故人の歯をアクセサリーに加工する女性「悲しみを乗り越える助けに」(豪)

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豪在住のジャッキー・ウィリアムズさん(Jacqui Williams、29)はビクトリア州メルボルンで、故人の一部を取り入れたアクセサリーを製作・販売する会社「Grave Metallum Jewellery」を運営している。

「全ての生き物に平等に訪れる悲しみや喪失感と向き合い、それを乗り越えようとする人々の助けになりたいと思い、私はこの仕事をしています」と語るジャッキーさんの手掛けるアクセサリーには、故人の髪の毛や亡くなったペットの遺灰を使ったものが多い。その中でも一風変わったデザインのものがある。それは故人の歯を使ったアクセサリーだ。

製作のための歯について、ジャッキーさんは「自身の子どもの歯を持っている母親は多いですし、多数の人は抜けた自分の歯を保管しているので、遺品の中から見つかりやすいのです」と明かしており、さらに金歯など金属製の物は火葬されても燃えずに残るので、比較的手に入れやすいと話す。

歯を受け取った後は、“ロストワックス鋳造”という方法で製造を行う。これは蝋(ワックス)で原型を作り、そこに金属を流し込んでアクセサリーのベースを作る方法だ。金属には銀や金、プラチナなどを用い、そこにサファイアやダイアモンドなどの宝石でアクセントをつけていく。

デザインによっては細かい手作業も増えてくるそうで、製造期間は6~8週間、価格は262~7483ドル(約28000~82万円)という。

ジャッキーさんは「私は子供の頃から、人生の病的な側面に惹かれていました。そして数年前に友人を亡くしたことをきっかけに、悲しみを乗り越えようとする人の助けになりたいと考えるようになりました。悲しみは共有することで対処できるのです」と事業を始めたきっかけを明かした。

故人の歯をアクセサリーにするだけでもインパクトがあるが、ジャッキーさんがこれまでで一番記憶に残っている依頼は「IUD(子宮内避妊具)をアクセサリーの一部に使ってほしい」というものだった。しかし「IUDはプラスチックでしたので、お断りしました」と話しており、製作することはできなかったそうだ。

他にも「祖父が拳銃自殺したときの薬きょう(発射薬を入れるためのケース)をアクセサリーにしてほしい」「亡くなった子猫の体毛を使ってほしい」「ペットのヘビの遺灰をネックレスにしたい」という依頼まであったという。

ジャッキーさんのこの仕事について、家族や友人たちは協力的だそうだが、時には歯や骨を加工することに嫌悪感を抱き、反対する人もいるという。それでもこの新しいスタイルのアクセサリーが「亡くなった大切な人を心から思い出させてくれる」と支持する人もいる。

ジャッキーさんは「私は普通なら捨てられてしまう物や、所持していることをタブーとされる物を使い、考えさせられるような作品を作り上げたいといつも考えています。そして人生の不気味で病的な側面についての会話が生まれればいいなと思います」と話している。

画像は『Grave Metallum Jewellery 2020年6月18日付Instagram「Gold on gold」、2020年11月2日付Instagram「9ct yellow gold wisdom tooth jewellery set」、2019年1月28日付Instagram「A couple of weeks ago I recieved an email from」、2020年1月16日付Instagram「As the cost of living keeps rising」、2021年6月22日付Instagram「Late last year @xtine.doesthehair lost her little kitten, Ruby」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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  • 7/12 5:00
  • Techinsight japan

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この記事のみんなのコメント

1
  • 脱走兵

    7/12 15:16

    はたして金歯は『故人』なのか?

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