最終回 西田二郎と藤村忠寿が語る「テレビ、ニコニコ動画、Ustream」

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―最近、若い世代を中心に「テレビがつまらなくなった」「テレビを見なくなった」という声が大きくなっていますが、藤村さんは「テレビは面白い」とお話されてますよね。

藤村:俺、日本のテレビは世界でトップレベルだと思うからねえ。こんなに色々な企画があって、きめ細やかに番組が作られていて......何も自分たちで卑下することはないと思うんだよね。「もうちょっと言葉気をつけろよな」って思うこともあるよ。テレビってもう日本の伝統文化なんだよ。世界に誇るべき文化。それを自分たちで「つまんねえ」とか言って、どっかからきたネットの世界をありがたがっているようじゃ、「君たちいい加減にせいよ」って、そんな感じには思うんだよね。日本のテレビは面白い、その中で面白い番組とつまらない番組がある、ということだけなんだよ。『半沢直樹』は面白かったし『マツコ&有吉の怒り新党』の「新・3大〇〇」も超面白いしね。

―西田さんはいかがですか?

西田:あえて言うなら、その言葉の中に視聴者が求める「何か」があるんでしょうね。これまでのテレビをすべて変えてくれと言うことではなく、作り手の顔が見えるオリジナリティとか、テレビ局のカラーがあった方がいいとか。実際、そういう番組の方が評価されてると思うことがありますし。例えば『めちゃイケ』なんかもそうでしょ。真似しようと思っても出来ないんですよ、あの製作チームでしか。僕も以前あの番組の感じを出そうと思って、独特の「銀色の字幕スーパー」を深夜番組で使ったことありますけど、全然ハマらなかった(笑)。

藤村:あははは。安いことするなあ(笑)。まあ俺もやっちゃうだろうけどね。あれ良さそうだなあって。

西田:絶対真似られない(笑)。それは、字幕だけじゃなく、元々の番組の作り方自体が真似られないんですよね。それが、あの番組だけが持つ「個性」。そういうものを、みんな求めてるんじゃないかな。それなのに作り手側が「面白くない」と言われてるからって、ちゃんとしたものを作ろうとするあまりに、結局「無個性化」しているのかもしれないですね。

―藤村さんは『どうでしょう』に出演もしている、「顔が見えるディレクター」ですよね。最初からそのあたりは意識されてましたか?

藤村:自分から出演者になるつもりはなかったんだけど、あの座組みのなかでやってたら、こっちがしゃべった方が面白いっていう流れになっただけだね。良い番組を作ろうと思った先に、それがあったという感じかな。

―最近ではニコニコ動画やUstream等のインターネット番組も増えてきましたが、そちらについてはどう考えていますか?

藤村:例えば、(ニコニコ動画で)ゲームの解説をしているような番組って、一部の特化した人たちには非常に興味があることだと思う。そこには、編集も字幕スーパーもないし、テレビと比べるとクオリティは異常に低いんだけど、それで十分なんだよね。俺は『どうでしょう』のDVDが出た時はユースト使うんだけど、それはDVDのウリとかを話すのには、そっちの方が適しているから。どっちが良い悪いじゃなくて、テレビとは別物で、フィールドが違うだけだから。ただ、ネットの番組で、テレビのように全般的に発信できるものがあるかというと、俺はそんなものは一つもないと考えてる。それに、もしネットで非常にクオリティの高い番組が生まれたら、「それがネットの中でどうやって生きていくんだろう」って思うよね。

―西田さんはいかがですか?

西田:僕はあまり分け隔てないですけどね。クオリティが高いか低いかで。ただ、ネットの動画っていうのは見に行こうと思って行くものやけど、テレビは見る気もないのに見ちゃうっていうのがあって、その視聴環境っていうのはメディアとして圧倒的な違いやと思うんですよ。テレビの一番の優位性は「どんな人にも見せてしまえる」というパワーだと思います。そこは、どこも敵わないんじゃないかと思いますね。僕らは、皆さんが出会い頭に目に入った番組を「面白いな」って言わせるようなものを作り続けるのが仕事だと思っていますし、これは逆にネットの人が出来ないことじゃないですかね。

※向かって左は藤村忠寿、右は西田二郎

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  • Scoopie News

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