)。
さかた校長:じゃあ、原因というかそういう気持ちになってしまうのは、家でのことが多いんかな?
リスナー:はい。
さかた校長:家は安心できる場所であってほしいんやけどね……。そういう行為をしてしまうというのは、家族に話しているのかな。
リスナー:してないです。
さかた校長:それは、何でできないのかな?
リスナー:自分が悪いって言われたくないし、きょうだいも同じような環境だから、自分だけつらいっていうのはずるいかなと思って。
さかた校長:そうか……。書き込みに『両親に自傷がバレて怒られました』って書いていたけど、そのときはケンカになっちゃった?
リスナー:はい……。
さかた校長:その……見つかったときというのは、どういうふうに思ったの?
リスナー:自分だってそういうことをやりたくてやっているわけじゃないのに、理由も聞かずに一方的に怒られて……悔しかったです。
さかた校長:うん……そうだね、もちろんやりたくてやっているわけじゃないからね。
こもり教頭:あと……自分がそういうことをしてしまうきっかけが、ご家族にもあるんでしょ? なのに一方的に言ってくるのは違う、って思ったのかな?
リスナー:はい。
こもり教頭:うん……家族とどういうことがあると、いっぱいいっぱいになっちゃうの?
リスナー:いまは大丈夫なんですけど、中学生のときに先生が自分ばっか差別してきて、それで帰るのが遅くなったりとか習い事に行けなくなったりして。私のせいじゃないのに、「習い事に行けなくて迷惑をかけた」とか言われて。ちゃんと私の話を聞いてくれなくて……。
さかた校長:そうか……しんどかったね。さっき、「やりたくてやっているわけじゃない」って言ってくれたし、これがよくないことだというのは君がいちばんわかってるもんな。
リスナー:はい。
さかた校長:こんなつらい気持ちのなか話してもらっていることにも……ちょっと思い出させたりしてしまうからね……ごめんね。
こもり教頭:うん。
さかた校長:君は悪くないけんね……いい子やん。君のお菓子を俺も食いたいよ。みんなが「おいしい」って言ってくれるんでしょ? 君は悪い気持ちを発散するために作っているのかもしれんけど、それでも君の作ったクッキーが友達を笑わせているからね。すごく誇っていい、いいところがいっぱいあるからな。
リスナー:ありがとうございます……。
さかた校長:君はつらい気持ちを隠して学校に行って、友達のことを思って雰囲気を壊したくなくて笑っているんだよね。そんな君が友達のためを思っている優しさを、どうか大切な大切な自分のためにも送ってあげてほしいと思うのよ。俺は自傷行為をしたことがないから……でも自分に対して悔しかったりしたときには、違う形で発散してたんだろうね。
リスナー:はい……。
さかた校長:君の体を傷つける行為は……君が見つけた救いの糸だったかもしれんけど……俺は嫌やな。
こもり教頭:うん……。
さかた校長:でもやめたいって言っても、そんな簡単にやめられるものではないと思うのよ。いままでにも、そう思ってもやめられなかったんだろうし……。
リスナー:はい……。
さかた校長:でも今日俺たちに教えてくれたことで……そんな自分でつけてしまった傷を見せるのって、すげえ大変なことやん。でも勇気を出して届けてくれたんよ。それは俺は嬉しいし、教頭も職員(スタッフ)も、生徒たち(リスナー)もそうやから。
リスナー:はい……。
さかた校長:でもまたそういう行為をしたくなったときに、しそうになったときに、少しだけでも今日のことを思い出してほしいな。それで君のすべてが解決するわけではないけど、今ここに俺たちや生徒たちがおるっていうことを、ちょっとでも思い出してほしいな。
リスナー:はい。
◇
番組の最後にさかた校長は、「君たちが勇気を振り絞って差し伸べてくれた思いだったり……すげぇ嬉しいんだよ。すごく無力やけれども、何にもできんかもしれんけれども、どうにかしたい、君を笑わせたいと思っている。絶対何とかするから。いつだっていい。また手を伸ばしてくれ」と話していました。
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聴取期限 2021年5月14日(金)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:さかた校長、こもり教頭
放送日時:月~木曜 22:00~23:55/金曜 22:00~22:55
番組Webサイト ⇒ https://www.tfm.co.jp/lock/
――このリスナーのメッセージ
【相談したいことがあります。周りの人には言えないことです。私は昔から自傷癖があります。本格的な切ったりとかは中学生からですが、昔から自分で引っかいたり、噛んだり、つねったり、ぶつけたりなどの自傷行為がありました。おかげで小さいうちは、口の中が血だらけで口内炎もよくできていました。自傷行為は、手首は目立つからあまりやっていませんが、それでも痕がいくつか残っています。太ももとか二の腕とか目立たないところには、たくさん痕が残っています。最近もしてしまいました。母親とうまくいかなくて、理不尽なことで怒られて、やり場のない怒りや憎しみなどの黒い感情を自分にぶつけてしまいます。誰かに相談なんてできません。一応、お菓子作りが発散方法だけど、それはあくまで気持ちを切り替えるためで、そういう感情を消してくれるわけではありません。そんなすさんだ気持ちで作ったクッキーでも、みんな「おいしい」って言って食べてくれるのですが、親には小さいころのトラウマがあって家にいても落ち着きません。ずっと不安です。部屋にいるのに怖いです。ふとした瞬間に思い出して、それを消そうとして、また自傷行為に走ってしまいます。嫌なことがあると、なおさら立ち直れないです。前に両親に自傷がバレて怒られました。そっちだって悪いのに。自傷行為はいけないことですか? こんなこと、誰にも言えません。言ったところで解決するようなことじゃないし、離れていったら言いふらされそうだし。同情されるのも嫌だし。何より心配をかけたくない。校長と教頭に相談したいです】
さかた校長:もしもし。書き込みしてくれてありがとう、読ませてもらったよ。いろいろと話をしていこうと思うんだけど……大丈夫か?
