日本をアジア初の「イクメン立国」に

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 2012年6月に発足した、育児をする男性「イクメン」の増加を目的とした「イクメン議員連盟」。今回は、この議連の発起人である民主党・衆議院議員の柚木道義氏にお話をうかがいました。

――よろしくお願いします。どのような経緯から「イクメン議員連盟」が立ち上がったのですか?

 私は、イクメンというのは党を超えて取り組む課題だと考えていました。男性の育児参加は、少子化対策はもちろんですが、将来的な財政再建、そして景気回復にもつながっていくプロジェクトだからです。そのため、私の声掛けによって「超党派のイクメン議連」をスタートさせました。40歳くらいの同世代の議員が中心になっていますね。

――政治の分野に「イクメン」という概念を入れることは大変でしたか?

 そうですね。私の地元・岡山県でも、団塊の世代より上の人にはなかなか理解されないですね。後援会でも、イクメンを全面的に押し出しているポスターは議論を呼びました。「男は仕事をやるもので、育児をやるものではない」という発想なんでしょうね。しかし、女性が育児の際に一番求めるものは、保育園でもお金でもありません。家族、特に夫の協力が一番ほしいという調査結果が出ているのです。その点を、きちんと説明する必要があると思います。

――欧米ではイクメン政策はどのようになっているのでしょうか。

 例えば、ノルウェーはイクメン先進国です。去年、首相とお会いする機会がありましたが、彼自身も育休を取っていて、閣僚も2人が取っているんですよ。ですが実はそのノルウェーも、20年前は今の日本と同じような状況でした。男性育休取得率は、4%ほどしかなく、現在の日本における2.63%と非常に近かったと言えます。

――ノルウェーが実施した政策はどのようなものだったのですか。

 父親も一定期間以上の育休を取らないと、育休の助成金を家庭に与えない「パパ・クオータ制度」です。イクメン議連でもまさにこの「父親時間」を導入し、実際に働いていた際の半分のお金を支給できるよう目指しています。

――この制度の効果はどれぐらいあったのですか?

 導入3年で父親の育休取得率が70%を超え、さらに3年後に90%を超えました。それによって出生率も、2%台を超えるV字回復を果たしました。まさに「イクメン革命」と呼ぶにふさわしいですね。

――出生率の向上以外には、何か変化があったのですか?

 仕事を辞める女性が減りました。日本では「ダブルインカムノーキッズ(共働きで子どもがいない夫婦)」の世帯が多いのに対して、向こうでは「ダブルインカムスリーキッズ(共働きで子どもが多い夫婦)」の世帯が増えました。共働き家庭のほうがお子さんの数が多いんです。経済活動の面でも、育休取得をサポートするため短時間労働制度などを整えている企業ほど業績が良いという結果も出ています。

――日本は財政が厳しいですが、どれぐらいの予算がかかるのでしょうか。

 育休給付金を5割引き上げようとしたら2500億円かかります。でも、この政策を行えばノルウェー同様、育休取得率が9割まで上がると思います。この結果、少子化が解消され、みんながお金を使うようになるので、遥かに投資額よりリターンのほうが大きいですよ。私は日本をアジア初の「イクメン立国」にしたいですね。

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  • 8/1 12:18
  • Scoopie News

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