海外駐在員のママ友付き合いがしんどい。夫の勤め先で格付けされて…
子供を持つ母親にとって意外と面倒なのがママ友の存在。友人として気兼ねなく付き合える場合も多いですけれど、必ずしも全員がそういう相手とは限りません。
特に海外のような日本人コミュニティが小さい土地だと距離を置くこともできず、苦労した経験を持つ人も多いみたいです。
◆コミュニティが狭いから逃げ場がない
海外駐在員の夫に同行し、昨年春までイスラム圏の某都市に住んでいた森沢夕子さん(仮名・38歳)もママ友付き合いにストレスを抱えていたひとり。どこかセレブなイメージのある駐在員妻ですが、優雅な海外生活を楽しむ余裕なんてなかったといいます。
「とにかく逃げ場がないんです。日本なら仕事やパートに出れば、極力会わずに済むじゃないですか。けど、駐在員妻のほとんどは専業主婦です。慣れない異国ですし、私が住んでいた国には家族で赴任している駐在員はそれほど多くありませんでした。
日本と違っていろんなママ友コミュニティがあるわけではないし、自分に合いそうか相手を見てどのグループに入ろうかなんて選択肢もないので……」
住んでいたのは地元でも在留邦人が多いエリア。最初は息子と同じ日本人学校に通う子どもを持つ家庭が多かったので安心したそうですが、それもつかの間。ママ友グループを仕切る10歳近く年上の女性はかなり我の強い人物で、それに合わせるのはかなり大変だったようです。
「やたらとランチやお茶会を開催したがり、毎週2回は参加させられていました。拒否権はなくて適当な理由をつけて断ろうとしても、何度もしつこく誘ってくるんです。現地の駐在員家庭ではひとりで外に出かけるような用事ってあまりないんですね。ウソをついて欠席しようと思ってもバレてしまうので行くしかなくて……」
◆夫の勤め先、役職で格付けされる
ちなみにボスママは駐在歴もほかの人よりも長く、現地の生活事情にも詳しい人物。最初はいろいろと親身にアドバイスをしてくれたそうで「それはすごく感謝してます」と森沢さん。
しかし、世話好きである一方で人の家庭にやたらと干渉するきらいがあり、おまけに強引で自分のペースに周りを合わせようとさせるジャイアン気質。子供たちや夫同士は仲が良かったため、ずっとガマンを強いられていたとか。
「休日も家族同士で食事することも結構あって、顔を合わせなくて済むのは一時帰国中の時くらい。それでも両親や友達が遊びに訪れるならそれを口実に誘いを断れますが、日本から遠いイスラム圏の国なので誰も来てくれない(苦笑)。
中学・高校時代にも面倒臭い女子グループ内の人間関係に苦労しましたが、当時のように進級のときのクラス替えで逃げることもできなかったので本当に辛かったです」
特にこのときの駐在員妻グループにはヒエラルキーが存在し、その基準となったのは夫の勤務先と役職名。
ちなみにボスママの夫は世界的にも有名な外資系企業で、しかも支社長。それに対して森沢さんの夫は、業界内でこそトップクラスの会社でしたが企業間取引ばかりで一般の知名度が低いこと、さらに役職も課長で、グループ内で格下認定されていたそうです。
◆家を見てトゲのある言い方をされ、敵認定
「彼女が暮らすコンドミニアムは、我が家の倍以上の広さがあり、それも街の景色が一望できる高層階。それでも私たちの家も日本で住んでいたマンションよりも広いし、住民専用のプールやスポーツジムも完備されていて個人的には満足していました。
それなにウチに遊びに来たときに『このくらいの部屋も住みやすそうね』ってトゲのある言い方をされちゃって。あのときから私の中ではママ友ではなく敵になりました(笑)」
◆コロナ禍で突然帰国することに
なお、3年の予定だった駐在員生活は新型コロナの感染拡大に伴い、昨年春に子どもと帰国したことで2年で終了。しばらく現地に残っていた夫も後から帰国し、現在は日本で家族一緒に暮らしているそうです。
「急な帰国で最後はドタバタして大変でしたけど、あの奥さんと予定よりも1年早く離れられることができたのは助かりました。
初めての海外暮らしは貴重な経験でしたけど、ああいうママ友付き合いはもうこりごり。夫は仕事柄、今後も海外赴任の可能性があるけど、前のイスラム圏のような日本人があまり住んでいない場所なら、頑張って単身赴任してもらおうかなと思っています」
海外ゆえに付き合いが濃密になってしまいがちな駐在員妻のママ友コミュニティ。実家や友達など頼れる人たちが他にいない環境は、思っていた以上に大変なのかもしれませんね。
―シリーズ「ご近所・ママ友とのトラブル」―
<文/トシタカマサ イラスト/カツオ>
【トシタカマサ】
