おしゃれな人は何が違う?シンプルコーデをおしゃれに見せるコツを徹底解説
「デニムにTシャツ」といえば、究極のシンプルコーデ。でも、おしゃれに見える人もいれば、なんだか垢抜けない人もいます。その差はいったいどこにあるのでしょう。延べ6000人以上のスタイリングに携わってきたファッションアドバイザーの筆者が、シンプルコーデでもおしゃれに見せるコツを紹介します。
おしゃれ上手は、ミックス上手
そもそも「おしゃれな人とは?」という問いに、あなたならどう答えますか?
「固定概念にとらわれず、自身に似合うアイテムを見極められる人」
「ベーシックなコーディネートに、着こなしや小物使いでトレンド感を出せる人」
どれも正解ですが、突き詰めれば「ミックス上手な人」ということだと筆者は考えています。アイテム、素材、小物、トレンド…さまざまな要素を上手に取り混ぜることで、おしゃれに見せることができるのです。
これを念頭に置いて、究極のシンプルコーデともいえる「Tシャツ&デニム」をベースにアレンジのコツを見ていきましょう。
初心者でも簡単!“足元”にフェミニンをしのばせる
Tシャツもデニムも、王道のカジュアルアイテム。まずはその足元に、女性らしさをミックスしてみましょう。
たとえば華奢なパンプスや、甘めテイストのバレエシューズなど。それだけでもう甘×辛ミックスコーデの完成です。
バレエシューズは子供っぽく見えて苦手だけど、ヒールも避けたい…という場合は、デザインを吟味してください。写真の靴もバレエシューズですが、T字ストラップが付いていて、色も黒なので大人っぽい雰囲気に見えるはず。
逆にかわいらしい雰囲気が好きな人は、リボンなどの飾りがあるものなどを選んで。装飾部分の面積が大きくなるほど、甘さも強くなっていきます。
小物選びは“素材”に注目!パールやファーなど質感を変えて
靴を変えたら、それに合わせて小物も選んでいきましょう。
アクセサリーならパール、小物ならツヤ感のあるものやファーなど、デニムとは雰囲気の異なる質感の素材を選ぶのがコツです。異素材や季節感の違うものを入れることで着こなしに奥行きが生まれ、おしゃれ度がアップします。
「着るものがない」と悩みがちな季節の変わり目には、さらっと羽織れる大きめのカシミヤストールがあると便利。実用性がありながら、素材感もプラスできて一石二鳥です。
ちなみに、カジュアルでいきたい日は、シルバーアクセサリーやトートバッグなどカジュアル感のあるアイテムを合わせればOKです。気分やTPOに合わせてチョイスしましょう。
トレンド要素は1つだけ!モード感を出すならメタリックカラーを
デニムスタイルにトレンド感やモード感をミックスしたいときは、トップスで取り入れるのが手軽な方法です。写真では、ここ数年トレンドのバンドカラーシャツにチェンジしてみました。
ここで注意したいのが、トレンド要素をいくつも入れないこと。たとえば同じバンドカラーシャツでも、シアー素材やボリューム袖などにすると欲張りすぎなコーディネートになってしまいます。1要素で抑えるぐらいがちょうどよいバランスです。
プラスするなら、メタリックカラーのバッグや靴などがおすすめ。いい意味でギラッと感のある、ハードな要素がおしゃれ上級者の雰囲気を醸し出してくれます。
写真では、ポインテッドトウのショートブーツに、バッグをクラッチ風に持つことでモード感をプラス。より辛口に仕上げてみました。
“シルエット”にこだわれば、きれいめコーデも可能
デニムスタイルにきちんと感をミックスしたいときは、トップスに光沢感のあるとろみ素材を選ぶのが簡単です。
バッグは、レザーのスクエアフォルムにするとカッチリ感が出ます。色は靴に合わせてスッキリまとめましょう。
羽織りものが必要な季節は、ニットやストールなど柔らかめのシルエットより、ジャケットやトレンチなどの直線を感じるシルエットを選んで。フォーマル感を出しつつ、デニムとも合わせやすいアイテムです。
ミックスコーデは「なんだか難しそう」と思われがちですが、ポイントさえ押さえればそれほどハードルは高くありません。まずはアイテムの色、素材、シルエットといった要素が甘いのか辛いのか、あるいは酸っぱいのか苦いのかをしっかりチェックしてみましょう。
あとは料理と同じように、砂糖と塩、ときには醤油や味噌、ケチャップ、ソースなどを足して味を調える。ファッションもそんなイメージでミックスしてみてください。きっと「なんだかおしゃれに見える人」に近づけるはずです。
(ファッションアドバイザー/里村素子)