「これぞ犬が思いやりの心を持つ証明」溺れる仲間を34分間かけて救出した保護犬(南ア)

4月8日、飼い主のバイロンさんとメリッサさんが帰宅すると、13歳の雄のポメラニアン“チャッキー”が濡れていることに気づいた。怪我もしておらず、水がこぼれている場所もない。おかしいと思った2人は、監視カメラでチャッキーが何をしていたのか確認したところ、ある事実が映し出された。プールサイドを歩いていたチャッキーが突然、足を滑らせてプールに落ちてしまったのだ。落ちたのは浅い階段のところですぐに上がることができたはずなのだが、チャッキーは深いほうへと泳いでしまった。チャッキーは泳ぐことができるが、階段の近くで飼い主に見守られながら泳ぐ程度だったというから、飼い主のいない状況でプールに落ちたことでパニックになったのかもしれない。さらにこの時期、プールの水は冷たい。チャッキーの体力がいつまでもつのか分からないという状況を、結果が分かっているもののバイロンさんらはカメラ越しに固唾を呑んで見守っていた。

すると映像の中に、大型の雌犬“ジェシー”が現れた。ジェシーは動物保護団体SPCAで保護されていたのを、4年前にバイロンさんたちが引き取っていた。水が怖いジェシーだったが、プールサイドでチャッキーを助けようとする。近くに来たチャッキーを口でくわえて引き上げようと試みるが、濡れた毛が滑ってしまってうまくいかない。この救出劇は34分間続き、ようやくチャッキーを口にくわえてプールから救い出すと、2頭は体を寄せ合いながらプールのない庭のほうへ駆けていった。

ボックスバーグのSPCAは「犬には人間のような感情がないという人もいるが、家族である犬をあきらめずに助けているこの動画は、犬が思いやりがあり心の痛みがわかると証明しています」と、ジェシーの行いを褒め称えている。

ジェシーにとって、バイロンさんたちが3件目の引き取り手だった。前の飼い主は、ジェシーが他の犬と調和がとれないとして戻されてしまったが、バイロンさん宅の他の2頭の犬とは仲良くしているようだ。バイロンさんとメリッサさんは「ジェシーは救助された犬から、救助する犬になった」と語っており、さらに今後はプールカバーを付けることを報告している。

画像は『Byron Thanarayen 2021年4月9日付Facebook「(Before you start judging... we are getting the pool covered!)」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 FLYNN)

2021/4/24 4:00

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