中国の大人気シリーズがついに日本進出!『唐人街探偵 東京MISSION』前2作についても解説!

拡大画像を見る

中国で大人気の探偵シリーズ『唐人街探案(原題)』が3作目にして舞台を東京にし、ついに日本公開!過去の2作品やドラマ版についても解説します。

『唐人街探偵 東京MISSION』あらすじ

情には篤いが推理はカラッキシのタン・レン(ワン・バオチャン)と洞察力抜群のチン・フォン(リウ・ハオラン)の凸凹探偵コンビは、世界のチャイナタウンで難事件に挑んできた。ある時、日本の名探偵・野田(妻夫木聡)からの依頼を受け、アジア各国の勢力が入り乱れる東京に降り立つ。

ヤクザの組長渡辺(三浦友和)が東南アジアマフィアのボスを殺害したとして起訴され、その無実を証明するために呼ばれたのだ。マフィア側に雇われたタイの探偵ジャック・ジャー(トニー・ジャー)に邪魔をされながら事件の謎を追うが、事件現場は完全な密室でさすがのチン・フォンも推理に行き詰まる。

やがてマフィアの秘書の小林(長澤まさみ)が何者かに拉致され事件の背後に探偵ランキング世界1位の謎の存在「Q」が関係していると判明。高い検挙率を誇るエリート刑事・田中(浅野忠信)をはじめとする警察の執拗な追撃をかわしながら、日本、タイ、中国4人の探偵が東京の街を奔走する!

唐人街探偵 東京MISSION

唐人街探偵 東京MISSION

2021年/中国/136分

作品情報 / レビューはこちら

「唐人街探案」(唐人街探偵は邦題)は、各国のチャイナタウンを舞台に年齢も性格も違う凸凹コンビ(遠縁?の叔父と甥)が事件を解決する中国の人気アクション&ミステリーシリーズです。

東京を舞台にした本作は、日本のスターキャストが揃い踏みしたシリーズ3作目。当初は2020年の公開予定でしたが新型コロナの影響により2021年に公開延期となり、予定より一年遅れで旧正月シーズンに公開されると、中国映画歴代興行収入5位となる異例の大ヒットを記録しました。

コミカルな挙動が面白い主人公のタン・レンを演じるワン・バオチャンはジャ・ジャンクー監督の『罪の手ざわり』などにも出演し、幅広い演技に定評のある人気俳優。少年時代には少林寺の修行を6年続けており、ドニー・イェン主演作『カンフー・ジャングル』ではカンフー達人の殺人者を演じています。本作でも体を張ったアクションを披露しています。

実質主役と言ってもいい名探偵、チン・フォン役のリウ・ハオランは、純朴さとどこか危うさも兼ね備えた若手俳優。妻夫木聡や浅野忠信らとの息の合ったやり取りにも注目。
そのほか、トニー・ジャー、染谷将太、鈴木保奈美など、アジアのスター俳優の出演も見逃せません。

こんな「東京」見たことない!見事に再現された「TOKYO」

本作を観てまず驚くのは舞台となる東京の描き方。
ロケ撮影と大型セット、CGを組み合わせた撮影により、わたしたちが良く知る「東京」と海外の人がイメージする「TOKYO」が見事に融合し独特の世界観を保っています。

映画序盤、空港で繰り広げられる大掛かりなワンカット風アクションや新宿駅に到着したタン・レンとチン・フォンがそのままゴーカートに乗って東京の街を疾走する場面などは、東京を知っている人でもきっと新鮮に感じられることでしょう。

ちなみに、本作の渋谷スクランブル交差点のオープンセットは『サイレント・トーキョー(2020)』、Netflixドラマのシリーズ『今際の国のアリス』に登場したセットと同じもの。スクランブル交差点を作品に登場させるため、三作品が合同で栃木県足利市に建設しました。

横浜中華街や浜離宮、首都圏外郭放水路(防災地下神殿)などの名所や施設も登場し、新宿、秋葉原などの東京の都市はもちろん、神奈川や埼玉、兵庫など全国各地で撮影が行われました。
東京であって東京でない魅力的な「TOKYO」を映し出している点も、本国で大ヒットを記録した理由かもしれません。

