チェルシーが反ユダヤ主義的投稿のファンに制裁…10年間の入場禁止に

 チェルシーは、オンラインで反ユダヤ主義的投稿を行なったファンの1人に対して、約10年間の入場禁止とする制裁を科した。30日にクラブ公式サイトで発表した。

 イギリスメディア『BBC』 によると、制裁を科されたのは20歳のサム・モール。2019年にTwitterでユダヤ人ジャーナリストのダン・レーヴェン氏に対して反ユダヤ的な侮辱を行なった。しかし、モールは当該投稿を送信時に国外におり、英国の裁判所は管轄外のために起訴できないという判決を下していた。

 チェルシーは次のような公式声明文を発表し、反ユダヤ主義を含むあらゆる形態の差別の撲滅に取り組んでいくことを強調した。

「チェルシーのスタッフは皆、多様性のあるクラブの一員であることを誇りに思っています。私たちの選手、スタッフ、ファン、そしてクラブを訪れる人々は、ユダヤ人コミュニティを含む様々な背景を持っています。私たちは、すべての人が安全で、価値があり、仲間であると感じられるようにしたいと考えています。私たちは、この目的を脅かすようなサポーターの行動を一切容認しません」

「私たちの試合や社会には、人種差別、反ユダヤ主義、同性愛嫌悪、性差別、その他のあらゆる形態の差別が存在してはならないということを私たちは明確にしています。スポーツ界においても社会全体と同様、憎悪と差別に満ちた行為が、街中だけなくオンラインでも容認されないようなソーシャルメディア環境を作らなければなりません」

「クラブとして、私たちは、これらの価値観に反するソーシャルメディア上の投稿を行った個人や集団に対して、引き続き行動を起こしていきます」

 なお、チェルシーを含むプレミアリーグの各クラブや英国の複数メディアは、SNS上で蔓延する人種差別や誹謗中傷への抗議として、日本時間30日の23時から同5月4日の8時にかけてTwitterやInstagramなどへの投稿をボイコットする。

2021/4/30 22:45

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