「なんで頑張っている人たちがこんなに我慢しないといけないんだろう」コロナ禍で大会が中止 10代の声

ラジオの中の学校、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」。5月3日(月)の放送では、パーソナリティのさかた校長とこもり教頭が、10代のリスナーが感じている“しんどいこと”を聞いていきました。そのなかから、この日、コロナの影響で大会の中止が発表されたという、高3の女性リスナーとのやり取りを紹介します。

さかた校長:「しんどい」、この言葉は気分が明るいときには使わないよな。今、SCHOOL OF LOCK! を聴いている生徒(リスナー)のなかにも、「しんどいなぁ」と思っているヤツがいると思う。

こもり教頭:学校掲示板を見ると、楽しい書き込みもあれば、そうじゃないものもありますね。

さかた校長:SCHOOL OF LOCK! は、ラジオの中の学校です。クラスに30人いて29人が笑っていても、1人が膝を抱えていたら、その生徒の声を聞いていきたい。そう思って、毎日授業を届けています。今週のSCHOOL OF LOCK! は、「今、ちょっとしんどいです」、そんな思いを抱えている生徒の声に耳を傾ける「しんどー相談室」の授業を行います。

こもり教頭:「進路相談室」ではなく、「しんどー相談室」です。生徒の君が、今「しんどい」と思っていることを、よかったら僕たちに教えてください。

◆電話をつないだリスナーから届いたメッセージ

【今日、今週末に開催されるはずだった大会がなくなりました。頑張って手に入れた出場権。毎日やった練習。振り返れば振り返るほどとてもショックでした。私たちは試合もあるからあまり遊びに出てなかったり、外食も控えていたのに、インスタ見たらみんな遊びに行ってるし、なんで頑張っている人たちだけこんなに我慢しないといけないんだろうって思いました。心底腹が立ちました。どうしたら報われるのでしょうか?】

さかた校長:もしもし! 書き込みを読ませてもらったけど……そうかぁ。

こもり教頭:大会の中止は、今日発表されたんだね。ちなみに何部なの?

リスナー:ハンドボール部です。

さかた校長:部活の成績はどんな感じなの?

リスナー:県で1、2位を争うくらいです。

さかた校長:全国を目指すような強豪校なんだな。じゃあ、毎日の練習もきつかっただろ?

リスナー:そうですね。

さかた校長:そうか。しかも今、高校3年生だから、1年生のときは普通にできたんだよな。2年生ではまた違ったりして……3年間、すごい大変だったな。

リスナー:はい。

さかた校長:インスタを見て思うことがあったみたいだけど、どういうふうに感じているの?

リスナー:私たちだけじゃないけど頑張っている人たちがいるから、みんなもうちょっと考えて行動してほしいなと思いました。

さかた校長:そうだな。めちゃめちゃ頑張っていたのにな……そう思わないとやってられないよな。

こもり教頭:だし、単純に「何だよ!」って思うよね。

リスナー:はい。

◆「同じ経験をした」という別のリスナーから届いたメッセージ

【うちも同じ経験を1年前にしました。中学校最後の部活動の大会がコロナの影響で延期になってしまって、県大会という大きな大会が無くなり4地区で行いました。うちの学校はベスト4に入っていたのでどの部活よりも練習が大変だったのに、他の人たちは遊んでたりしてて「なんでうちらは頑張ってるのに」って毎日のように思ってたな】(15歳女性)

さかた校長:うん……。1年前も部活の大会がなくなったり、文化部の子たちの演奏会がなくなったり、好きなアーティストのライブに行けなくなったり……楽しみにしていた、この日のために頑張ってきたイベントがなくなって。また同じようなどうしようもないことが起きて、すげぇやるせないというか……。

こもり教頭:うん……。さっき、「何だよ!」って思うって言ったけど、それも「しんどいな」と思って。だって、人のインスタを見て誰かに負の感情を抱いてしまうのって疲れるじゃん。

リスナー:はい。

こもり教頭:教頭もこの1年で、いろいろなものがなくなるってことがたくさんあったの。大きな大会みたいなものもなくなったし、今も現在進行形でなくなってるし。そういうときは、やっぱりぶつけたくなる。「本当なら今頃……」とか「あんなにいっぱい練習したのに」とか「こんな直前でなくなるんかい」みたいな。でもそのたびに何かを恨むと、しんどくなるんだよね。

さかた校長:うん。

こもり教頭:だから言ってあげられる言葉というよりは、(自分と重ねて)その感情はしんどいなと思った。

リスナー:はい。

さかた校長:うん……ハンドボール部の仲間と話はしたの?

リスナー:はい。みんな、なんとも言えないような感じで……やっぱりかぁというのもあったし、大会したかったよね、という話をしました。

さかた校長:うん。周りに遊んでいる人や、しっかり対策をしていない人がいるかもしれんけど、いっしょに「悔しいね」と言い合える仲間がいるのも事実やからね。まだ整理できんと思うけど、いっしょにやってきた日々とかは自分たちだけのすげぇ尊い時間やから。いままで頑張ってきた日々が、悪い気持ちになるのはマジもったいないかと思ったな。

こもり教頭:うん。

さかた校長:(大会が中止になったのは)さっきの話だし、まだ心の整理はつかないと思うけど……。

リスナー:はい。

こもり教頭:まだ世の中が元通りになってないから、また嫌なことが起きるかもしれないけど、「あのときの経験があるから、前を向いて……!」とかじゃなくて、そのときに感じることがあると思う。それをまた聞きたいと思う。

リスナー:はい。

こもり教頭:だから、また思うことがあれば、この学校に来てほしいと思う。

リスナー:はい。

さかた校長:うん、ありがとうね。

リスナー:ありがとうございました。

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聴取期限 2021年5月11日(火)AM 4:59 まで

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<番組概要>

番組名:SCHOOL OF LOCK!

パーソナリティ:さかた校長、こもり教頭

放送日時:月~木曜 22:00~23:55/金曜 22:00~22:55

番組Webサイト ⇒ https://www.tfm.co.jp/lock/

2021/5/4 17:00

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