また、このシリーズじたいコメディ色が強く、本作でも相撲の力士と格闘するなど(笑)かなりの「トンデモ」が巻き起こるのですが、ミステリー部分には日本と中国の悲しい歴史も隠されていて、謎解きやトリックは意外と本格的。

役者陣の好演も光る、ジャンルミックスな娯楽大作となっています。

前2作&ドラマ版について

記念すべき1作目!『唐人街探案(Detitectiv Chinatown)』

<あらすじ>
優れた記憶力と洞察力を持ちながら、正直さが仇となり警察採用試験で不合格となってしまった青年チン・フォン。タイにいる探偵業を営む親戚のタン・レンを頼りバンコクのチャイナタウンに赴くも、彼は探偵とは名ばかりの体たらくなホラ吹き男だった。
タン・レンの名ばかり探偵稼業に半ば失望したチン・フォンだったが、タン・レンが近所で起きた殺人事件の容疑者となってしまったことから、二人はコンビを組んで事件解決にあたることに。
凶器の指紋やアリバイなどの状況証拠からタン・レンを犯人とみなす警察から逃亡しつつ、真犯人とその目的へと迫っていく!

1作目の舞台はタイのバンコク。タン・レイにかけられた殺人容疑を晴らすため、バンコクの街を走り回ります。警察からの逃亡劇はジャッキー・チェン映画のようなコミカルアクションで、とても楽しい。

凸凹探偵は調べを進めていくうちチャイナタウンに住む少女スノーと出会うのですが、この子がなかなかの食わせ物。『東京MISSION』にも登場し、謎の組織「Q」としてチン・フォンと対立することとなります。

舞台はNYへ!3に繋がる『唐人街探案2(Detitectiv Chinatown)』

<あらすじ>
ニューヨークにいるタン・レンから呼び出されたチン・フォンは、スマホアプリの推理ゲーム「CRIMASTER」のランキング上位者が集う探偵大会に参加することになる。

アメリカのチャイナタウンを牛耳る中国系マフィアのボスの孫が何者かに殺害され、事件解決のために世界中の探偵を集めて解決させることにしたのだ。
期間は7日間、賞金は500万。名探偵たちは、それぞれの思惑も絡みながら協力し事件の真相に迫っていく。しかしそうこうしている間に第二第三の殺人が起こり……。

今回はニューヨークが舞台。
猟奇的な殺人事件が連続的な儀式殺人へと発展していきます。謎解きとしても東洋と西洋の文化的な部分が奇妙に融合しており、本作から出てきた「探偵の世界ランキング」というちょっとマンガっぽい設定も世界観とマッチしています。

本作でコンビと行動を共にすることになる不法滞在の探偵ソン・イーも『東京MISSION』に登場する一人。彼もまた「Q」の一員であることが明かされます。
『東京MISSION』の妻夫木聡演じる野田や、KIKOという派手髪の女性探偵も2作目から登場。

スピンオフドラマ版『唐人街探案(Detitectiv Chinatown)』

タイのチャイナタウンを舞台に、タン・レンの弟分で探偵ランキング4位の「林黙」が事件を解決する全12話のドラマシリーズ。映画の2作目と3作目を繋ぐ位置にあたります。

映画とは違いシリアスな展開が多く、映像もスタイリッシュな印象。美男美女が揃ったキャストも話題に。映画に登場する事件とはほとんど関係はありませんが、キャラクター同士にほんのりとつながりが見られます。2話では本シリーズのキモとなる「Q」の存在がほのめかされ、9~12話では、妻夫木聡演じる野田の弟、昊二が探偵役として登場(『東京MISSION』に登場するグループ探偵も)し、映画のスピンオフとして楽しめます。日本では「iQiYi」などの配信サービスで観ることができます(日本語字幕はありません)。

シリーズはすでに4作目となる続編の製作も決定しており、次の舞台はロンドンとのこと。
チン・フォンの父親の冤罪事件が物語とどう関係してくるのか?「Q」との因縁も深まり、ますます複雑展開を見せそうです。

続報を待ちましょう!

関連リンク

  • 7/12 17:11
  • 映画board

スポンサーリンク

記事の無断転載を禁じます