「もう夫の要求に応えられない…」月20万円払ってアレコレ求めてくる夫。妻が取った行動とは

男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

―果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?

できなかった答えあわせを、今ここで。

今週のテーマは「妻が夫に対して、“ぜんぜん足りない”とキレた理由は?」という質問。さて、その答えとは?

▶【Q】はこちら:自粛中に結婚を決めたものの…。結婚たった1年で、妻が夫に耐えられなくなった理由

土曜の昼下がり。ソファでダラッとしている、図体だけがやたらと立派な夫に対して、ふつふつと怒りが湧いてきていた。

「直之、ちょっといいかな」

「どうした?」

「今日時間あるでしょ?この後、買い物に行ってきてくれない?」

「え…今日?必要な物、あったっけ?」

「一週間分の食材とか。近くのスーパーに行くだけでいいから」

― そういう意味じゃないんだけど?ちょっとは手伝ってよ。

直之は、ゴミ捨てくらいはしてくれる。だが私が許せないのは、“夫婦としてのバランス”があまりに悪いことだった。

「だったら優愛も一緒に行く?」

「それだと意味がないから」

「え?なんで?家のことは優愛担当だし、一緒に行ったほうがいいかなぁと思ったんだけど」

思わず手が滑り、洗っていたお皿がパリンと音を立てて割れた。

夫に対して怒り心頭の妻。妻が怒っていた理由とは?

A1:年収も考えると、夫婦の出費比率がおかしい気がする…。

夫の直之と結婚して、約1年になる。結婚の決め手は、“一緒にいて楽しいから”だった。

私は彼のことが好きだし、夫婦になれて嬉しいと思っている。けれども、いくつか気になる点があった。

あれは、結婚して私が直之の家へ引っ越した日のこと。

直之は数年前に世田谷に1LDKのマンションを買っていたので、彼の持ち家に私が引っ越す形となった。しかし、やはり一人暮らしと二人暮らしでは勝手が違う。

「今までひとりだったからあまり感じなかったけど、いざ二人で暮らすとなると、ちょっと狭いね」

「そうだねぇ。でも直之。子供ができたら、引っ越すんでしょ?」

彼の家なので文句は言えないけれど、正直二人分の荷物ですでにいっぱいなのに、ここに子供ができたら結構きつい。

「そのつもりだよ」

それを聞いて、安心した。だが直之が買った家だし、思い入れもあるだろう。そう思い、私は家のことに関しては極力何も言わないでおこうと決めていた。

そして一緒に暮らし始めるにあたり、私たちは今後のルールについて話し合いをした。

「まず、直之。タバコはやめてね」

「え…?な、なんで…?わかった…。ちなみに生活費はどうする?」

夫婦となる以上、家計の話は大事である。どっちが何を負担し、家計管理はどうしていくのか…など、必要な話だった。

「交際費は各自で、ということでいいかな?」

「そうだね。私も働いているし、そこは各自で支払おう。私の場合、洋服代とか美容代も自分で払います」

何か欲しいものがあった時、直之の顔色を伺って買うのは面倒だし、交際費などに関しては別財布のほうがいいだろう。

だが直之の次の発言が、予想外すぎたのだ。

「家賃はどうしようか」

― え……?

「直之は毎月、ここのローンはいくら支払っているの?」

「約20万ちょっとだよ。そこに管理費とか修繕積立費とか加わってくるけど」

ここは、直之の持ち家だ。私と結婚する前に買っていた家で、名義も直之。それなのに私に家賃の負担を求めようとしてきたことに、かなり驚いた。

― 嘘でしょ?

「この家は直之の持ち家だし、それに年収も私と直之だと違いすぎない?」

彼の年収は約1,400万。私は年収600万。さすがにそれは、夫が支払うべきではないだろうか。

「じゃあ家賃は僕が払うね。だから家の他のことは優愛、というのはどう?旅費とかはまた別として」

「家での食費ってこと?」

「うん。かなり負担の割合は少ないと思うんだけど…」

「そうだね、それなくらいなら助かる」

家賃と光熱費は直之が持ってくれるということなので、家の食費くらいは私が払おう。そう思った。

だがそう思ってしまった、私が馬鹿だったのだ。

この時の決め事が、後に大きな歪みを生むことを、私はわかっていなかった。

妻が気がついた、夫婦のアンバランス。名もなき家事は労働ではないのか?

