【襲来!新型コロナウイルス】ホステスや風俗嬢にも「休業補償」ってアリか? 「職業で差別するな!」「税金納めてないからダメ!」と大激論

新型コロナウイルス感染拡大を受けた一斉休校では、やむを得ず休職したママたちの中には水商売の人も少なくない。

政府は、休業補償の対象者から「接待を伴う飲食業」や「風俗業」を除外していた。いわゆる、ホステスや風俗嬢である。しかし、「職業差別だ」という批判を受けて方針転換、一転して認める方向を打ち出した。

ところが、今度は激しいブーイングが起こった。「彼女たちは税金を払っていない」「反社会的勢力に金が流れる」というのだ。この議論、いったいどこに落ち着くのだろうか――。

「風俗業にはシングルマザーで働き、困っている人が多い」

この問題は2020年4月6日、衆議院の委員会で菅義偉官房長官が、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた臨時休校に伴う休業補償の対象から、風俗業で働く保護者が除外されていることについて、「助成金の要領の見直しを検討したい」と述べたのがきっかけだ。野党共同会派の寺田学氏が、

「なぜ風俗で働く人が除外されるのか。公金を使う際には細心の注意が必要だが、働いている人はさまざまな事情がある。職業による差別があってはならない」

などと指摘したのだった。

新型コロナで一斉休校した保護者への休業補償を行う厚生労働省の制度は、有給休暇を与えた事業者に1日分8330円を上限に助成金を支給。また、個人で仕事をするフリーランスの保護者にも1日4100円を支給する。しかし、「暴力団」などの反社会勢力と並び、「接待を伴う飲食業」と「性風俗業」の関係者も支給の対象外としている。「公金を投じるのにふさわしくない業種との判断だ」というのが厚労省の説明だった。

ところが、ツイッター上などでは、「命に関わる問題なのに、特定の業種の人にだけ支給しないのは完全な差別」「風俗業などにはシングルマザーで働く人が多く、影響が大きい」と、批判の声が上がっていた。

安倍政権もこうした声を無視できなくなった形だが、ネット上では賛否激論が戦わされている。

「水商売の人々にも支給すべきだ」という声は、こんな意見に代表される。

「支給の有無を職業で判断するのではなく、納税の有無で判断すれば公平でいいと思う。昨年度の申告額から収入が減っている人たちに支給する。逆に言うと、ちゃんと申告せず、税金を払っていない人は、水商売の人々に限らず支給すべきではない」
「風営法をきちんと守っているなら合法だし、差別なく支給すべきでしょう」

「ホステスで確定申告したら店から怒られました」

つまり、きちんと確定申告して、税金を納めていれば問題がないのでは、という意見が非常に多かった。ただし、こう指摘する人も少なくない。

「所得を申告しているかどうかが最低限の要件だ。そして従業員個人への補償はいいが、事業所への助成金は絶対ダメだ。反社が悪用する」
「そのとおり。店側が都合のよい明細書類を用意して、従業員に申請させてピンハネする恐れが出てくる。一部の生活保護受給者施設のように暴力団に搾取されることにならないか」
「風俗業の人に払うのはまったく構わないが、同時に相談窓口も設けてピンハネが発覚した時点で店側を営業停止、責任者に実刑とか効力のある罰則も同時に発動しないと裏社会に流れるだけになるぞ」

問題は、「水商売の人々がちゃんと申告して税金を払っているかだ」と、疑問を呈する声が圧倒的に多かった。

「ずいぶんもの分かりよすぎる政権だという気がする。ソースがどこまで信用できるかは不明だが、ある記事で、風俗嬢が確定申告している割合は1%以下というものを目にした。休業補償は当然税金から捻出されるものであり、納税をしていない人間が対象になるのは納得できない」
「納税どころか、失業保険をもらいながら風俗店で働いていた人を知っている。全部がそうとはいわないが、真面目に働いて納税している我々がバカバカしい気持ちにならないように、きちんと調べてから支給するべきだ」

