誕生後すぐに生き別れた一卵性双生児、36年後に再会し感涙 「まるで鏡を見ているよう」(米)

米ペンシルベニア州フィラデルフィア郊外に住むエミリー・ブッシュネルさん(Emily Bushnell)は、11歳の娘イザベルちゃん(Isabel)を育てるシングルマザーだ。エミリーさんは生後3か月の時、韓国からユダヤ人の家族のもとに養子に出され、実の親のことはほとんど知らずに成長した。

今年初めのこと、エミリーさんはイザベルちゃんに「ママの家族について知りたいからDNA検査をしたい」と懇願された。エミリーさんはあまり乗り気ではなかったものの、とりあえずイザベルちゃんに検査を受けさせて様子を見た。

ちょうど同じ頃、米フロリダ州パームビーチに住むモーリー・シナートさん(Molly Sinert)も「自分の健康リスクを知りたい」とDNA検査を受けており、意外な結果を手にしていた。

モーリーさんは2歳半の時にフロリダ州のユダヤ人家族に養子として迎えられ、現在は結婚している。子供はいないが、DNAの検査結果の「近い親族」という欄には「あなたはある人物とDNAの49.96%を共有しています。彼女はあなたの娘と思われます」という衝撃的な言葉が並んでいたのだ。モーリーさんは「出産の経験すらないのになぜ? これはあり得ない結果だわ」と混乱し、思い切ってその“人物”にこのようなメールを送ってみた。

「イザベルさん、こんにちは。私は子供を産んだことがないので、あなたが私の娘であるという検査結果は間違っていると思うのですが…。あなたと私にはどんなつながりがあるのでしょうか。私は1985年に韓国で生まれ、養子に出されました。」

するとイザベルちゃんは「私のママは1985年に韓国で生まれ、養子として迎えられました。ママの誕生日は3月29日です」と返信してきたのであった。

モーリーさんは「あのメールで『私には一卵性双生児の姉妹がいる。そしてイザベルちゃんのママこそ、韓国で生き別れとなった私の姉妹だ』とピンと来たのです。そしてあの瞬間、私の人生は変わったのです」と涙ながらに当時を振り返った。

これをきっかけに姉妹はFaceTimeを始め、頻繁に連絡をとるようになった。2人は36年という長い時間を取り戻すかのように幼い頃からの写真のシェアし、自分たちがまるで“ドッペルゲンガー(分身)のようによく似ていることに気付いた。

エミリーさんは「私たちは同じ時期に同じようなネコを飼い、成長をしても同じように髪型を変えていったのです。特に“双子であることを証明するに最もふさわしい”写真は、高校最後の年に開かれるプロム(ダンスパーティ)の時に撮影されたものでした。ビーズが付いたストラップレスドレスも、アップにした髪型も全く同じだったのです」と笑い、モーリーさんについてこう語った。

「私には、私を愛し、可愛がってくれる素晴らしい家族がいます。ただいつも『自分は違う』という気持ちがあったのです。それが一卵性双生児のモーリーのことを知って、私の心の中にぽっかりと空いていた穴が満たされたと感じたのです。」

そして36歳の誕生日だった3月29日、2人は涙の再会を果たし、お互いを強く抱きしめた。

「オーマイガー、これは本当なの?」と信じられない様子でお互いを見つめる姉妹。驚く仕草も同じで、「まるで鏡を見ているようよ」と笑いながら「誕生日おめでとう」とお互いを祝福した。

エミリーさんはこの日のことを、「正直に言うとね。人生の中で一番幸せだったのよ」と明かし、こんなふうに語った。

「双子として、またベストフレンドとして、モーリーと過ごせたはずの36年を奪われてしまったという気持ちはあります。ただこうやってモーリーと会えたことを心から感謝しており、これから先のことを考えるとワクワクしてくるのです。」

なお2人がなぜ離れ離れになったのかは今も分かっておらず、姉妹は近い将来、韓国に一緒に旅行する計画を立てているという。

画像は『Good News Movement 2021年4月18日付Instagram「Born in South Korea,」』『Metro 2021年4月20日付「Identical twins reunite on 36th birthday after being adopted from Korea at birth by separate US families」(Picture: GMA)(Picture: LinkedIn)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 A.C.)

2021/4/24 23:09

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