ベビーカーを蹴られる事例も…「原則として車内では折りたたまずに使用可能」ベビーカーマークをご存知ですか?

青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMの新番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。5月2日(日)の放送では、国土交通省 バリアフリー政策課長の真鍋英樹さんに、「みんなの思いやりで安全快適に! ベビーカーのある車内」をテーマに話を伺いました。

(左から)「ベビーカーマーク」を持つ青木源太、真鍋英樹さん、足立梨花

◆「ベビーカーマーク」知っていますか?

ベビーカーマークとは、ベビーカー利用者が安心して利用できる場所や設備を表すピクトグラムです。

子どもを乗せたベビーカーを押す人が描かれているこのマークは、電車やバスのドア付近、車内の開けたスペース、駅や施設のエレベーターのドア付近など、さまざまなところで使用されています。

その一方で、昨年、内閣府が実施した調査によると「見たことはないし、内容も知らなかった」と回答した人は約43%。ベビーカーマークが十分に知られていない理由について、真鍋さんは「ベビーカーを使用する世代が限られていること」と分析します。

国土交通省がベビーカーマークを定めたのが2014年3月。比較的新しいマークのため、それ以前に子育てをしていた世代にとって、あまり馴染みがないことも浸透していない理由の1つです。実際に同調査では40~50代の人たちのベビーカーマークの認知度が他の世代と比べて低い結果が出ています。

近年、公共交通機関や公共施設はバリアフリー化が進み、ベビーカーを使用しやすい環境になってきており、電車やバスでは原則としてベビーカーを折りたたまずに乗車することができます。しかし、ベビーカーマークの認知度の違いや、公共交通機関におけるベビーカー使用に関する考え方の違いから、トラブルや事故が発生しているケースも。

また、国土交通省が昨年実施したアンケート結果によると、「車内が大変混雑しているときの使用は反対」「子どもが乗っていないのにベビーカーを広げたまま乗車するのは反対」「出入り口付近にいるのは反対」といった声や、「ベビーカーをブルドーザーのようにして押し込まれたことがある」「ベビーカーを乗せられるのは(当然の)権利だと思って、ふてぶてしい人がいる」など、ベビーカーを使用する側の態度やマナーに対する意見も。

真鍋さんは「満員電車だと子どもに危険が及ぶことも考えられる」と言い、ベビーカー利用者のエピソードを紹介。「周りの方から直接文句を言われたり、ベビーカーを蹴られたことがある」という声も多いと言います。

公共交通機関は多くの人が利用する移動手段だけに、「みんなが安全で快適に利用できるようにするには、相手の立場を理解してお互いを思いやり、譲り合うことが必要不可欠」と真鍋さん。

そのうえで、ベビーカーを使用する人に心がけてほしいこととして、真鍋さんが真っ先に挙げたのは「シートベルトの着用」。電車やバスの思わぬ動きでベビーカーから子どもが転落しないように「ホームやバス停、車内でベビーカーを止めている間は、シートベルトをしっかり着用したうえでストッパーをかけて、手も添えてほしい」と呼びかけます。

さらに、電車のホームでストッパーをかける際には、“向き”にも注意が必要とも。電車のホームには微妙な傾斜がついている場合があるため、「ベビーカーが誤って前に進んでホームから落ちないように、線路に対して平行になるように止めてください」と真鍋さん。

また、バスの車内では、ベビーカーを進行方向に対して後ろ向きにすることで「急ブレーキがかかったときなど、赤ちゃんへの衝撃を和げることができる」とワンポイントアドバイスも。

電車やバスの出入り口は、段差や隙間が生じてしまうため、ベビーカー利用者が乗り降りする際には注意が必要です。真鍋さんは、よくあるケースとして「ベビーカーを持ち上げる際に段差でつまずいたり、隙間や溝に車輪が挟まってしまったりする事故が発生していますので、乗り降りの際には十分に注意してほしい」と呼びかけます。

続けて、「階段やエスカレーターでは、ベビーカーから子どもを降ろした状態での使用をお願いします。エスカレーターの急停止などによりバランスを崩し、転落すると大きな事故につながる危険性があります。荷物が多いときなど、困ったときには遠慮せずに駅係員や周囲の方に協力をお願いしてください」と話します。

最後にあらためて「ベビーカーを使用する方も周囲の方も、お互いに少しだけ気遣う気持ちを持って公共交通機関をご利用いただければ」と呼びかけました。

この日の放送でベビーカーマークのことを知ったと言う足立は、「これをきっかけに、みなさんにもベビーカーマークという存在を知ってほしいし、このマークを見かけたら思いやりや気づかいの心を持って接してあげてほしい」と話します。

一方、青木が今回印象に残ったこととして挙げたのは、電車やバスでは原則、ベビーカーを折りたたまずに乗車することができること。「そういった原則があるうえで、まわりの人たちの気づかいや思いやりが大切なんだなと思いました」と語りました。

青木源太、足立梨花

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聴取期限 2021年5月10日(月) AM 4:59 まで

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<番組概要>

番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection

放送日時:毎週日曜 7:30~7:55

パーソナリティ:青木源太、足立梨花

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/

2021/5/3 11:00

この記事のみんなのコメント

2
  • トリトン

    5/3 12:11

    通院ではじめの頃バスよく使ってたけど運転手も乗客も親切だけどな電車は違うのかな?それともその都市の人間性かな?

  • 日常的に満員電車に乗り合わせる事はないけれど娘達が小さい頃、親戚の家に行くのに東京からの乗り換えで混雑する車内に乗ることがあって正直『赤ん坊をベビーカーに乗せて満員電車に乗る』のは危険しか感じなかったなぁ…

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