店関係者と思われる人からは、こんな投稿も。

「風俗と水商売は、よくあるのが従業員女性の給料から10%を税金として源泉徴収。経営者はそれを着服。女性はそれで納税したつもりになっているから確定申告なんかしない。店も税務署に申告しないので所得が上がっていないから、いくら稼いでいても所得ゼロ。当然、翌年にかかるはずの住民税もゼロ。健康保険は親の扶養で社会保険に入ったり、国民保険に自分で入ったりしているけど、所得ゼロだから最低金額の負担。子供がいると行政から子供手当も入る。保育所も格安で入れるが、高いけど店に近い無認可保育所が何時でも預けてもらえるので人気。所得ゼロを利用して生活保護を受ける人もいる。そうして浮いた金がホスト散財に使われる...」

「頑張って働いている人が馬鹿をみる世の中になる」

「自分も水商売していた時そうでした。ママが給料から税金分引いているからねー!って。辞めてから本当は違うことを知りました。真面目に納税しているのはごく一部です。しっかりきっちり調べてから支給して欲しい。これで水商売に支給したら、やっぱ水商売ちょろいな~って子が増えますよ」
「昔、若かりし頃に六本木で働いていました。納税なんてしていませんでした。ほかでは考えられないお給料を貰って、給料も手渡しのお店もありました。クレジットの手数料も取られ、休んだら法外な罰金。いつ辞めさせられても文句が言えない商売だと理解していました。補償なんてもらえなくても仕方ないと、内心わかっている水商売の人がほとんどだと思います」
「事情があって数か月だけキャバ嬢やっていた友人が、真面目に確定申告しようとしたら、お店に止められたそうです。お店にいた子たちも確定申告という言葉すら知らない人もいたそうです」

国民感情として、水商売の人々に支給するのは納得できない、とやや感情的になる人も非常に多かった。

「水商売とは、『水物商売』という意味です。もともと不安定な職業。稼げるときは稼げるけど、稼げないときは稼げない。ハイリスク、ハイリターンな稼業であることは、経営者も労働者も承知のうえでしょ。今、困ったご時世になったから補償してくれなんて...。安定を求めるなら普通の仕事をしろという話です」
「1000円や2000円の酒を何倍もの値段で売り、さらには客の金で酒を飲むし、チャージ料も取る。サービスが値段と釣り合っておらず、こういう時に補償しろとは、頑張って働いている人が馬鹿をみる世の中であってはならない」

「ホステスが頑張っていないとおっしゃいますか?」

これには、こんな反論が相次いだ。ホステスさんたちを馬鹿にするな!というのだ。

「ホステスが、頑張っていないとでも? 少なくとも、あなたより営業し、寝る間を削って同伴し、嫌な客にも耐えている。選んだ仕事かもしれないし、それしかできないのかもしれない。あなただって今の仕事は理由があってしているのでは?」
「水商売の女性が頑張っていないとおっしゃいますか? 私のような酔っ払いの無理難題、愚痴を聞いてもらって明日への活力にしています。それが分からない人は、家でワンカップにスルメでも食っていて下さいね」
「ホステスさんとかかわるお仕事を4月頭までしておりました(コロナの影響で失いましたが)。昔は税金払わなかった人が多かったと聞きますが、近年は厳しくなり、きちんと納税されている方が多いです。昔と今ではお店の体制もかなり違います。あと、稼げる人はほんのひと握り。きちんと納税されている方がもらえないのは如何なものかと思います」

最後に、ホステスさんと思われる人たちの声を紹介したい。

「小さい子を抱えて長時間働けず、水商売でやっと生活できている人も多いのです。六本木ばかりじゃないのです。どんな仕事でもピンキリですよ!」
「そうですよ!だから躍起になってみんな毎晩毎晩、バンバン同伴して客にお金を落とさせ、普通ではあり得ない給料を稼いでいるのです。ちゃんとした仕事では稼げない。今だけ、今だけ!と自分でもわかっているんです」

(福田和郎)

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