リスナー:はい。
さかた校長:自傷行為っていつぐらいからなの?
リスナー:小さいころからです。
さかた校長:うん……それは、どういう感情のときにやってしまうのかな?
リスナー:つらいとか、苦しいとか、悔しいとか、よくわかんなくていっぱいいっぱいになっちゃったときとかに、そういうことをしちゃいます。
さかた校長:うん……最近もしてしまったんやろ? そのときも、いっぱいいっぱいになっちゃったか?
リスナー:はい……。
さかた校長:学校の友達とかとは、話したりできているの?
リスナー:はい。
さかた校長:そうか、クッキーをあげたりもしているの?
リスナー:はい。
さかた校長:おいしいクッキーなんやろうな。
リスナー:(笑)。
さかた校長:じゃあ、原因というかそういう気持ちになってしまうのは、家でのことが多いんかな?
リスナー:はい。
さかた校長:家は安心できる場所であってほしいんやけどね……。そういう行為をしてしまうというのは、家族に話しているのかな。
リスナー:してないです。
さかた校長:それは、何でできないのかな?
リスナー:自分が悪いって言われたくないし、きょうだいも同じような環境だから、自分だけつらいっていうのはずるいかなと思って。
さかた校長:そうか……。書き込みに『両親に自傷がバレて怒られました』って書いていたけど、そのときはケンカになっちゃった?
リスナー:はい……。
さかた校長:その……見つかったときというのは、どういうふうに思ったの?
リスナー:自分だってそういうことをやりたくてやっているわけじゃないのに、理由も聞かずに一方的に怒られて……悔しかったです。
さかた校長:うん……そうだね、もちろんやりたくてやっているわけじゃないからね。
こもり教頭:あと……自分がそういうことをしてしまうきっかけが、ご家族にもあるんでしょ? なのに一方的に言ってくるのは違う、って思ったのかな?
リスナー:はい。
こもり教頭:うん……家族とどういうことがあると、いっぱいいっぱいになっちゃうの?
リスナー:いまは大丈夫なんですけど、中学生のときに先生が自分ばっか差別してきて、それで帰るのが遅くなったりとか習い事に行けなくなったりして。私のせいじゃないのに、「習い事に行けなくて迷惑をかけた」とか言われて。ちゃんと私の話を聞いてくれなくて……。
さかた校長:そうか……しんどかったね。さっき、「やりたくてやっているわけじゃない」って言ってくれたし、これがよくないことだというのは君がいちばんわかってるもんな。
リスナー:はい。
さかた校長:こんなつらい気持ちのなか話してもらっていることにも……ちょっと思い出させたりしてしまうからね……ごめんね。
こもり教頭:うん。
さかた校長:君は悪くないけんね……いい子やん。君のお菓子を俺も食いたいよ。みんなが「おいしい」って言ってくれるんでしょ? 君は悪い気持ちを発散するために作っているのかもしれんけど、それでも君の作ったクッキーが友達を笑わせているからね。すごく誇っていい、いいところがいっぱいあるからな。
リスナー:ありがとうございます……。
さかた校長:君はつらい気持ちを隠して学校に行って、友達のことを思って雰囲気を壊したくなくて笑っているんだよね。そんな君が友達のためを思っている優しさを、どうか大切な大切な自分のためにも送ってあげてほしいと思うのよ。俺は自傷行為をしたことがないから……でも自分に対して悔しかったりしたときには、違う形で発散してたんだろうね。
リスナー:はい……。
さかた校長:君の体を傷つける行為は……君が見つけた救いの糸だったかもしれんけど……俺は嫌やな。
こもり教頭:うん……。
さかた校長:でもやめたいって言っても、そんな簡単にやめられるものではないと思うのよ。いままでにも、そう思ってもやめられなかったんだろうし……。
リスナー:はい……。
さかた校長:でも今日俺たちに教えてくれたことで……そんな自分でつけてしまった傷を見せるのって、すげえ大変なことやん。でも勇気を出して届けてくれたんよ。それは俺は嬉しいし、教頭も職員(スタッフ)も、生徒たち(リスナー)もそうやから。
リスナー:はい……。
さかた校長:でもまたそういう行為をしたくなったときに、しそうになったときに、少しだけでも今日のことを思い出してほしいな。それで君のすべてが解決するわけではないけど、今ここに俺たちや生徒たちがおるっていうことを、ちょっとでも思い出してほしいな。
リスナー:はい。
◇
番組の最後にさかた校長は、「君たちが勇気を振り絞って差し伸べてくれた思いだったり……すげぇ嬉しいんだよ。すごく無力やけれども、何にもできんかもしれんけれども、どうにかしたい、君を笑わせたいと思っている。絶対何とかするから。いつだっていい。また手を伸ばしてくれ」と話していました。
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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:さかた校長、こもり教頭
放送日時:月~木曜 22:00~23:55/金曜 22:00~22:55
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