【横浜FMvs福岡プレビュー】怒涛の勢いで連勝街道を進む横浜FM…福岡は持ち味を取り戻して連敗脱出なるか

■横浜F・マリノス さまざまな事情で攻守の要が不在。連勝継続は代役の活躍次第

【プラス材料】

 前節はアウェイの地で柏レイソルを2-1で破り、今季初の5連勝を達成した。

 前半にFWマルコス・ジュニオールが退場処分となって数的不利の状況に陥ったが、後半にFWオナイウ阿道がキャリアハイとなる今季11点目のゴールを決めて先制。さらに、FW前田大然が持ち前のチェイシングで相手GKからボールを奪い、そのまま加点。最後まで攻撃の手を緩めることなく勝ち点3をもぎ取り、チームの勢いはとどまることを知らない。

 今節の相手は、第3節で今季リーグ戦初勝利を収めたように相性が良いアビスパ福岡だ。ここまで横浜F・マリノスは13勝4分2敗と、例年なら優勝ペースで勝ち点を積み上げている。この一戦もしっかり勝利を収めて中断期間を迎えたい。

【マイナス材料】

 チームは5連勝中と波に乗っているが、この一戦に限っては不確定要素が多い。

 まず、柏戦で退場処分となったM・ジュニオールが出場停止。攻撃の核である背番号10の不在は痛手だ。さらに、ここまで10得点を挙げるだけでなく、守備面でも貢献していた前田が東京五輪に臨むU-24日本代表の活動のためチームを離れている。加えて、DF畠中槙之輔が柏戦で負傷交代を余儀なくされた。ここまでリーグ戦全試合に先発している守備の要が不在となれば大きな問題だ。

 トップ下はMF天野純、左ウイングはFW仲川輝人、センターバックはDF實藤友紀の先発が有力視されるが、チームバランスが崩れてしまう懸念は否めない。

文:totoONE編集部

■アビスパ福岡 堅守復活まであと一歩。上位チーム相手に粘り強く戦えるか

【プラス材料】

 リーグ戦3連敗中と流れは悪いが、水曜日の天皇杯3回戦はサガン鳥栖に後半アディショナルタイムまで無失点を貫いており、堅守を取り戻す契機にしたいところ。DF奈良竜樹は「もう一度自分たちの強みを見つめ直し、勇気を持って高い位置からプレスにいって制限をかけること」を横浜F・マリノス戦のポイントに挙げた。

 横浜FMとの前回対戦は1-3と敗れたが、組織的な守備で主導権を握れていた時間帯も長かった。攻撃力が高く、スピードもある相手だが、それだけにアビスパ福岡の良さを出せればチームにとって自信にもつながる。「(横浜FMは)前に人数をかけてくるので、奪った後にそのスペースを突いて攻撃したい」(奈良)というイメージを形にできるか。

【マイナス材料】

 リーグ戦3連敗中で、直近の天皇杯も鳥栖に0-1で敗れた。横浜FMとの通算対戦成績を見ても25試合で3勝しかできておらず、今季序盤での対戦も1-3で敗れている。チームの調子や対戦相手との相性という点ではマイナス要素が多い。

 さらに連敗中のリーグ戦3試合で6失点と、複数失点を重ねている点もマイナス要素。今節の対戦について、長谷部茂利監督は「(横浜FMは)攻守にわたって穴がないチーム。我々は挑み続ける90分間になる」と話した。リーグ上位の横浜FMに対し、粘り強く守りながら少ないチャンスをものにできるか。

 組織的で粘り強い守備を軸としたチームのスタイルを貫き通すことで、連敗を止めてリーグ中位に踏みとどまりたい。

文:新甫條利子

2021/7/9 22:10

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