【観るなら今がオススメ】続編公開間近!マーベルのダークヒーロー『ヴェノム』の魅力に迫る

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いよいよ公開が迫ってきた『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』。本記事ではまだ『ヴェノム』の世界に出会えていない人向けに、ヴェノムの魅力や事前に把握しておくべき情報、観ておくべき作品などを分かりやすくご紹介。一度ハマったが(寄生されたが)最後、ヴェノムの魅力から抜け出せなくなること間違いなし!

凶暴・凶悪な“ヴィラン”から、凶暴・凶悪な“ダークヒーロー”へ

 マーベル・コミックの中でも高い人気を誇るスーパーヴィラン(悪役)、ヴェノム。原作コミック・アニメ・映画など、媒体によって立ち回り方は様々であるのだが、スパイダーマンと因縁を持つキャラクターとして描かれることが多く、宇宙より飛来した地球外生命体・シンビオートが人間に寄生することによって、ヴェノムとしての本性を露わにする。かつてのサム・ライミ版スパイダーマン『スパイダーマン3』においては、スパイダーマンことピーター・パーカーに寄生し、スパイダーマンを凌ぐ力を持ったブラック・スパイダーマンを誕生させ、ピーターが抱える心の闇を増幅させた。その後、ピーターに恨みを持つエディ・ブロックJr.に寄生し、その凶暴・凶悪な姿を見せつけ、完全なるスーパーヴィランとして描かれていた。人(世代)によっては、『スパイダーマン3』におけるヴェノムの印象が色濃く残っているのではないだろうか。

ブラック・スパイダーマン

『スパイダーマン™3』デジタル配信中/ブルーレイ&DVD発売中 発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

© 2007 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved. | MARVEL and all related character names: © & ™ 2021 MARVEL.

 しかし、2018年に公開された『ヴェノム』におけるその生物は、根本的に何かが違う。他のマーベル作品との繋がりを持たない単独作品として作られていることもあり、スパイダーマンとの因縁は持っておらず、敵対するスーパーヒーローも登場しないため、その存在がスーパーヴィランとして描かれていくわけではない。かと言って、凶暴・凶悪な性質は基本的に変わっておらず、スーパーヒーローとして描かれていくわけでもない。では、何がそんなに違うのか。それは、トム・ハーディ演じるエディ・ブロックの存在が大きく関係している。

『ヴェノム』デジタル配信中/ブルーレイ&DVD発売中 発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

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 原作コミックにも登場するエディ・ブロックを元にしたキャラクターであり、『スパイダーマン3』に登場するエディ・ブロックJr. 同様、『ヴェノム』におけるエディ・ブロックも記者を生業とした人物。だが、スパイダーマンの存在が欠けていることもあり、その心に憎悪を抱えてはいない。と言うより、『スパイダーマン3』のエディ・ブロックJr.とは似て非なる人物なのである。

『ヴェノム』のエディ・ブロック

『ヴェノム』

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 エディ・ブロックJr.の場合、スパイダーマンのでっち上げ記事を書いていたことを暴露されたことによる逆恨みで、ヴェノムとなってピーターに襲い掛かる。だが、やり方は強引ながらも、記者として不正を正すこと、真実を明らかにすることに重きを置いているのが『ヴェノム』のエディ。その強引なやり方が災いして、仕事を失い、結婚を約束していた恋人に別れを告げられ、果てにはシンビオートに寄生されてしまうことになるのだが、それこそが二人のエディ、二体のヴェノムが辿る道筋を大きく変えていくポイントになっている。そして、そんな後者のエディに寄生したからこそ、凶暴・凶悪なスーパーヴィランではなく、正義のために戦うスーパーヒーローでもなく、自身の目的のために戦い、結果としてそれが人々を守ることに直結していく“ダークヒーロー”としての道を歩んでいくことになるのが、『ヴェノム』という作品の魅力の一つである。

『スパイダーマン3』のエディ・ブロックJr.

『スパイダーマン™3』

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エディとヴェノムによるバディ映画!

