戸田恵梨香・永野芽郁『ハコヅメ』好調発進、作者も戸惑う「奇跡のキャスティング」

 戸田恵梨香(32)と永野芽郁(21)のダブル主演ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)の第1話が7月7日に放送され、世帯平均世帯視聴率が11.3%(ビデオリサーチの調べ/関東地区)と好スタートを切った。

 同ドラマは某県警に10年勤務し、17年に担当編集者の制止も聞かず公務員の安定を捨て専業漫画家に転身したという、『モーニング』(講談社)で連載している秦三子の人気漫画『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』が原作。

 第1話は、安定収入を求めてたまたま警察官になったものの、ハードな交番勤務に身も心もボロボロになっていたひよっこ警察官・川合麻依(永野芽郁)が、交番に飛ばされたワケありの元エース刑事・藤聖子(戸田恵梨香)と、突然ペアを組むことになって……という展開。

 好結果の理由は、まず、ドラマ公式サイトで原作者の秦が「泥臭い原作に対して豪華俳優陣すぎる」と不安になっていたら、第1話の脚本を読んで「豪華俳優陣を泥まみれにする」内容で驚いたとコメントしているように、主役だけでなく、脇役も豪華なことだろう。

 2人の直属の上司にあたる交番所長・伊賀を、戸田と永野の両人と共演しているムロツヨシ(45)。原作でも藤と川合と絡むことが多い刑事課のペア・源と山田を、シリアスからコミカルまで幅広く演じて、新しいイケメン枠を確立しつつある三浦翔太(33)と山田裕貴(30)が演じている。

 また、藤の代わりに捜査一係に配属され、女子校育ちのため、“ザ・男社会”の刑事課になかなか慣れずにいる女性刑事・牧高を、元乃木坂46の西野七瀬(27)が演じている。ここはぜひ、人気ドラマ『あなたの番です』(同局系)で見せた、視聴者の意表を突く演技に期待したい。

■まさに奇跡のキャスティング

 さらに、漫画の実写化は、漫画的な表現を実写に落とし込む難しさがあるが、同ドラマは違和感なく見られたことも、好スタートの理由だろう。人気ドラマ『SPEC』(TBS系)の天才だけどガサツな主人公・当麻を思わせる、戸田のトボけたカッコよさと永野のポンコツ新人という、キャラのハマり具合も見事だ。

 刑事課の三浦と山田も、仕事はできるが性格は原始人という単純なキャラ設定がハマっていて、コミカルながらも泥くさい警察のリアルな日常を楽しめそうだ。

 また、藤の交番への異動理由はパワハラだと噂されていたが、第1話の終盤で本当は別の理由があることが匂わされている。これは、原作で長い期間をかけ、じっくりと描かれたエピソードで、ドラマでもシリアスな裏テーマになっていきそう。短いドラマの1クールでどこまで深く描かれるか不安でもあるが、今期ドラマの中ではかなり期待できそうだ。(ドラマライター/ヤマカワ)

2021/7/13 8:00

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