フライで打者を評価する新基準!? ストップウオッチで野球を分析してみよう!

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 今日21日の試合が終わると、甲子園ベスト8に進出する高校がすべて決定する。これまで乱打戦あり、逆転劇あり、奪三振ショーあり、とさまざまな試合が見られた。その中でも特に、打線が強力な高校が多かったように感じる。智辯学園の岡本和真、九州国際大付の清水優心といったドラフト候補以外で鋭いスイングをしていた選手は誰か? 雑誌『野球太郎』やスマホサイト『週刊野球太郎』に寄稿している、炎のストップウオッチャーことキビタキビオ氏に話を聞いてみた。

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 キビタ氏はドラフト候補を探す時も、プロの試合を見る時も持ち歩く(自宅でテレビ中継を見ている時もそばに置いてある)ものがあるという。それがストップウオッチだ。

打者が打ってから一塁を駆け抜けるまでのタイム。
ランナーがいる時、盗塁を警戒した投手が小さなモーション、いわゆる「クイック」で投げた時のタイム。
打者がフライを打った時の滞空時間。

 いろいろなプレーを計測して、いい選手を発掘したり、新しい野球の見方を探っている。今回は甲子園出場選手の「フライの滞空時間」を測って、意外なことを発見したという。

 まず、事前知識として頭を入れていただきたいことがある。キビタ氏がタイムを計測するプレーにはそれぞれ「聖域」と呼んでいる、プロレベルの基準がある。たとえば、盗塁を刺そうと捕手が、ボールを捕ってから投げ、二塁ベースに入る選手が捕球するまで、二塁スローイングの「聖域」は2.0秒。このタイムを切れば、強肩の捕手と呼んで間違いはない。また、プロで強肩と呼ばれる捕手は1.8秒で投げてしまうそうだ。

 今回、計測したフライの滞空時間の聖域は6秒だという。そこで、各校の初戦で打ち上がったフライを計測し、聖域超えを果たした選手とその時間をキビタ氏がランキング化した。

 聖域を超えたのは21選手で、これは結構な数であるそうだ。この21選手を調べると、興味深いことがわかったという。各高校の4番打者が4人だけで、3番から5番のクリーンアップとしても10人と、半分しかいなかった。打順別で見ると、以下のようになっている。

1番……4人  2番……1人
3番……2人  4番……4人
5番……4人  6番……2人
8番……1人  9番……1人
途中出場……2人

 ちなみに8番を打っていたのが1位の久保山海斗(東海大望洋)だった。これにはからくりがあり、元々は中軸を打っており、キビタ氏も豪快な本塁打を見たことがあったのだが、この夏は調子を落として打順も落ちていたという。

 アウトになる打球でも、その選手の隠れたスゴさがわかる、面白い視点だが、この滞空時間については欠点があるという。それは、ライナーやゴロを打つと計測ができない、ということ。大会前に注目打者として挙げられていた智辯学園の岡本和真や九州国際大付の清水優心が大きなフライを打つことはなかった。たしかに、実力ある選手がどれだけの記録を残すか、という点も興味深いが、それ以上にストップウオッチを用いて魅力ある選手を見つけることが喜びだ、とキビタ氏は話す。


 野球のいろいろなプレーをストップウオッチで測っていたら、なにか新しい発見があるかも知れない。一度、試してみるのはいかがだろうか?

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