着用できなかった純白のウェディングドレス 94歳おばあちゃんの夢を孫が叶える(米)

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米アラバマ州バーミンガム在住のマーサ・メイ・オフェリア・ムーン・タッカーさん(Martha Mae Ophelia Moon Tucker、94)は4人の子ども、11人の孫、18人のひ孫、そして1人のやしゃごに恵まれ幸せな日々を過ごしてきたが、長い間胸に秘め続けた思いがあった。

69年前の1952年、マーサさんは夫のリーマン・タッカーさん(Lehman Tucker)と結婚した。しかし当時は黒人差別が色濃く残っており、ブライダルショップに黒人が入店できなかったことから白いウェディングドレスを着ることも許されていなかった。そのため職場の人が用意してくれた紺色のマーメイドドレスを着て結婚のお祝いをしたという。

そんなマーサさんは今月1日、孫の1人であるアンジェラ・ストロジアさん(Angela Strozier)と一緒にお気に入りの映画『星の王子 ニューヨークへ行く(原題:Coming to America)』を見ていた。その際にマーサさんは「いつもウェディングドレスを着てみたいと思っていたの」と小声で呟いた。

今まで聞いたことのなかったマーサさんの本音に驚いたアンジェラさんは「思わず聞き返しましたが、祖母はハッキリと『結婚した時に、白いウェディングドレスを着ていないの』と明かしました。そして話題をそらすように、『たいしたことじゃないけどね』と言っていましたよ」と当時を振り返っている。

夫のリーマンさんは1975年、マーサさんが48歳の時に亡くなったという。それからマーサさんは「再婚の願望はない」と話しながらも、胸のうちでは「ウェディングドレスを着た自分の姿を見たい」と願っていたのだ。

アンジェラさんは「私が祖母にウェディングドレスを着せる計画を立て、本当に実行するとは祖母も予想していなかったようです」と話しているが、マーサさんの夢を叶えるために同州フーバーにあるブライダル専門店「David’s Bridal」のウェブサイトでウェディングドレスの試着サービスをすぐに申し込んだ。

マーサさんの思いを聞いてからわずか2日後の今月3日、午後1時半に予約をし、移動が多いとマーサさんの負担になるため試着店舗へ向かう車中でマーサさんにメイクを施した。

店舗に到着して事情を説明すると、アンジェラさんの粋な計らいに感激したスタッフらは大喜びして着替えなどを手伝ってくれたという。

マーサさんはたくさんの中から2種類のドレスを選び、思い焦がれた純白のウェディングドレスを試着した。

試着室から出てきたマーサさんは、大きな鏡に映るウェディングドレス姿の自身を見て「ねえ、見てよ」と感動でうっとりしていたという。アンジェラさんは「同じ部屋でドレスを試着していた花嫁の1人が、祖母の姿を見て思わず涙していました」と明かしており、その場にいた全員がマーサさんのウェディングドレス姿に感極まった。

マーサさんは「言葉では言い表せないほど、本当に特別な体験でした。『バージンロードを歩く自分はどんな姿なのだろう』といつも思っていたんです。実際にウェディングドレスを着た時は、まるで結婚式をしているような気持ちになり、そのままドレスを脱ぎたくないと思ってしまいましたよ。自分でもとても似合っていたと思います」と話し、試着中は恥ずかしそうにしながらも満面の笑みを見せた。

マーサさんは自宅に帰ってからも、試着した時に撮影した写真を眺めているという。

アンジェラさんは「家族はみんな祖母を甘やかすのを楽しんでいますよ」と言い、さらに「祖母が何かをしたいとか、どこかへ行きたいと言った時には、それを実現するために私たちは最善を尽くしています。94歳にしてこれだけ生き生きとした祖母がいることは、本当に幸せなことです」と明かした。

ちなみにアンジェラさんたちは現在、マーサさんのために披露宴を計画しているそうだ。

画像は『Angela J D Strozier 2021年7月4日付Facebook「Another memory made....」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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  • Techinsight japan

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