マンCペップ、ESLに言及「成功が約束されていたらスポーツではない」…一方でUEFA批判も

 マンチェスター・Cのジョゼップ・グアルディオラ監督が、欧州スーパーリーグ(ESL)について自身の見解を示した。20日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えた。

 マンチェスター・Cなど欧州の12の強豪クラブは18日、既存のチャンピオンズリーグ(CL)に対抗する形で、ESLの創設を表明した。これに対し、CLなど欧州の大会を主催するUEFA(欧州サッカー連盟)や各国協会・リーグは猛反発を示している。

 グアルディオラ監督は21日に行われるプレミアリーグ第32節アストン・ヴィラ戦の前日会見で、ESLに言及。「正直なところ、私たち(監督)はESLに関する質問に答えるのに適した人間ではない。サッカーの行く末については、会長の方が明確に語れるだろう」と語り、「私は自分のクラブをサポートし、このクラブの一員であるが、自分の意見も持っている。すべての情報がそろったときに、はっきりさせたいと思っている。だからこそ、私たち6チーム(ビッグ6)の監督全員にとって、それは居心地の悪い話題なんだ」と現在の心境を明かした。

 一方、グアルディオラ監督は次のようにもコメント。昇格・降格のない閉鎖的な大会であるスーパーリーグの是非については、批判的な見解を示した。

「成功が約束されていたり、敗北が意味を持たないのであれば、それはスポーツではないだろう。何度も言ってきたが、私はプレミアリーグという、たった一つのクラブだけがトップに立つことのないリーグで成功したい」

 ただ、グアルディオラ監督はコロナ禍で財政的に厳しい状況下にあるなかでESL創設に動いた各クラブの思惑にも一定の理解を示した。同時に、UEFAの利己的な姿勢への批判も行っている。

「どのクラブも自分の立場を守る。誰もが自分の利益を考えている。プレミアリーグとUEFAについて言えば、彼らは自分たちの利益を考えている。私たちはコロナ禍により最も厳しいシーズンで5人の交代枠を作るために議論し、人々(強豪クラブや中堅クラブ)は彼ら自身のために戦った」

「UEFAも彼ら自身のために動いている。シーズンの最も重要な時期、つまりタイトルを争う時期に、(バイエルンのロベルト・)レヴァンドフスキは代表戦で負傷したため、CLパリ・サンジェルマン戦に出場できなかった。UEFAは自分たちのビジネスだからと判断し、レヴァンドフスキはプレーできなかった。みんな自分のためにやっているんだ」

 今季CLからの“追放”も噂されるなか、「(ESLは)まだ息をしていない胎児のようなもの。それが現実。私たちは来週、チャンピオンズリーグを戦って決勝に進出し、来シーズンはヨーロッパの大会に出場することになる。なぜなら、私たちはその権利をピッチ上で勝ち取ったからだ。選手たちはアストン・ヴィラ戦に集中しなければならない」と、まずは目の前の仕事に取り組んでいくことをアピールした。

2021/4/20 22:46

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