草野マサムネ「最初はギタリストになりたかったんだよね」あいみょんと「14歳のときに聴いていた音楽」を振り返る
4月22日(木)にTOKYO FMで放送された特別番組「Life Time Audio~My First Music『14歳のプレイリスト』」。2018年に「The New York Times」に掲載された「人は14歳のときに聴いた音楽でその後の音楽好みが形成される」という記事をヒントに、トップアーティストたちが「14歳のときに聴いていた(好きだった)音楽」をテーマに語り合う番組です。
スピッツ・草野マサムネとシンガーソングライター・あいみょんの対談パートでは、2人が14歳だった頃の思い出や、今の14歳にぜひ聴いてもらいたいアーティストについて語り合いました。
(左より)あいみょん、草野マサムネ
◆14歳でギターに出会った2人
あいみょんは、小学校4年生のときにスピッツの「春の歌」を聴いて、初めて「バンドを好きになる」感覚を得たと語ります。
「小学校からスピッツを意識し続けていたので、まさかスピッツのみなさんとお会いしたり、ライブに呼んでいただけるなんて思ってもいなかった」と話し、大阪のライブイベント「ロックロックこんにちは!」で初めてスピッツの楽屋に挨拶に行ったときのことを「大号泣して、何も話せなかったんですよね(笑)」と振り返りました。
草野はあいみょんに「14歳のときにはギターを弾いて歌っていたの?」と質問します。
あいみょん:ちょうどギターを手にした年ですね。14歳のときにお父さんからギターを借りたんですけれど、全然作曲はしていなかったです。
草野:俺もギターを弾き始めたのは、14歳くらいかもしれない。母親が若いときに弾いていて、そのまま放ったらかしにしていたボロボロのギターが家にあって、“コードを押さえるのってどうやったらいいんだろう?”って思いながら弾いていたのが14歳くらいかな。
あいみょん:コードは本で学んだんですか?
草野:親が若い頃にかじっていたときに読んでいた、古いギター入門みたいな本があって。指の絵が描いてあって、それを真似して押さえていたんだけど、最初は指が痛くて。
あいみょん:お風呂に入ると指先が痛くなりますよね。
あいみょんには姉と妹がいますが、祖母からは「あんたが一番、歌が下手や」と言われていたそう。そのため歌には苦手意識があり、あまり歌っていて楽しいと感じたこともなかったと振り返ります。
あいみょん:中学校1年生か2年生のとき、部活のレクリエーションで出し物をする機会があったんです。そのときに倖田來未さんの「キューティーハニー」を歌わされたときに、「あいつはちょっと上手い」みたいなことを言われ始めたんです(笑)。
草野:「キューティーハニー」は盛り上がるしね。
あいみょん:すごく盛り上がったんですよ。カエルの着ぐるみを着て歌って(笑)。“あれ、私歌えるのかな?”と思ったのが14歳くらいのときです。
草野:14歳のときの経験がきっかけになっているんだね。
あいみょん:草野さんは、歌はどうやって?
草野:14歳のときは全然歌ってなくて。14歳になったくらいのときにエレキギターを買ったんですよ。“エレキギター、すげー!”って思ってギターを練習していて、最初はギタリストになりたかったんだよね。高校に入ってバンドを組んだときに、けっこうみんな恥ずかしがって歌いたがらなくて。「草野は高い声が出そうだから歌ってみて」って言われて歌ってみたら、そのまま今もずるずると歌っています。
あいみょん:「歌ってみて」って言われたときに、抵抗はなかったんですか?
草野:最初はちょっと恥ずかしかったけどね。
あいみょん:でも「歌うのもアリかな」って?
草野:そのときはそう思ったんだけど、テープに録った音源をあとから聴いたら“ヤバい、下手すぎる……”って(笑)。
あいみょん:ありますよね。テープの音って他人のように聴こえますもんね。
草野:“音程ズレてるな~”って。
あいみょん:私も“私の歌声、大丈夫かな?”っていう思いのまま、ずるずる歌っていますけどね。
草野:でも、歌うことって気持ちいいは気持ちいいもんね。それがあるからこそ続けていられるし、いやいやだったら続かないだろうしね。歌っている最中も、歌い終わった気持ちよさもあるから。
◆今の14歳におすすめしたい曲
2人は「今の14歳に聴いてほしい曲」をテーマに語り合うことに。草野はここ最近のミュージックシーンについて「ヒップホップが台頭してきて、バンドサウンドの曲の存在感が薄くなってきている」と分析し、「『バンドって面白いんだよ』って、もっと若い人にも聴いてほしい」と話します。
草野:ズーカラデルとかThe Songbardsは面白いし、いい曲だなって。あとはエレキギターの魅力を感じたのは、秋山黄色くん。
あいみょん:おお! あー、羨ましい! うれしいやろな、マサムネさんにこんなに言ってもらえるなんて(笑)。
草野:“エレキギターって、まだ可能性があるよね”って思って、そのへんがまた盛り上がって「バンドってすごく楽しいよね」っていうのが広がるといいなと思いますけどね。
一方で、あいみょんは「一番は自分の曲を聴いてほしいと思う」と話しつつも、浜田省吾さんの名を挙げます。
あいみょん:浜田省吾さんの「初恋」を聴いて、洋楽の面白さに気づいたんですよね。歌詞のなかに、浜田さんが聴いていた洋楽のアーティストの名前が出てきたから聴こうと思ったんです。それで、ジャクソン・ブラウンにハマったんです。そういう面白いきっかけが生まれるから、もし洋楽を聴いたことがない子は、まずこの曲を聴けば(洋楽を)聴こうかなって思うきっかけになるんじゃないかなと思う。
草野:最近の男性シンガーって、米津玄師くんや藤井風くんみたいな、ちょっと低い声のシンガーがきているのかなと思っていて。浜田省吾さんの声も低いし、シティポップの感じもあって、意外と若い人にも受け入れられやすいのかなと思いますね。
あいみょん:折坂悠太さんも声が低くて渋いですし。男性のシンガーソングライターの魅力はもっと知ってほしいなと思いますね。
トークを進めていくなかで、「人は14歳のときに聴いた音楽でその後の音楽好みが形成される」という記事について、草野は「俺とかあいみょんのなかでは当てはまってるなって思う」とコメント。あいみょんも「私は『そんなことってあるのかな?』って思っていたんですけど、紐解いていくと確かにその頃に聴いていた歌謡曲やロックに影響を受けているなと感じますね」と締めくくりました。
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聴取期限:2021年4月30日(金)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:LIFE TIME AUDIO〜MY FIRST MUSIC「14歳のプレイリスト」
放送日時:4月22日(木)19:00~21:00
パーソナリティ:遠山大輔(グランジ)
ゲスト:草野マサムネ、あいみょん、Official髭男dism
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/fourteen/