TBS『クレイジージャーニー』復活で狙う「松本人志囲い込み」

 4月30日、2019年8月にヤラセ演出が発覚して放送終了したTBSのバラエティ番組『クレイジージャーニー』が、5月19日に2時間ゴールデン特番として復活することをTBSが発表した。すでに収録済みだという。

「不祥事で打ち切りになった番組が再開するのは、異例の出来事です。MCのダウンタウン・松本人志(57)は“いろいろとご迷惑おかけしました”と、TBSがメロンを差し入れてきてくれたことを明かしているほか、“メロンぐらいでは済まない…と思ったりしながら(笑)。結果良ければすべて良しということでございます”と、番組復活を喜んでいたそうです」(女性誌記者)

『クレイジージャーニー』は、独自の目線や強いこだわりを持って、世界や日本を巡る人々、すなわちクレイジーな旅に密着する番組。番組サイドは過去の不祥事にも触れて、

「再開に向け、温かいエールを送っていただいた視聴者の皆様に感謝し、その期待に沿えるようスタッフ、出演者が密にコミュニケーションをとりながら、より一層魅力的な番組を目指していく」

 と、コメントしている。

■TBSは松本とDTを切望している

「MCの松本が復活を喜んでいたのは本当に良かったですね。松本とダウンタウンは、92年に放送していた『生生生生ダウンタウン』で、局内の偉い立場の人物を見慣れないスタッフと勘違いした浜田が“お前は何者じゃい!”とハリセンで叩いたことや、それ以前からスタッフとの関係が悪かったことから、TBSに出禁にされていた過去がありましたからね」(前出の女性誌記者)

 05年の『リンカーン』で久々にゴールデンタイムにダウンタウンが出演し、14年には現在まで続く人気の冠番組『水曜日のダウンタウン』もスタート。確執は、過去のことになりつつあった。しかし、19年に『クレイジージャーニー』が番組側の不祥事で打ち切りとなり、「また松本とTBSと関係が悪化するのではないか」と危ぶまれていたのだ。

「しかし、『水ダウ』だけでなく、昨年9月26日にはTBS開局65周年を記念した超大型特番『お笑いの日2020』という8時間生放送の総合司会をダウンタウンが務めたり、4月28日にも放送されましたが、特番の『審査員長・松本人志』を不定期に放送したり、TBSは非常にダウンタウンと松本をプッシュしているんです」(前同)

『お笑いの日』は、『クレイジージャーニー』の演出担当していたまだ30代のTBS局員が、元SMAPの中居正広(48)とTBSの安住紳一郎アナウンサー(47)がMCを務める大型音楽特番『音楽の日』と似た感じでお笑い特番をできないか、と提案したことがきっかけだったという。

■「お笑い“も”TBS」を目指す

「TBSといえば『半沢直樹』を筆頭にドラマが絶好調で、今年4月35日にスタートした阿部寛(56)主演の東大受験ドラマ『ドラゴン桜』も、第1話で個人視聴率は8.8%をマークし、今期スタートの民放ドラマで1位を獲得しています。となると、次に目指すはバラエティ番組。これからは“バラエティもTBS”にしたいのかもしれません。目下のライバルは、おそらくフジテレビでしょうね」(制作会社関係者)

 日本テレビは『ダウンタウンDX』や『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』などを放送しているが、フジテレビの場合、『ワイドナショー』や『人志松本のすべらない話』、『人志松本の酒のツマミになる話』といった松本単独出演の番組が多い。

「TBSは、浜田雅功(57)についても04年から不定期放送していた『オオカミ少年』を今年4月から2度目のレギュラー放送化していますが、やはり“松本人志”のブランドは非常に大きい。それだけに、松本単独番組の多いフジに対抗して、“松本といえばTBS”というイメージを根付かせたいのかもしれませんね」(前同)

 第七世代による『霜降りミキXIT』を筆頭に、お笑いコンテンツの開拓にも余念がないTBS。勝利の女神はフジとTBSのどちらに微笑むかーー。

2021/5/1 17:30

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