トム・クルーズも挑戦の軍事訓練 高度1万メートルからパラシュートでの着陸に失敗、兵士が民家の屋根を突き破る(米)

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米カリフォルニア州にて、パラシュートによる降下方法“高高度降下低高度開傘(High Altitude Low Opening)”の訓練が英米合同軍事演習として行われた。

頭文字を取って“ヘイロウ(HALO)ジャンプ”とも呼ばれるこの降下方法は、最大3万5千フィート(約1万メートル)の高さから飛び降り、高度6千フィート(約1800メートル)になるまでパラシュートを開かずに自由落下するという手法であると、米軍2014年版の軍事降下オペレーションマニュアルに記されている。

この手法は、過激なスタントも自ら行うことで有名な俳優トム・クルーズが、映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』の撮影中に挑戦したことで話題になっていた。

演習に臨んでいた兵士たちは飛行機で上昇し、そこから落下してパラシュートを用いて地上に着陸する予定だった。

しかし兵士の1人が飛行機から飛び降りた後、パラシュートを開く高度になっても完全に展開させることができずにコントロールを失い、民家の屋根に墜落してしまった。

落下先である同州アラメダ郡サン・ロレンゾにある民家にて撮影された写真には、屋根にぽっかりと空いた大きな穴を通して、澄み渡った青空が見えている。別の写真には瓦礫が散乱する部屋の中でパラシュートの装備を身につけたまま横になる兵士の姿が写っており、心配そうに声をかける人の姿も確認できる。

複数の通報を受けて現場に駆けつけたアタスカデロ警察と消防隊によると、兵士には意識があり、呆然としながらも痛みを訴えていたという。この民家の住人は当時外出中だった。

落下の瞬間を複数の近隣住民が目撃しており、「クルクルと回りながら屋根に落下した」と証言している。そのうちの1人が近所に住む看護師のローズ・マーティンさん(Rose Martin)の家に慌てて押しかけたといい、ローズさんは「話を聞いて本当に驚きました。いったい何事かと思いましたよ。急いで兵士に駆け寄り、声をかけて安否を確認しました。意識はありましたが、ケガをしている可能性があったのでなるべく動かさないようにしました」と当時を振り返った。

また、この家の住人の母親であるリンダ・サラディさん(Linda Sallady)は「ダメージがあったのは屋根と天井だけで、室内に大きな被害が無かったのはすごいですよね。落下してきた兵士はキッチンカウンターなどにぶつかることも無く、床に落下していました」と家の状況を明かした。

この兵士は病院に運ばれると、奇跡的に大きなケガは無いことが確認された。今回の軍事演習ではこの兵士の他にも同様にヘイロウジャンプを行った兵士たちがいたが、全員無事に目的地に着陸したという。

事故の詳細について英国大使館は「事故に遭った隊員は自由落下中に問題が発生しました。予備のパラシュートを開いたものの、目的地へ移動するためには高度が足りず著しく方向感覚を失うと、不運にも民家の屋根に激突しました」とコメントしている。

画像は『Military.com 2021年7月12日付「A British Soldier Smashed Through a Roof in California in a Botched Training Jump」(U.S. Army/Jamal Wilson)』『Washington Examiner 2021年7月12日付「Paratrooper smashes through roof of California residence after chute failure」』『Task & Purpose 2021年7月13日付「This is what it looks like when a paratrooper crashes through your roof」(U.S. Army WTF! Moments/Twitter)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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  • 7/15 21:00
  • Techinsight japan

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