マンUのオーナー、ファンへの謝罪を拒否…ESL騒動めぐり退陣要求過熱も

 マンチェスター・Uのオーナーの一人であるアヴラム・グレイザー共同会長が、イギリスメディア『スカイ』の取材に対してノーコメントを貫いた。4日付で同メディアが報じた。

 先月にマンチェスター・Uが欧州スーパーリーグ(ESL)参加を表明して以降、マンチェスター・Uを牛耳るグレイザー・ファミリーに対するファンの反発は日増しに高まっている。すでにESLは各方面からの批判を受けてとん挫しているが、2日には数千人のファンが本拠地『オールド・トラッフォード』周辺でグレイザー家の退陣を要求。一部が暴徒化した影響もあり、同日に予定されていたプレミアリーグ第34節リヴァプール戦は延期となっていた。

 そんななか、『スカイ』は米フロリダでA・グレイザー氏への取材を試みた。食料品を買って車に戻る途中のA・グレイザー氏に対し、レポーターは「これはチャンスです。(ESL騒動をめぐって)謝罪する言葉は何かありませんか?」と質問を投げかけたが、同氏は無視。さらに「グレイザー家がクラブを売却するときが来たのか?」、「マンチェスター・Uのファンはあなたにとっては“ただの客”に過ぎないのか」という質問にも答えない。「サポーターに対して何か言うことはありませんか」との問いに対しても無言を貫き、車でその場を去っていった。

 グレイザー家は2005年、クラブ資産を担保に多額の借金を借り入れるレバレッジ・バイアウトと呼ばれる手法で、マンチェスター・Uの株式を取得。一族は懐を痛めることなくクラブを手に入れたが、同時にマンチェスター・Uは多額の負債を抱えることになった。ユダヤ系アメリカ人の一族の支配下でクラブは商業的な成功を収めているものの、一家はクラブをビジネスの道具として扱い、“搾取”を続ける存在だとして、地元サポーターから忌み嫌われている。

2021/5/5 17:11

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