移動するだけでポイントが貯まるマイレージアプリ「Miles」を使ってみた

―[デジタル四方山話]―

◆移動するだけで1マイル1ポイント

 10月20日、シリコンバレー発のマイレージアプリ「Miles」が日本でサービスを開始した。スマホを持って移動することで、世界中どこでもAIが判定し、1マイルの移動に対し1ポイント付与してくれるのが特徴。アメリカでは140万人以上が登録しており、日本でも発表から24時間で10万人以上が登録するほどの注目ぶりだ。

 ウォーキングだけなく、自転車でもバスでも電車でも車でもマイルが溜まる。エコな移動手段ほどボーナスマイルが付く仕組みで、徒歩なら10倍。車なら等倍で、飛行機のみ0.1倍となる。マイルは自動的に付与され、ポイントはブランドパートナーの特典と交換できる。

 アプリも利用料も無料。早速使ってみよう。

◆移動手段はAIが自動判断

 アプリをインストールする際、位置情報の取得は常に許可しておくこと。アプリ起動中のみにすると、アプリを起動していないとポイントが貯まらないので注意しよう。友だちから招待コードをもらっているなら、アカウント作成時に入力するとポイントをもらえる。現在は、500ポイントをもらえた。

 アプリにログインしたら、後は移動するだけ。移動手段はAIが判断するが、例えば自転車移動をバスに間違えられてしまった場合などは、申告して変更してもらえる。

 バックグラウンドでGPSが動作し続けるのでバッテリーは余計に消費してしまうが、それでもMilesによると1日で1%程度なのでそこまで気にしなくてよさそう。

 ポイントが溜まったら、特典と交換できる。最初から83社と連携し、108種類もの特典が用意されていた。JALは国内ダイナミックパッケージ2000円割引きやJRはStation Workの30分無料クーポンなどの特典を提供。他にも森林保全活動や地球環境保全のために寄付をしたり、ジュースや電子マネーが当選する抽選なども利用できる。

 今回は試しに、ファミリーマートでコーヒーと交換してみる。Miles上でクーポンを利用し、バーコードを表示させて会計時に読み込んでもらえばいい。もしうまく表示されない場合は、アプリをログアウトして再ログインしてみよう。

◆ポイントを利用してみた

 なぜ、無料でこれだけのサービスを提供できるのだろうか。Miles経由でパートナー企業で売上が経った時やポイントを交換したときの手数料が収益源となるそう。また、もちろんMilesは個人が特定される形での情報提供はしないと断言している。しかし、人の動きに関するデータを、個人が特定されない形で販売するとのこと。アメリカではスマートウォッチを販売するガーミンという企業はMiles経由で300億円以上を売り上げているという。

 自分の動きをスマホに知られたくない! という人でなければ、とりあえず入れておいて損はないだろう。毎日ざくざくお金になるわけではないが、知らないうちに貯まっていたポイントでコーヒーを飲んだり、寄付したりできるのは楽しい。エコな移動が多いなら、意外と大きなリターンが得られるはずだ。

<文/柳谷智宣>

―[デジタル四方山話]―

【柳谷智宣】

お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「Wi杯」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる

2021/10/27 15:52

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