アメリカではフォークって呼ばないの? 今さら聞けない……メジャーリーグの常識~投手編

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 いよいよ本格的に開幕したメジャーリーグ。田中将大がヤンキースに移籍したことを機に、メジャーの試合を見ようと思っている人も多いだろう。そこで今回は、野球中継にも使われやすい投手専門用語やその常識について、MLB情報にも詳しい『週刊野球太郎』編集部に聞いてみた。題して「今さら聞けないメジャーリーグ投手の常識」。この機会に覚えて、話のネタにしよう!

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◎「ツーシーム」と「フォーシーム」の違いは?

 日本でいう“直球”を、メジャーでは「ストレート」とは呼ばない。すべて「ファストボール」と呼び、その中でも4シーム(フォーシーム)、2シーム(ツーシーム)などの種類がある。

 シーム(seam)とはボールにある縫い目のこと。投げられたボールが1回転する間に、捕る選手から地面と平行の縫い目が4回見えるのがフォーシーム。これが日本でいう「ストレート」の最も一般的な握りになる。ツーシームは平行の縫い目が2回見えるボールのこと。このボールの回転と縫い目の関係(空気抵抗に差が出る)により、回転数が多くスピードが出やすいフォーシームと、軽く曲がったり沈んだりするツーシームという違いが出てくる。

 また最近、日本でも良く聞くようになった球種に「カットボール」がある。握りはフォーシームなのだが、指をボールの中心よりわずかにずらすことで、スライダーに近いけれど変化は少なく、よりスピードが出るボールになる。

 これらの打者の手元で微妙に変化するボールは、総じて「ムービング・ファストボール」と呼ばれている。

◎「フォークボール」と「スプリッター」は同じ球種?

 日本でもメジャーでも大活躍した、野茂英雄(元ドジャースほか)や佐々木主浩(元マリナーズほか)の決め球として有名なフォークボール。しかし、アメリカ人に彼らの決め球は何かと尋ねたら、答えは「スプリッターだ」と返ってくるだろう。

 フォークもスプリッターも実はほぼ同じ球種。ボールを人差し指と中指で挟み、打者の手元で落ちるボールは、アメリカでは基本的にはまとめて「スプリッター」と呼ばれている。スプリッターの正式名称は「スプリット・フィンガード・ファストボール」といい、ムービング・ファストボールの一種だ。

 一方、日本ではフォークとスプリッター(スプリット)は分けて呼ぶことが多い。2つの違いは挟む指の間隔で、フォークは深く握ることで落差が大きい。一方、スプリットは浅く挟むことで、フォークよりもスピードが出る分、落差が小さくなる。スプリットは田中将大(ヤンキース)が武器としており、今季から前田健太(広島)が習得に励むと報道されたこともあり、いまはちょっとした「スプリットブーム」の感がある。

◎メジャーの先発投手が100球前後で交代するワケ

 メジャーリーグで先発として活躍する投手は、100球前後で降板することが多い。昨年、ダルビッシュ有(レンジャーズ)が130球を投げたことが、アメリカメディアを大騒ぎさせたことを覚えている人もいるだろう。

 メジャーリーグの先発投手が100球前後で交代するのにはワケがある。1試合に100球以上を投げると、投球フォームが崩れて調子を落としたり、故障の原因になったりするという科学的根拠があるそうだ。

 試合で球数を制限されるだけでなく、メジャーではキャンプ中や日頃の練習での投球数も決められている。松坂大輔(メッツ3A)はメジャー移籍後は思うように投げ込みができず、体づくりやフォームの調整が難しいと嘆いた時期もあった。

 このような風習に合わせていく順応性もメジャーで成功するために必要になるだろう。田中将大はメジャー式にアジャストできるだろうか? まず、初登板は97球で7回まで投げることができ、好スタートを切ったといえる。

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