天才時計師が作っている!? 「フランク三浦」の謎に迫る

 最近にわかに注目を集めているブランド時計「フランク三浦」。高級ブランド「フランク・ミュラー」のパロディとして、芸能人をはじめ著名人にも愛用されている。しかし、そこにはパロディにとどまらない魅力があるのでは? 今回は製造・販売を手掛ける株式会社ディンクスの下部良貴社長に、その秘密を伺った。

―はじめに、「フランク三浦」が生まれたきっかけって何だったんですか?

 本当に適当なんですよ(笑)。企画会議とかじゃなくて、仕事終わりの社内で雑談しているときにポロッと出てきたものなんですよね。
 大阪の人間なんで、普段からそんなことを考えてるんですよ。関西が舞台の漫画にはROLEXとOMEGAをあわせて「OMEX」なんていうの、普通に出てきますよね。ノリみたいな感じです。それが、たまたま「フランク三浦」だった、ということです。

―それでは、「実際に売ろう」と言ったとき、スタッフの方はどんな反応でしたか?

 僕ともう一人しか反応しませんでしたねえ。他は冷ややか~な感じやったんです。すごく冷ややか(笑)。でも、僕ら2人が腹を抱えて笑って「これを買えへん奴とは友達になられへん」「これ分からん奴絶対アホやろ」ってしゃべってたんですよね。そこで、売れる売れないに関係なく、まずは作ってみることにしたんです。

―実際、すぐ売れたんですか?

 最初は、やっぱりわかってもらえなかったですね。僕としても「売れ残ったらみんなにあげたらええわ」ぐらいの感じでした。ところが、セレクトショップやネットショップの経営者とか、「スイスの高級時計」を持っているような高所得者層に紹介すると反応がすごく良かったんですよ。「これ売れなくても買います」「個人的に買います」って。芸能人の方も面白がってくれて、有名女優さんとかがTwitterでつぶやいてくれました。

 あと、雑誌『Daytona』の編集長さんも気に入ってくれましたね。大竹まことさんの弟、大竹オサムさんをモデルにした「髭と眼鏡とフランク三浦」っていう広告を作ってくれて、雑誌に載せてもらいました。それがすごく評判良かったですね。その後も、友人の宮本慎也(元東京ヤクルトスワローズ)がチームメイト全員に配ってくれたりして、知名度が上がりました。もうそこからは「売れたから、どんどん作ったらええわ」っていう感じです(笑)。

―実際の「フランク・ミュラー」のモデルを参考にすることはないんですか?

 モデルを意識するよりも「フランク三浦」っていうキャラクターを立たせるため、あれこれ考えたんです。とりあえず「アマチュアレスリングのグレコローマンスタイルで400勝無敗」っていう設定だけは崩さないでやっていこうと(笑)。文字盤にはアマレスじゃなくプロレス技印字したり。それに、「ギャンブル好き」「世界平和を願う」とかを付け加えて言った感じですね。これも、仕事終わりに遊びながらやってました。
 僕は個人的には機械式時計が大好きなので、フランク・ミュラーさんの複雑機構を製作する技術力や、クレイジーアワーなどの飛びぬけた発想には本当にリスペクトしてます。
 僕らは、トゥールビヨンやマニア向けの機械式クロノグラフを作るのが本業ですから。

―このモデルをされてるムキムキの「天才時計師」って誰だって聞かれませんか?

 そういう時は「それが分からないようではだめです」って上から目線で答えてます。まあ、最後になると「おるわけないやん!」「ファンタジーやん!」って言いますけど(笑)。

―もう「フランク・ミュラー」とは別物ですね。

 意図的にランクをかなり下げて、チープに作って遊んでます。素材や機械なんかは最低限壊れないように作ってますが、スイスの高級時計とは全く別のモノですよ(笑)。それに、時計だけじゃなく「『フランク三浦』のワインのラベル作って!」って言われたときは、2日で作ったこともありますよ。

―今では会社の売り上げにも貢献しているんですか?

 売り上げの数%くらいにはなってますね。まだ小さいながらも、貢献してくれてますよ。

―今後「フランク三浦」はどのような展開になりそうですか?

 これからは、企業とのコラボをやっていきたいですね。来年も色々な商品が出ますよ。まあでも、考え過ぎずに思いついたものを適当にやっていきたいですね。バッグでもいいですし。「世界のトータルブランドを目指している」って書いて頂ければいいかと思います。
あ、飽きたらすぐやめます(笑)。

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  • 12/17 11:59
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