映画『一分間だけ』の主題歌に込められた思いとは――住岡梨奈インタビュー

 シンガーソングライターの住岡梨奈が5月28日、ニューシングル『flavor』をリリースした。表題曲は、春を感じさせる甘酸っぱいポップソング。聴くだけで心が躍る、希望にあふれたナンバーとなっている。

 そして、カップリングには現在公開中の原田マハ原作の映画『一分間だけ』の主題歌となる「一分間だけ」を収録。楽曲は音速ライン・藤井敬之氏の書き下ろし、そして歌詞が共作となった注目曲だ。映画のイメージを元に作られたという同曲。今回、その製作秘話を聞いた。

――今回、映画の主題歌のお話を最初に聞いた時の感想はいかがでしたか?

 すごく嬉しかったです。しかも今回の映画が台湾と日本の共作ということで「おお~っ」ていう感じでしたね。それに私のデビューシングル『feel you』がアニメ映画『るろうに剣心』のエンディングだったんですけど、「今回は実写だ!」って感じでした。私、パスポートを持ってなくて海外にも行ったことがないのに、いいのかなって思いましたけど(笑)。

――映画『一分間だけ』は、女性が仕事や恋愛の間で揺れながら、愛犬とかかわっていくというお話ですが、どのあたりを歌詞にしようとしましたか?

 私も実家で犬を飼ってたので、「一緒にいた時間がすごく大切だったんだ」ということに気づかされながら日々を過ごすっていう思いは、私の体験にもあるんですね。そういう思いを歌詞に込めました。最初に原作を読んで、それから映画を見たんですけど、『一分間だけ』っていうタイトルが何を意味するのかを、すごく考えましたね。

――作詞の面では、デビュー直後に比べてストレートな表現をするようになったとお話しされていますね。

 そうですね。そっちの方が分かりやすいんだろうなって思うんです。あと最近は、歌詞が喋り言葉だけで情景が見えなくなったり、自分の問題だけに収まったりしないように、ということを考えて書くことが多いですね。
 今回だと、私の思いを伝えつつ、映画を見た人にもちゃんと届くようにしたいと思いました。いまは、自分を出し過ぎず、出さな過ぎずのバランスで、自分の中でうまくまとまってる気がします。

――歌い方にも変化はありますか?

 今回はいろいろ試してみたんですよね。「じゃあ次は〇〇っぽく歌ってみよう」という感じで。なかには「女優みたいに」なんていうのも試しました(笑)。テーマを1つ決めるというよりは、歌い方を試行錯誤したんです。
 最近、声の使い方を見つけてきて、色々イメージに合わせて歌えるようになってきたんじゃないかと思います。前までは大きな声で、はっきりとした発音を目指すだけだったんですが。もちろん、まだまだ研究中ですけどね。ちなみに、結局「女優っぽい」歌い方はダメでした(笑)。

――今回は藤井敬之さんと共作ですが、歌詞についてはどのようなお話をされましたか?

 映画のテーマはもちろん、そこから広げて、「最近は人に対する優しさや思いやりが足りてないんじゃないか」とか、2人で色々話しながら作る部分があったり、お互いが持ち寄った歌詞を使ったりしましたね。

――それでは、藤井さんから提供いただいた楽曲を初めて聞いた時の感想はいかがでしたか?

 私は元々音速ラインの曲を聴いていて、「ほっこりする安心感」が好きだったんですが、最初のデモをもらった段階で、そのイメージ通りでしたね。藤井さんの声も入っていたんですけど、「いいな、この優しい声いいな」しかなかったです(笑)。レコーディングの時も一緒に歌ってくれて、さらに曲が温かくなったなという印象ですね。
 実は、デモをもらった時からタイトルが『一分間だけ』だったんです。これは映画のタイトルを仮にしてただけなんですけど、「もうこれでいいんじゃないか」って思えたんです。本当にぴったりだなって。

――実際に藤井さんとお会いしてみていかがでしたか?

 レコーディングの前はほんの1~2回くらいしかお会いしたことないんですけど、すぐに仲良くなったんです。レコーディングもすごく順調に終わりました。気を張らないでできた、ほっこりするレコーディングでした。

――住岡さんは「コミュニケーションをとるのが苦手なところもある」とお話しされることもありますよね。

 不思議なんですけど、藤井さんとは本当にウマが合うんだと思います。横に座って「ここもうちょっと……」「おお、俺もそう思う」という感じの自然な喋り口調になってましたね(笑)。レコーディングのためにギターのアレンジを変えてきてくれたんですけど、「デモの時の方がいいなあ」とか自分の気持ちを自然と言えたんですよね。藤井さんも「じゃあ、そっちにしようか」という感じで。そうやって、どんどん良いものが出来上がっていきました。

――音楽以外のお話もされたのでしょうか?

 はい。一緒に食事をする機会もあったんですけど、動物の話ばかりしてましたね(笑)。藤井さんも動物好きで、家でウサギを飼っていたりするんですけれど、「ペットってこういうとこあるよね」なんてずっと話してました。

――住岡さんは、今後犬やペットを飼ってみたいと思いますか?

 そうですね。でも、今は一人暮らしなので、飼うとなったらすごく責任が必要なので、難しいな……なので、『テラスハウス』の時に飼えたら良かったなとは思います(笑)。

――映画の主人公は仕事とプライベートに揺れる女性ですが、住岡さんは音楽活動と私生活の関係はいかがですか?

 一緒ですね。あんまり変わらないです。この間も休みの日にマネージャーさんと「どこどこ行ったんですよねー」なんて話していたので……たぶん、割り切れてないんだと思います(笑)。今は、ステージに立つか立たないかくらいの割り切りしかでしかないですね。

――主題歌を手掛けられたことで、次回作に向けて掴めたものはありましたか?

 テーマをもらってやることが面白いなと思いました。前作の『言葉にしたいんだ』も卒業がテーマでしたけど、私の「テラスハウス」に対する思いが形になったものだったので、それとはまた違いましたね。
 映画はもちろん、藤井さんとも関われたことで、また共同で作ってみたいなと思いました。それに、自分でテーマを決めて作品を書いてみたいなとも思いましたし、色んなやり方を見つけられたんじゃないかと思いますね。

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