お笑いタレントのカンニング竹山が4月19日放送のラジオ番組「赤江珠緒　たまむすび」（TBSラジオ）に出演し、情報番組内での政治的発言について「俺だってやりたかねぇーよ」と嘆いている。

　この日の放送冒頭では、「戻せなくなったもの」とのメッセージテーマを扱い、キャラクターの変化によってかつてのイメージに戻ることができなくなったというエピソードについてトーク。竹山は「ありますよ。最近、本当に考えたことありましたよ」と切り出し、「俺だってさ、面白おかしく生きたかったのよ。これ、言い訳ですよ。オープニングでちょっと愚痴りますけど」と口を開いた。

　かつては“暴走芸”を売りとし、若手の立場から番組をかき回す役割を演じてきた竹山だが、最近では「だんだんオジサンになってきて‥‥」と役回りが変化していることを説明。具体的には「ちょっと政治のことを語ってくれ」「ちょっと社会のことを斬ってくれ」などと社会問題に言及するよう求められるのだという。

　自身を「俺なんかキレキャラだから、ズバッと言うほう」だと認識しており、あらゆる番組で政治へのキレ芸をお披露目し続けると、「それで社会問題になったりするわけよ」と説明。続けて、「それで、俺にやんややんや言われても『俺だってやりたかねぇーよ』と。でも、俺だっておまんま食わなきゃいけないんだよ。これからバイトするわけにもいかないだろっていう」と嘆き節を見せ、最近浴びたネット上でのバッシング騒動を振り返った。

　竹山は3月28日放送の情報番組「アッコにおまかせ！」（TBS系）の中で、東京都が呼びかけるコロナ感染防止の広報動画に関し、誤った額の制作費をもとにして批判を展開。その後、竹山の所属するサンミュージックとTBSに対し、都から抗議文が届く事態に発展したことから、4月5日放送の「たまむすび」内でも謝罪している。

　今もしこりが残っているかのように愚痴を展開した竹山に対し、フリーアナウンサーの赤江珠緒が「ほんの数週間前のことか」と突っ込むと、竹山は「社会とともにタレントなんて仕事が変わってくる訳だから。お笑いでキレたら文句言わなかったくせに、政治でキレたらガタガタぬかしやがってこの野郎、っていうのが俺の本音」と素直な胸中を漏らした。

「当時の騒動を回顧しながら、『お笑いでキレたら文句言わなかったくせに、政治でキレたらガタガタぬかしやがって』と吠え、不満全開な様子の竹山。ただ、世間からの批判が集まったのは、事実と異なるデータを用いて、東京都がまるで税金の無駄遣いをしているかのような指摘を入れた部分に原因があり、竹山の“キレ芸”に起因していたわけではありません。今回の恨み節について、ネットから『正確な情報によって都知事や政府にキレるのに対して言っているのではなくて、不正確な情報によってキレるのはいかがなものかと言っているだけ』『公共のメディアでコメントする以上、間違った情報でキレるのはナシでしょう』『事実無根の批判されたら撤回を求められるのは当たり前』とのツッコミが寄せられてしまいました」（テレビ誌ライター）

　現在は「バイキングMORE」（フジテレビ系）などでも政治問題へのコメントを求められる竹山。今まで以上に、事実に基づいた指摘になるよう配慮する必要がありそうだ。

（木村慎吾）