一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
特に海外のような日本人コミュニティが小さい土地だと距離を置くこともできず、苦労した経験を持つ人も多いみたいです。
◆コミュニティが狭いから逃げ場がない
海外駐在員の夫に同行し、昨年春までイスラム圏の某都市に住んでいた森沢夕子さん(仮名・38歳)もママ友付き合いにストレスを抱えていたひとり。どこかセレブなイメージのある駐在員妻ですが、優雅な海外生活を楽しむ余裕なんてなかったといいます。
「とにかく逃げ場がないんです。日本なら仕事やパートに出れば、極力会わずに済むじゃないですか。けど、駐在員妻のほとんどは専業主婦です。慣れない異国ですし、私が住んでいた国には家族で赴任している駐在員はそれほど多くありませんでした。
日本と違っていろんなママ友コミュニティがあるわけではないし、自分に合いそうか相手を見てどのグループに入ろうかなんて選択肢もないので……」
住んでいたのは地元でも在留邦人が多いエリア。最初は息子と同じ日本人学校に通う子どもを持つ家庭が多かったので安心したそうですが、それもつかの間。ママ友グループを仕切る10歳近く年上の女性はかなり我の強い人物で、それに合わせるのはかなり大変だったようです。
「やたらとランチやお茶会を開催したがり、毎週2回は参加させられていました。拒否権はなくて適当な理由をつけて断ろうとしても、何度もしつこく誘ってくるんです。現地の駐在員家庭ではひとりで外に出かけるような用事ってあまりないんですね。ウソをついて欠席しようと思ってもバレてしまうので行くしかなくて……」
◆夫の勤め先、役職で格付けされる
ちなみにボスママは駐在歴もほかの人よりも長く、現地の生活事情にも詳しい人物。最初はいろいろと親身にアドバイスをしてくれたそうで「それはすごく感謝してます」と森沢さん。
しかし、世話好きである一方で人の家庭にやたらと干渉するきらいがあり、おまけに強引で自分のペースに周りを合わせようとさせるジャイアン気質。子供たちや夫同士は仲が良かったため、ずっとガマンを強いられていたとか。
「休日も家族同士で食事することも結構あって、顔を合わせなくて済むのは一時帰国中の時くらい。それでも両親や友達が遊びに訪れるならそれを口実に誘いを断れますが、日本から遠いイスラム圏の国なので誰も来てくれない(苦笑)。
中学・高校時代にも面倒臭い女子グループ内の人間関係に苦労しましたが、当時のように進級のときのクラス替えで逃げることもできなかったので本当に辛かったです」
特にこのときの駐在員妻グループにはヒエラルキーが存在し、その基準となったのは夫の勤務先と役職名。
ちなみにボスママの夫は世界的にも有名な外資系企業で、しかも支社長。それに対して森沢さんの夫は、業界内でこそトップクラスの会社でしたが企業間取引ばかりで一般の知名度が低いこと、さらに役職も課長で、グループ内で格下認定されていたそうです。
◆家を見てトゲのある言い方をされ、敵認定
「彼女が暮らすコンドミニアムは、我が家の倍以上の広さがあり、それも街の景色が一望できる高層階。それでも私たちの家も日本で住んでいたマンションよりも広いし、住民専用のプールやスポーツジムも完備されていて個人的には満足していました。
それなにウチに遊びに来たときに『このくらいの部屋も住みやすそうね』ってトゲのある言い方をされちゃって。あのときから私の中ではママ友ではなく敵になりました(笑)」
◆コロナ禍で突然帰国することに
なお、3年の予定だった駐在員生活は新型コロナの感染拡大に伴い、昨年春に子どもと帰国したことで2年で終了。しばらく現地に残っていた夫も後から帰国し、現在は日本で家族一緒に暮らしているそうです。
「急な帰国で最後はドタバタして大変でしたけど、あの奥さんと予定よりも1年早く離れられることができたのは助かりました。
初めての海外暮らしは貴重な経験でしたけど、ああいうママ友付き合いはもうこりごり。夫は仕事柄、今後も海外赴任の可能性があるけど、前のイスラム圏のような日本人があまり住んでいない場所なら、頑張って単身赴任してもらおうかなと思っています」
海外ゆえに付き合いが濃密になってしまいがちな駐在員妻のママ友コミュニティ。実家や友達など頼れる人たちが他にいない環境は、思っていた以上に大変なのかもしれませんね。
―シリーズ「ご近所・ママ友とのトラブル」―
<文/トシタカマサ イラスト/カツオ>
【トシタカマサ】
一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
