辛辣すぎる海外メディアの東京五輪評「病気や死をもたらす大拡散イベント」

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 相次ぐ選手や関係者のコロナ陽性、いじめ問題による辞任やホロコースト風刺による解任、段ボールベッドやトイレ不足……。想像以上のトラブルが発生し続けている東京五輪には、海外メディアも驚きを隠せないようだ。

◆東京五輪はまるで溢れるトイレ?

 コロナの「大拡散イベント」になりかねないという見方をアメリカの「Forbes」も指摘するところだ。

「今度の夏季オリンピックで人類の誰もが見たくないイベント、それは大拡散だ。コロナウイルスは違う意見を持っているかもしれない」

 のっけから皮肉たっぷりだが、トライアスロン会場さながら、「トイレ」に例えつつ、コロナ感染拡大のリスクをこう説明する。

「日本では当時、Covid-19の総死亡者数が1万2312人で、そのうちの約80%が2021年に起きている。さらに、これまでCovid-19のワクチンを接種したのは、日本の人口の約4分の1にすぎない。それにより、この国はかなり危険な状況に置かれている。トイレの水が溢れそうになったとき、さらに水を注ぐのは、最後にすることだろう。同じように、いまはCovid-19の感染者をさらに増やすかもしれない時期としては、ベストなときではない」

 現在、日本が置かれている状況でオリンピックを開催することは、「火に油を注ぐ」ならぬ、汚水が溢れるトイレに水を注ぐことにほかならないというわけだ。

「理想を言えば、大規模な国際イベントを開催することを考える前に、まずは少なくともウイルスをよりよく統制したいものだ。これは世界にとってよいことではない。日本で何が起きたとしても、それが日本に留まるとは考えられない。なぜなら、選手と彼らに同行するコーチやスタッフは、全員自国に戻るからだ」

 ワクチン接種が進んだことで、欧米では少しずつだが、これまでのような日常が戻りつつある。五輪をキッカケに、世界的なパンデミックが再流行ということになれば、日本への批判はこんなものではすまないはずだ。

◆無傷で切り抜けるには奇跡が必要

 一年の延期を経て、いよいよ開催された東京五輪。巨額の資金を投入し、準備期間が延びたにも関わらず、その実態はご覧のとおりだ。そのお粗末さは、米英主要メディアでも、大きく取り上げられている。

 例えば、「USA TODAY」には「東京オリンピックはCOVID-19下で、災害となる運命なのか?」という見出しと共にこんな記事が載った。

「大会は金曜日の夜の開会式まで正式には始まらないが、この大会が永遠に『COVIDオリンピック』として知られることになるのは、我々誰もがわかっている。

 206か国から1万人以上のアスリートが集うこのオリンピックは、ワクチンを接種していないこの日本で、病気や死をもたらす大拡散イベントとなるのだろうか?

 それとも、パンデミックが世界中で猛威をふるうなか、アスリートたちが比較的安全で調和のとれた状態で集まることができることを示し、開催国と世界に安堵のため息とほのかな喜びをもたらすのだろうか?

 今のところ、そのような(後者のような)選択肢はない。ほとんどの選手、コーチ、関係者、報道関係者が無事に日本に入国し、大規模なパンデミックの規制下で精一杯の生活を送っているにも関わらず、この大会に向けてはトラブルばかりが続いている」

 すでに汚名がつきまとうことは確実というわけだ。3兆円とも言われる莫大な資金を投じて、世界に醜態を発信することになるとは、誰も想像していなかっただろう。さすがに「病気と死をもたらす」とは、言いすぎなのではないかと思われるかもしれないが、忖度なしで客観的に見た場合、こうしたリスクは誰の目にも明らかだろう。

◆土管へと姿を消した「安倍マリオ」は何処へ

 また、イギリスのメディアは、菅義偉総理の陰に隠れる、安倍晋三前総理の責任について言及している。

「コロナウイルスは、夏季オリンピックを1年延長させただけでなく、2020年東京大会の公式開催時に、政治家のコスプレのような気まぐれなものが再登場しないことを保証した」

「近頃、大会中止を求める人々を「反日」と表現した安倍前首相は、今週、開会式を欠席する要人のリストに加わることを表明した」

 リオ大会の閉会式で意気揚々とマリオのコスプレを披露した安倍前総理だが、再び土管のなかへと姿を消してしまったのだろうか……。次々と関係者が姿を消し、その結果、天皇陛下が重荷を担うことになるのではないかとも指摘している。

「おそらく、日本の天皇は、世間のムードを反映し、自身が疑念を抱いているとされる不人気なオリンピックで、国を統合する役割を担うことになるだろう」

 海外メディアの指摘や論評は、まさに歯に衣着せぬもの。日本人としては耳が痛い。

◆感染リスクに怯えるアスリートたち

 歯止めの効かない選手村での感染拡大も、イギリスメディアにはショッキングなようだ。「東京2020:『怖いです』イギリスのアスリートがコロナへの恐怖を明かす」と報じたのは、「The Times」。

「東京大会開幕のわずか数日前に、陽性反応が出た選手の報告が相次ぎ、チームメイトの6人が隔離されたことで、イギリスの選手たちはオリンピックの夢がCovid-19に打ち砕かれるのではないかと懸念している」

 炎上に次ぐ炎上でなんとか開催にこぎ着けた今回の五輪。はたして無事に終えることはできるのだろうか。

取材・文・訳/林 泰人

【林泰人】
ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン

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  • 8/5 8:51
  • 日刊SPA!

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この記事のみんなのコメント

3
  • トリトン

    8/5 16:25

    まあ政府も自治体や市長も責任取りたくないから、逃げているし東京の一部のアホな若者達や他の市民も無視してるからねわからんでもないが、強制してやればいいんや、期限つきで後外人ほとんど感染してるから追い出せやそれが最低の条件や、韓国ではないがレスリング選手がブルガリアで感染させて日本に来てるからね。好き勝手にやらせるなや。

  • 海外メディアが言いたいのは、日本政府や地方自治体が自粛要請しても思うようにならない。日本政府や地方自治体も悩んでいるようだ。

  • トリトン

    8/5 15:50

    訂正アホな日本のメディアはこの外国のメディアをありがたがって政府叩きするのだよな。これなら理解できるよね。

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