 シンビオートに寄生されたことによって一心同体となり、ヴェノムに思考の全てを読み取られてしまうエディ。隠し事は許されず、ヴェノムが投げかけてくる言葉からも逃れられず、時には身体の主導権も掌握されてしまう。ただ、捉え方次第では、誰よりも自分のことを把握・理解し、守り、寄り添ってくれる相手に巡り会えたと言っても過言ではない。

『ヴェノム』

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 考えてみて欲しい。そんな距離感の相手があなたにはいるだろうか。いた場合、一朝一夕で築くことのできた間柄であっただろうか。大抵の人にとっては、そう簡単に築けるものではないと思う。表情や仕草などから思考を読んだり読み取られることはあり得るが、それがどうでも良い他人であったのなら、まず思考を読むことも読まれることもないだろう。耳に痛いことを言われたとしても、聞き流したり無視すれば良いだけのこと。しかし、得体の知れない地球外生命体からは良くも悪くも逃れられない。本来であれば長い時間や経験を共にしていく中で育まれていくであろう関係性を、「寄生(共生)」というイレギュラーな手段を用いてパスしてしまう。そんな特殊な前提条件の中で構築されていく二人の関係性もまた、『ヴェノム』という作品に宿る魅力の一つであり、一心同体であるとは言え、共にピンチを切り抜け、友情を育み、互いに理解を深めていく様は、さながらバディものの映画を目にしているかのような気分にあなたをさせてくれるはず。

『ヴェノム』

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 何より、エディと時間・経験を共にしていく中で、人間や人間社会を把握し変化していくヴェノムが、歪で恐ろしいその容姿に反して、とても人間臭く、時には愛らしくさえ思えてくる。あなたの楽しみを奪いたくないので、あえて詳細には触れませんが、ヴェノムが本来の目的を手放し、結果として人間を守る側に立つ際の理由を知った際には、「良いヤツじゃーん」と思えてしまうのと同時に、どこか共感めいたものさえ覚えてしまうのではないだろうか。不器用でぶっきらぼうで向こう見ずな人間と、凶暴で凶悪で人間臭い地球外生命体。他では中々目にすることのできない組み合わせのバディものだからこその面白さがあなたを待っています。

『ヴェノム』

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今最も入門しやすいアメコミ映画『ヴェノム』

 数多のアメコミ映画作品が人気を博す昨今、「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」や「DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)」など、膨大な作品数を誇るが故に、今から入門するとなると極めてハードルが高い。作品の順序や繋がりを気にせず目にしても楽しめないことはないのだが、複雑な設定や他作品との繋がりを把握できていてこそ、存分にその世界観を楽しむことが可能になる。そんな作品が多い中、『ヴェノム』だけはそういったしがらみから完全に切り離されている。同じマーベル作品でありながらも、「MCU」の括りには入っておらず、他の作品の知識は一切不要。つまりは、誰が観ても一から入り込めるという稀有な作りになっている。今年公開予定の続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』を観るために必要なのは、『ヴェノム』一本だけで良いのです。

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』予告

 また、「ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SPUMC)」という作品群の名称が2020年に公式化され、2018年に公開された『ヴェノム』がその第一弾に該当することが発表された。今後『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』『モービウス』『クレイヴン・ザ・ハンター』と立て続けに作品が公開されていく予定なので、「SPUMC」の世界を押さえるのなら、本数の少ない今が絶好のチャンス!

『ヴェノム』

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 そして、これが朗報になるのか悲報になるのか分かりませんが、同じソニー・ピクチャーズ配給の作品ながらも、「MCU」に参戦を果たしていた『スパイダーマン』シリーズが、「SPUMC」と世界観を共有することが示唆されており、ファンの間では続報が期待されている。あくまでも同じソニー・ピクチャーズ配給の『スパイダーマン』シリーズとの共有であり、「MCU」全体との共有であるとは明示されていないため、今後「SPUMC」を追いかけて行く上で、現状20本を超える作品を有する「MCU」を完全制覇しておく必要はないはずなので、どうかご安心を。とは言え、『スパイダーマン』シリーズだけは押さえておいても損はないはずなので、『ヴェノム』に加え、余力のある人は『スパイダーマン:ホームカミング』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』もチェックしておくことをオススメします。この先訪れるかもしれない“その時”のために。

『スパイダーマン:ホームカミング』デジタル配信中/ブルーレイ&DVD発売中 発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

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 兎にも角にも、まずは一本のみで楽しむことができてしまう『ヴェノム』の世界、その魅力に触れてみてください。一度その魅力に寄生されてしまったが最後、自らの意志では抜け出せなくなってしまうでしょう。

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