【万哲の馬場予報】このまま好天なら高速決着になるが…
【小田哲也(スポニチ)=コラム「万哲の馬場予報」】
■フローラS(東京芝2000m)
春の東京開催は絶好の良馬場で開幕した。スタンドから見ても芝は緑鮮やか。前開催後の芝の生育も順調で、週初めから晴天に恵まれたこともあって、土曜は好時計が続出した。
例年通り、瞬発力が生きる舞台設定になっている。
土曜は、芝競走は5鞍。優勝馬の4コーナーの位置は「5番手、1番手、1番手、14番手、12番手」と多彩な決め手となった。開幕週だけに内ラチ沿いの傷みがない分、当然ながら経済コースを通れる先行馬が活躍する一方、強烈な決め手を持つ馬が台頭する東京コースらしいレースもあった。
3歳1勝クラスの8R・新緑賞(芝2300m)は最終4コーナーで先頭に出た1番人気アルビージャ(父モーリス)が押し切り、2分18秒4のコースレコード。もともと、芝2300mのレース施行数は少ないとはいえ、3勝1勝クラスでレコードは速い。
古馬3勝クラスの10R・晩春S(芝1400m)は12番人気のハーフバック(父ジャスタウェイ)が最終4コーナー12番手から上がり3F33秒1で一気差し。勝ち時計1分19秒8は、コースレコード(タワーオブロンドンの1分19秒4)とわずか0秒4差。52キロの軽ハンデの恩恵はあったとはいえ、牝馬らしい軽い瞬発力も生きた形。高速馬場の新潟で「1分20秒5」の持ち時計もあり、速い馬場への適応力もあったのだろう。ちなみにこのレースは2着スカイグルーヴ、3着ネリッサと1〜3着まで牝馬が上位独占した。
問題は日曜の東京の空模様。土曜の好天が続けば、引き続き高速決着は間違いないが、実は「雨マーク」も出ている。大気の状態が不安定で、一時的、局所的に午後に雨が降る可能性もある(全く降らない場合もありそうな予報)とのこと。少量の降雨なら、ほとんど芝へ影響はないだろう。このまま好天なら、フローラSは2分を切る高速決着になる。上がり3F33秒台の決め手。2000mで1分59秒台、1800mなら1分46〜47秒台の時計は欲しい。
ただ、突然雨が降る可能性もあり、この場合はどういう状況になるかつかみにくい。いずれにしても、日曜当日、特に午後からの天候に注意していただければ…と思う。
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