外食や旅行はできる?頑張らずに達成可能なヒラ社員の限界値

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 中高年うつの増加や家庭崩壊、過労死、収入減、突然のポストオフや早期退職、リストラなど、頑張りすぎて心身ともにダメージを負ったり、いくら頑張っても報われない状況が常態化して久しい日本のサラリーマン。ただ頑張ることでなんとかできた時代は遠い過去の話なのだ。

 では、我々はこれからどのように生きるべきなのか?「頑張らないで生きる」ヒントを探る。

◆頑張らずに達成することが可能なヒラ社員サラリーマンの限界値

 40~50代になるまでに頑張って役職を目指さず、ヒラ社員のままだった場合、どんな生活が送れるのか。

 厚生労働省「令和2年賃金構造基本調査」から大企業の40代男性・非役職サラリーマンの平均的な収入を試算すると、給料は手取り30万円で、ボーナスが年2回合計136万円が導き出された。

 仮に専業主婦と中学生の子供1人の3人家族とした場合、児童手当の月1万円を追加。モデルケースの家族が頑張らずに生きるための住居、外食、教育、旅行の限界値をファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏とともに試算した。

「まずは住居。40代で購入することは、ローンの観点から現実的ではないので、賃貸で想定します」

◆11万4000円で3LDK。どこに住める?

 ちなみに住居費のモデルケースは月9万円を上限としていたが、夫婦の小遣いを回して限界値を設定すると11万4000円に。3LDKのマンションを希望した場合、どのエリアに住めるのか?

「大手不動産情報サイトでこの条件で検索したところ、都内では葛飾区金町などが出てきますが、築年数は25年超え、駅からも徒歩10分圏外になってきます。せめて駅近でということなら、神奈川県横浜市青葉区の市が尾や保土ヶ谷区の西谷、埼玉県ならさいたま市の北浦和などに徒歩10分圏内のものが出てきますが、築年数は古いものばかり。

 仮に築5年以内の新しい物件で探そうと思うと、都内では八王子などの西部でもまず無理です。神奈川でも箱根寄りの奥まった場所まで行かないと厳しい。23区内でも住めないことはないですが、築年数を経たマンションかアパートになります」

◆3万4000円を外食費に

 続いて外食費だが、食費全体としては6万円を計上。ただし、こちらも余剰金を回すことで限界値は8万4000円に。

「子供は食べ盛りの中学生でも自炊分の食費は月5万円あればなんとかなります。すると3万4000円を外食費に回すことができ、月2回の外食で家族3人なら1人あたりの1回の予算は約5500円。焼き肉であれば牛角で120品90分食べ放題の最上位コースの堪能コース(4818円)にソフトドリンク飲み放題(528円)もつけられます」

◆私立大学にも頑張らずに通わせることができる!?

 そして、子供の教育費だが一番の負担は将来的な大学の学費。預貯金や夫婦の小遣いなどの余剰金をすべて回して、限界値を年間124万8000円と設定した。

「早稲田大学政治経済学部の、’21年度入学者の初年度納入額の総額は121万8900円で、月々の教育費と余剰金を積み立てておけば払えそうです。私大だと理系学部は文系よりも年間50万円以上も学費が多くかかるので、厳しい。この場合、自宅通学は必須ですし、交通費などの費用を想定するとボーナスを使うことも視野に入れないといけません」

 そして、最後に旅行の限界値だが、こちらは余剰金の小遣いと預貯金から月2万ずつ積み立て年間で52万8000円を限界値に設定。

「コロナ禍でなければ、海外も視野に入ってきますが、現状で考えると7月の連休にANA便で羽田からフライト、沖縄ハイクラスホテルに3泊4日みたいなちょっとした贅沢な旅行も可能でしょう」

 今の水準で、ここまでできるのであれば、無理に頑張る必要はないのかもしれない。

【ファイナンシャルプランナー・丸山晴美氏】
家計相談の実績多数。著書に『かんたん申請で「月5万円」もらえる! シングルママの「お金に困らない」本』(徳間書店)など

<取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/武田敏将 林 紘輝(本誌)モデル/梶野 稔>

―[頑張らないで生きる]―


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