A2:家賃のみの負担で、家事全般&家の雑費も全て妻側負担はおかしい!

しばらくは、私も我慢していた。けれども結婚生活を半年くらい続けていくうちに、徐々に気がついてしまった。

「優愛。この肉じゃが、すごく美味しい」

いつもと変わらぬ、夕飯の風景。私が作った料理を美味しそうに食べる直之。はたから見たら、何の問題もないだろう。

「本当?この前買った、新しい電気調理鍋が良かったのかも。超便利でさ」

「スイッチ押したら、放置しておくだけで完成するやつ?」

「そうそう」

― いや、その前に材料を買ってきて、切って、分量を量るっていう作業があるけどね。

今日の食材は、もちろん私が全額払っている。

「そうだ。優愛、冬物のコートってまだクリーニングに出さないの?」

「うわ!忘れていた…」

「さすがにもう出したら?(笑)」

そして、私は大きなことを見落としていた。“家の雑費”は意外にかかる、ということを。

「そうだね。明日出社前に出してくる。クリーニング代だけど、直之も負担してもらってもいい?」

クリーニング代だって馬鹿にならないし、今のやり方だとトイレットペーパーや洗剤など、こまごました物もすべて私の負担になっている。毎晩彼が飲むお酒代だって、かなりの出費だ。

しかし直之は、全くわかっていないようだ。

「あれ?でもそれは家のことだから、優愛の担当じゃない? 」

家賃を負担しているだけなのに、夫はたぶん、こう思っている。

「家賃を支払っているのは僕だから、家のことは妻がすべきだ」と。

家事だって立派な労働だし、名もなき労働時間を時給換算したら、家賃分なんてとっくに超えている。

― 私の負担が大きすぎない?

別にすべてを払ってくれなんて言っていない。私だって働いていて、収入はある。だがバランスがおかしい。

そして、家のことをほとんど手伝ってくれない点にも疑問を抱いていた。

仮に全部払ってくれて、ブラックカードでも持たせてくれて、好きに浪費させてくれたら話は別なのかもしれないが、あまりにも不公平だ。

「あのさ。私ばかりこんなに負担が大きいの?家事をしようという気はないの?」

「え?なんのこと?僕なりにやっていたつもりだけど…」

「全然足りないよ」

ゴミ捨てが家事だと思っているような本人に問い詰めてみても、とんちんかんな答えしか返ってこない。

「それに僕は家賃と光熱費の担当で、家のことは優愛がやると最初に決めたはずだけど…」

家賃さえ支払っていれば、全部家のことは妻がやってくれると思っている夫。

食費や家の雑費は、意外にかかることを知らぬ夫。

名もなき労働が、大変だということをわかっていない夫。

そんな夫が本当に嫌になってきて、一切何もしたくなくなってしまった。

― 一度、思い知ればいいんだ。

家の備品や食材を切らさぬように、せっせと補充し、買っていたのは私だ。トイレットペーパーは自動的に補充されない。

今ある物が当たり前だと思っている夫に対し、私は夫が使う物は買わない、という作戦に出た。

「優愛、そろそろトイレットペーパーが切れそうだよ…?」

「だから何?」

そうでもしないと、彼みたいな人は分からないようだから。

結婚生活は、十人十色。家計管理の方法やルールは、夫婦によってバラバラだろう。

果たしてどういう分配で、どういうバランスで決めるのが正解だったのだろうか…。

▶【Q】はこちら:自粛中に結婚を決めたものの…。結婚たった1年で、妻が夫に耐えられなくなった理由

▶NEXT:5月8日 土曜更新予定

誠実な男を、女が見切った理由

2021/5/2 5:02

この記事のみんなのコメント

2
  • トリトン

    5/5 9:37

    同感全額取られ家の仕事を分担自分の自分のパート代とかは自分の物それで不平言うからなそしてからだ毒嫁だったなまだいぬの方が可愛げがあるのにな。

  • とっくに離婚してるが専業主婦の嫁に給料全部渡すのが愛情と勘違いしてた自分が情けない(´Д`ノ)

こちらも注目

新着記事

人気画像ランキング

※記事の無断転載を禁じます