メジャーを賑わす「チャレンジ」制度の原点は『ドカベン』にあった!? ~水島新司先生生誕祭~

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 開幕したばかりのメジャーリーグで話題になっている現象がある。今季から拡大導入された「チャレンジ制度(ビデオ判定)」だ。日本ではビデオ判定に嫌悪感を示す人もいるが、実はメジャーでビデオ判定が導入されるはるか以前に、日本のある有名漫画がこの「チャレンジ制度」と同じ現象を描いていたという。野球のことなら歴史から漫画のことまで詳しい『週刊野球太郎』編集部に詳しく話を聞いた。

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 「チャレンジ制度」とは、昨季までは本塁打に限定されていたビデオ判定の対象が、今季からはストライク、ボールの判定を除いたほぼ全てのプレーに広がった。各チームの監督はビデオでの審議を求めることができる「チャレンジ」の権利を1試合で1度ずつ持ち、判定が覆った場合は2度目の要求が可能になる。

 オープン戦で川﨑宗則(ブルージェイズ3A)が「チャレンジ制度」適用第1号となり、また、イチロー(ヤンキース)が開幕早々、チャレンジによってアウトがセーフに変わるなど、日本人選手を追いかけるだけでこのチャレンジ制度に出くわすことができる。

 一方で、古くからの野球ファンはこの「チャレンジ制度」、つまりビデオ判定に嫌悪感を示すことが多い。「審判が裁いてこそ野球だ」という意見だ。先日も解説者の張本勲氏がテレビ番組でこのチャレンジ制度に苦言を呈したことが話題になっている。

 ところが、メジャーでビデオ判定が話題にのぼる遥か以前、1978(昭和53)年に日本のある有名漫画がこのビデオ判定を描いているのだ。その漫画こそ、あの国民的野球漫画『ドカベン』(水島新司/秋田書店)である。

 おそらく“史上初”のビデオ判定が描かれたのが、主人公・山田太郎らの明訓高校と、ライバル・不知火守を擁する白新高校との試合(コミック35巻)。不知火が放ったレフト線への打球に、明訓高のレフト・微笑三太郎は果敢にもスライディングキャッチ! あまりに地面スレスレ過ぎて、ダイレクトキャッチかどうか際どいプレーになったのだが、一番近くで見るべきはずのレフト線審が日射病で倒れてジャッジする人がいない、という状況が生まれてしまう。他の審判からも見えない角度であったため、困った審判団は中継していたテレビ局に依頼し、ビデオ判定を試みたのだ。結果的には映像の肝心な場面で岩鬼が被っていて見えない、というオチがつくのだが、36年も前に今日の野球界を予言していたかのようで、改めて水島新司先生の野球観に驚かされるばかりだ。

 そんな水島先生は4月10日に75歳の誕生日を迎えた。おめでとうございます。

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  • 4/10 12:31
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