金子千尋は9回まで無安打も降板でノーノー達成ならず! 延長戦でもノーヒットノーランを達成した人、できなかった人

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 5月31日のオリックスvs巨人(京セラドーム大阪)で、金子千尋(オリックス)が9回まで無安打無得点の快投を演じた。しかし、9回裏の攻撃で代打を送られ、延長戦に突入してしまったためにノーヒットノーランは達成できず。チームも延長12回の末、敗れてしまった。今年の交流戦はセ・リーグの本拠地で行う試合にDH制を採用し、パ・リーグの本拠地の試合の時はDHが使えないルールで行われているので、本来のDH制であれば延長戦でも続投したかもしれず、なんとも不運としか言いようがない。過去、延長戦でもノーヒットノーランを達成した選手、そして逃した選手は誰がいるのか? 野球界のうんちくに詳しい『週刊野球太郎』編集部に話を聞いた。

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 過去、9回まで無安打で抑えながら試合が延長戦に突入してノーヒットノーランを逃した選手は10名います。なかでも有名なのは2005(平成17)年8月27日、西武vs楽天の西口文也でしょう。この試合、西口は9回終了まで完全試合に抑えながら、楽天先発の一場靖弘の一世一代の力投で西武打線も9回まで得点を挙げられず、決着はつきませんでした。その後、延長10回表に楽天・沖原佳典にヒットを打たれてしまいます。ノーヒットノーラン未遂で有名な西口にとって、これが3度目の「ノーノー未遂」でした。

 金子千尋の事例は、2006(平成18)年の八木智哉(当時日本ハム)以来11人目の珍事。八木以前の9人はいずれも延長戦でヒットを許していますが、八木はスコア0-0のまま無安打で延長10回を投げ抜き、その後、降板してしまったためにノーヒットノーランにはなりませんでした。ちなみにこの試合、代わった武田久、マイケル中村の2人も相手打線を無安打に抑え、延長12回に1点を挙げて日本ハムが勝利。史上初の「継投でのノーヒットノーラン」となりました(※ただし、継投ノーヒットノーランは「NPB記録」としては認められていません)。

 今回、金子千尋は9回を投げ抜き144球。9回裏のサヨナラのチャンスで打席が回ってきたために代打が送られました。球数的にも交代は仕方がなかったと思いますが、解説者の張本勲氏はテレビ番組で「自分で試合を決める気概がほしかった」と述べ、ネットを中心に物議を醸しています。

 恐らく、張本氏の脳裏にはあの伝説の投手の記憶がよぎったのではないでしょうか。

 過去、延長戦でノーヒットノーランを達成した投手が1人だけいます。1973(昭和48)年8月30日に延長11回を投げ抜いてノーヒットノーランを達成した江夏豊氏(当時阪神)です。驚くべきことに、この試合は江夏氏の「サヨナラホームラン」で決着。自らの大記録を自らのバットで決めてしまいました。

 ただ、これはあくまでも普段から打席に立つセ・リーグ投手だからこその記録と考えるべきでしょう。アマチュア時代にバッティングでも高評価だった選手ならまだしも、普段、DH制で打席に立つことのない金子千尋がこの場面でチャンスを広げると発想することは現実的とは言えません。

 金子千尋は今季、4月25日の楽天戦でも相手打線をわずか1安打に抑える見事な完封勝利を演じています。田中将大(ヤンキース)がアメリカに移籍後、1人図抜けた投球を披露し続ける金子千尋だけに、今後もチャンスはある、とエールを送りたいと思います。

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